最近はコロナ禍で、
自宅から仕事する人も増えてきた。
テレワークが一般的になりつつある今、
リモートワークに馴染めず、
シンドイと感じる人も少なくない。
今回は「テレワークで気をつける点」について、
精神科医・樺沢先生のトークを参考に
お話してみたい。
昔オフィスで働いていた頃、
自宅から仕事ができたら
通勤する必要もなく、どんなにラクだろうか?
オフィスで作業に没頭中に、
周囲の人に邪魔されることもなく、
どんなに労働生産性が上がることか?
などと考えていた時期があった。
実際にテレワークをやってみて、
確かに、通勤の必要もなく、
集中している時に、
誰かに話しかけられることもなく、
ラクな点もある。
しかし、100%テレワークになれば、
今まで想像もつかなかったデメリットもある。
樺沢先生によれば、
「孤独」が大きな問題だ。
孤独により、メンタルが不安定になる人も
かなり多いとのこと。
テレコンファレンスにより
スクリーン上では職場の人たちと会っている。
何もしないよりはマシだが、
リアルで人と会うのとは全く違う。
ネット上では顔の表情がはっきりせず、
非言語コミュニケーションが上手くできない。
カメラの位置によっては
目線を合わせるのも難しい。
こういう状態ではオキシトシンが出づらくなる。
心の癒し効果もあまり得られず、
テレコンファレンスをしていても
孤独を感じやすくなる。
リアルで会っていれば、
普通に雑談もするが、
テレコンファレンスでは
仕事関係の話だけに絞ることも多い。
樺沢先生によれば、
雑談はムダのように思えるが、
人とのコミュニケーションを深め、
心の癒し効果が高いそうだ。
上司のつまらない親父ギャグでさえ、
心の安定には役立つとのこと。
テレワークが多くなる中、
樺沢先生がお勧めすることは、
テレコンファレンスでも、
雑談の時間を数分入れることだ。
また、会社の人とは会えなくても、
一緒に住んでいる家族や、
直ぐに会えそうな友人たちと
実際に対面する機会を増やして、
リアルコミュニケーションを大切にすることだ。
ここまでが樺沢先生のアドバイスで、
この先は、私自身が考えること。
以前は通勤時間がムダのように思えた。
ラッシュ時には車の渋滞に巻き込まれて、
ぼーとしていることも多く、
「なんだかこの時間は勿体ない」と感じた。
しかし、今では、こういう時間こそ、
1日のうちに少しはあったほうがよいと思う。
ぼーとしている時、
どうでもいいことを考えていれば、
何か良いアイデアが浮かんできたりする。
こういう時間が少しあれば、
脳の疲労回復にも役立つと考えるからだ。
何らかの作業に没頭している時、
誰かから邪魔されないのは、ある意味助かる。
しかし、生産性のあることだけを
インテンシブにずっとやり続ければ、
2~3時間も経てば、疲れがどっと出る。
時々、何となく邪魔されたり、
周りにいる人たちとたわいない話をするから、
長時間仕事をしても大丈夫なのだ。
自宅に専用の仕事部屋があれば問題ないが、
普段の生活スペースでテレワークするならば、
仕事の時間とパーソナルの時間の区別が
なかなかつかなくなることもある。
気持ち的に切り替えが難しかったり、
もう仕事は終えたはずなのに、
仕事のメールをチェックして、
仕事関係の作業をダラダラやってしまうことになる。
100%のテレワークを始めて3カ月目に入った。
最近、私がテレワークのデメリットを克服するのに、
意識的にやっていることがある。
それを幾つか紹介したい。
まず最初に、タスクとタスクの間に、
意識的に小さな休息時間を入れている。
30~45分くらい作業をしたら、
パソコンから離れてキッチンへ行く。
そして、5分間くらいでできる
小さな家事をやっている。
例えば、汚いお皿をリンスしたり、
お米をといだり、野菜を切り刻んだり、
数分でできるような小さなことをやる。
その後、再び、コンピューターの前に戻り、
作業を再開して、暫くやり続ける。
疲れてきたら、同じように数分だけ
キッチンで小さな作業をやってみる。
1日のうちに、数分間でも幾度か家事をやれば、
仕事を終えた後の家事は、けっこうラクになる。
また、ずっと作業だけに集中しないお陰で、
持続力も長く続くようになった。
私の場合は普段の生活スペースに
コンピューターが置かれているので、
仕事とパーソナルの区別がつきにくい。
そのため、仕事終了時間には、
コンピューターをオフにして、
直ぐに外に散歩に出ることにしている。
散歩の時間が仕事とパーソナルの区切りを
はっきりさせてくれるからだ。
20分くらい歩いて帰宅した後は、
夕食の準備やその他の家事をする。
夕方、夜間は仕事のメールは
一切チェックしないことに決めた。
さもないと、パーソナル時間に
仕事のことで頭がいっぱいになるから。
最初のうちには、
仕事のメールをチェックしないことで、
落ち着かない気持ちになった時もある。
でも、そのうち慣れて、終了時間後には
一切仕事のメールを見ないことも
ラクにできるようになった。
仕事熱心な人ならば、時間外でも
メールチェックをしたほうがいいのでは?
と思うかもしれない。
しかし、これをやると
仕事とパーソナルの時間が
切り離せなくなってしまう。
ゆったりとした気持ちで
パーソナル時間を過ごすからこそ、
働く時には集中して、質の高い仕事が可能になる。
そのためには、時間外には
仕事のメールチェックを一切しない。
このような工夫をすることで、
最近は徐々にテレワークにも慣れてきた。
今回の話をまとめれば、
テレワークで気をつけたほうがよいことは
次の通りだ。
1)テレコンファレンスでも雑談を多少入れる。
2)リアルで会える人との機会を沢山作る。
3)作業中でもちょこちょこ小さな休憩を入れて、
仕事以外のことをする。
4)仕事時間を終えたら、ちょっと外に出て気分転換する。
少し散歩することは、気持ちの切り替えに役立つ。
5)夕方、夜間は仕事のメールは一切チェックしない。
樺沢先生、役立つトークを
有難うございました。
参考動画:「テレワークでメンタルが不安定にならない方法」
(ユーチューブ 精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル)