今回は、
知らず知らずのうちに
自分にダメージを
与える行為について。
これをやり続ければ、
気づかなくても、
自分を悪い方向へ
導いてしまうので、
意識してやめよう!
という内容だ。
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いったいそれは何か?
結論を最初に言えば、
「自分に対して
否定語を使うこと」。
否定語とは、例えば
次のようなものだ。
「私は料理が苦手だから……」とか、
「私は頭が悪いから……」とか、
「私は英語ができないから……」とか、
「私は本を読むのが遅いから……」等々。
なぜ、このような言葉を
使ってはいけないのか?
その理由は、
自分が発した言葉を
自分自身が聞いているからだ。
私たち人間は、
見たもの、聞いたものすべてが
潜在意識に入ってゆく。
否定語が多ければ多いほど、
潜在意識の倉庫の中には、
ネガティブなものが
どんどん積もってしまうのだ。
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私たちが普段何気なくやること、
日々の選択や行動は、
潜在意識に隠された情報に基づき、
行われることが多い。
つまり、無意識で
意識を動かしている
ということ。
ただ、このことを
自覚していない人がほとんどだ。
もし、自分が
「私は頭が悪い」と言い続ければ、
知らず知らずのうちに
頭が悪いように振る舞ってしまう。
「私は運動ができない」
と口癖のように言っていれば、
本当に運動ができないように
行動してしまう。
怖いことだが、
自分が発した言葉通りに
なってしまうのだ!
「人は自己イメージ通りの人生を
歩むことになる」とよく聞くが、
その理由はここにある。
何度も繰り返し
自分に対して発する言葉で
自分自身を洗脳して、
それが正しいことだと
信じ込むようになる。
すると、その言葉により
自己イメージが形成され、
その自己イメージ通りに
行動したり、選択したりする。
そして、
長い期間を経て、結果的には
その通りになってしまうのだ。
これは良い方向にも、
悪い方向にも
どちらの方向にも動くもの。
そう考えれば、
自分に否定的な言葉を使い、
潜在意識下にネガティブなものを
たくさん詰め込む行為は
かなり愚かなことだと分かる。
潜在意識の倉庫の中にある
マイナスな情報に従って、
行動や選択が行われれば、
短期的にはダメージは
さほど大きくなくても、
長期的視点では、
自分の受ける被害も
大きなものになってしまう。
よって、自分に対して
悪い言葉を使うのは、
やめた方が無難だ。
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そもそもなぜ、
私たちは否定語を使うのだろうか?
その理由は幾つかある。
まず最初に、日本では
「謙虚であること」
「謙遜すること」は美徳だ
と考える社会風潮があるから。
会話の中でも、
「あなたスゴイ優秀ね。
素晴らしいわ!」と褒められても、
「いやそんなことないです。
私はまだまだです」なんて
言うシーンも多く見られる。
謙遜は、ある意味
素晴らしいものだが、
度が過ぎれば、
悪いものに変ってしまう。
他人からの称賛の言葉に対して、
素直に「有難う!」と言い、
受け入れた方が望ましい。
否定語を使う
もう一つの理由は
自分のプライドを守るため。
例えば、「英語が苦手」
と言う時には、
「英語は苦手でも、日本語はできる」。
「運動が苦手」と言う場合には、
「運動は苦手でも、勉強はできる」
というふうに、「他の分野では優れている!」
と言いたい。
気づかなくても、
自分のプライドを守りたくて、
否定語を平気で連発してしまう。
でも、これも要注意!
自分のプライドを守るために、
自分に否定語を使えば、
結局は自分を傷つける結果に
なるからだ。
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自分に対してだけではなく、
親が子供に対して言う否定語も
十分注意を払う必要がある。
例えば、お母さんが
子供の友達のお母さんと
会話する場合。
「おたくのAちゃんは、
立派ですね」とAちゃんを
褒めた時に、Aちゃんの親が
「いやいや、そんなことないですよ。
うちの子は、~もできないし、
~もダメなんです」なんて返すことも
珍しくない。
その時に、Aちゃんが
その場に居合わせて、
親が自分に対して否定的なことを
言うのを聞けば、
Aちゃんの潜在意識には
そのネガティブ情報が入ってしまう。
親の立場では、
謙遜するのが良い
と信じているので、
悪いことをしているつもりはない。
しかし、傍で聞いている子供は
お母さんが自分を否定したので、
その言葉をそのまま受け取り、
「自分はダメな人間だ」と
思い込んでしまう。
子供が小さなうちには、
親が子供に対して言うことが
子供の自己イメージ形成に
多大な影響を与える。
親はこのことを承知して、
子供に対する否定的な言葉は
避けた方が賢明だ。
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今回の話をまとめれば、
自分自身を描写する際、
否定語を使うのはやめよう!
なぜなら、
自分の発する言葉すべてを
自分自身が聞いているから。
そのネガティブな言葉は
自分の潜在意識の倉庫に
どんどん積もってゆく。
そして、
その潜在意識の情報に基づき、
日々の行動や、意思決定が
なされていくからだ。
無意識でも、自分の言葉が
自分自身を洗脳して、
そのように振る舞うようになれば、
得られる結果も、その通りになる。
自分に対する否定語は
長期間に渡れば、
知らず知らずのうちに
自分自身に大きなダメージを与える。
だから、意識して
言わないようにした方が無難だ。
誰かから褒められた場合も、
素直に「有難う!」と、
受け入れよう!
親が子供に対して使う言葉も
十分注意が必要だ。
自分や自分の子供に対する
否定語を減らして、
自分自身や子供たちを
より良い方向へ導こう!