「そんなの非合理的じゃない!」と言って笑わないでね

私達人間は、合理的に動く側面がある一方、
非合理な面もたくさんある。
そして、その非合理的な面は、人それぞれ違う。
今回のテーマは、
「人間は原則、非合理だ」と理解すれば、
自分に対しても、他人に対しても、
優しくなれるという話だ。
勝間和代さんのユーチューブトークを
参考にしている。

医療の分野での非合理性が良い例だ。
一般的には、標準的な医療の方が優れている
と考えるのがもっともでも、
難治性の重病に罹った場合には、
民間医療を頼りたくなる気持ちが出てくる。
元気な時には、「そんな変な民間医療は
効き目などあるはずがない」と笑っている人でも、
余命宣告されてしまえば、そういう気持ちになる。
これは、人間にとっては自然な思考回路らしい。

勝間さんは猫を飼っているが、
猫のお世話は手間暇かかるし、
お金もけっこう使うそうだ。
そういう意味では、合理的ではない。
しかし、モフモフした猫ちゃんが
自宅のリビングに寝そべっていれば、
なんだかスゴク癒されて、幸せな気持ちになる。

勝間さんはゴルフをされるが、
これも、合理的だとは思わないそうだ。
なぜなら、ゴルフのせいで指は痛くなるし、
足も疲れてしまうからだ。
でも、パコーンとボールが
自分のイメージ通りに飛んで行った時、
スカッとして幸せな気分になれる。
だから、どんなに指が痛くても、
足が疲れてしまっても、
ゴルフを続けているとのことだ。

私の友人の一人に
快眠のためのアクセサリーを
寝床の上から下げて寝ている人がいる。
このアクセサリーを使えば、熟眠できるそうだ。
その友人に対して、別の友人がこう言った。
「そんなのちょっと迷信的で、
効き目があるわけないよ」と。
確かに、科学的に見れば、
効き目を証明できないだろう。
しかし、その人は「アクセサリーのお陰で良く眠れる」
と心の底から信じている。
もしかしたら、プラセボ効果かもしれないけれど、
本人が効き目があると言っているので、
周囲の人が否定をするのはオカシナ話だと思った。

道理や論理にかなっていて、
ムダなく能率的であれば、
合理的だから良いものだと考えがちだ。
逆にそうでないものは、非合理だから悪い
と思ってしまうけれど、
必ずしも、そうは言えないのだろう。
非合理なものでも、その本人に安心、満足感、幸せ
を与えてくれるのならば、
非合理なものを大切にしてもよいはずだ。

非合理なものから得られる恩恵は、
その本人には明らかでも、
他人が見ると理解しがたいものもある。
勝間さんの猫やゴルフの件は、
多くの人が「そうだよね」と肯くことだろう。
しかし、快眠アクセサリーについては、
理解できる人もいれば、
「そんなのウソっぽい」と笑う人もいる。

人はそれぞれ違うものを
「非合理でも自分にとっては役立つものだ」
と感じている。
自分が他人の非合理を理解できなくても、
笑ったり、馬鹿にしたり、非難したりするのは、
いけないことだろう。

それよりも、自分の非合理に対しても、
周囲の人の非合理に対しても、
暖かい目で見守ってあげることが大切だ。
そうすることで、自分に対しても、
他人に対しても、優しい気持ちになれるからだ。
「人間は原則、非合理」ということを
前提にして、人付き合いや、自分の生活に
活かしてゆければ、素晴らしい。

勝間さん役立つトークを
有難うございました。

参考動画:「人間は原則、超非合理的です。それを理解すると、自分に対しても、周りに対しても、優しくなれます
(ユーチューブ 勝間和代さん)