情報過多 ― 多くの情報に惑わされず、上手く活用するために

YouTubeで様々なトークを聞くことは、
私の楽しみの一つだ。
特に健康になるための情報、
アンチエージング、脳活性化のトピックは
私を大きく惹きつける。
毎晩、私はYouTubeで本要約チャンネルや
医療専門家、心理学専門家、脳科学者による話を聞き、
インフォーマルな学びを続けている。

様々な情報に触れる中、
相反する情報に出会うことも度々ある。
そんな時に、私はどうするか?について
今回はお話することに決めた。

最近、こんな話を聞いた。
アンチエージングのためには、
お洒落をしたり、着る物に気を遣い
年を取っても、綺麗でいるよう努めることは
とても大切だということだ。

その話を聞いた翌日に、
これとは全く逆の内容のトークを聞いた。
脳を活性化して、最大限に自分の脳を活かすこと
についての話だ。
それによれば、ウィルパワー(意思)というものがあり、
集中力を高めて、生産性を上げるには、
これが必要だとのこと。
問題は、ウィルパワーは有限であり、
無駄に使ってしまうと、
なくなってしまうということだ。

日々の生活の中で、
私たちは大なり小なり、色々なことを選択する。
この選択に必要なのがウィルパワーだ。
例えば、今日、何を着るのか?
それを決めるだけでもウィルパワーが消費される。
ツマラナイことにウィルパワーを消耗することなく
温存したほうが賢明だ。そのため、
世界中の多くの成功者は、色々工夫している。

例えば、フェイスブックCEOの
マークザッカーバーグは
毎日、同じ服が着れるよう、
全く同じTシャツを何枚も所有しているそうだ。
その理由は、些細なことをルーティン化して、
ここでウィルパワーを消耗しないためだ。
有限のウィルパワーを
自分にとって一番大切なことに使うため、
服装を何にするかで迷う時間やエネルギーを節約する
というのが彼の狙いだ。

前述のアンチエイジングのために、
服装や身なり、お化粧に気を遣うことと、
ウィルパワー温存のために、
服装を考える必要がなくなるよう工夫することは、
一見、矛盾したように聞こえる。
こんな場合、どちらの情報を信じて、
実践すればよいのだろうか?

この2つの内容をそのまま鵜呑みにすれば、
混乱することだろう。
お洒落をしたほうがいいのか?
それとも、服装を考えないように
同じ服を何着も用意して、
日々の服装選びに時間をかけないほうがいいのか?
いったい、どちらが正しいのか?
迷う人もいるだろう。

そこで、自分がそれらの情報を
最大限に利用するために、
自分なりのフィルターや解釈が必要になる。
まず最初に、これらの情報は
誰に向けて発信されているのか?
考えることが重要だ。

「アンチエイジングのために服装に気遣おう」
というメッセージは、
おそらく、もう定年退職をして、
毎日が日曜日のようになり、
外に出ることも少なくなって、
あまり自分の身なりに
気を使わなくなった人向けだろう。
そういう人を一般化するのはよくないが、
多分、こういう類の人は、
あまり活動的ではなく、
新しい事を学ぶ姿勢もなく、
毎日、暇を持て余しているだろう。

そうならば、時間的にも余裕がある。
だから、外に出る機会が少なくなっても、
今まで通り、オシャレや服装に気遣い、
見た目も若くするよう努めたほうが
脳にも刺激が与えられるのだろう。

それに対して、
服装選びにウィルパワーを使わないように、
毎日、同じ服を着るようにして
日々の些細なことをルーティン化するアドバイスは、
毎日、毎日、やることが多く、
時間的にもエネルギー的にも
キチキチな状態で稼働している人向けだろう。

そういう人は、やはり、
自分の有限な時間やエネルギーを
賢く有効に使う必要がある。
だから、日常生活の小さな選択を
する必要がないよう工夫することも大切だ。

どんな情報でも、
「この情報は誰に向けたものなのか?
自分に当てはまるのか?」
考えながら、情報を取捨選択することは重要だ。

また、一つの情報のすべてを活用する必要もない。
自分に役立つ部分だけを
良いとこ取りをして、頂くことも有効だ。
様々な情報ソースの中から、
部分的に頂いたものを繋ぎ合わせて、
自分にとって一番役立つように利用すること。
色々な情報から、自分のための
情報モザイクを作ってもよいだろう。

情報を厳選することは、そんなに容易くない。
若くて人生経験が浅ければ、
どの情報は怪しくて、
どの情報は信頼できるのか?
迷ってしまうことも多々あるだろう。

そんな場合は、分かる人に聞くのもありだが、
それよりも、自分で試行錯誤しながら、
情報を選ぶスキルを身につけたほうがよい。
そのプロセス中には、
間違った情報を選んでしまい、
そのせいで不利益が生じるかもしれない。
でも、間違うことで学ぶことも可能だ。
次回は、「ああ、この間、これで失敗したので、
この手の情報は選ばないほうが無難だ」
と徐々に分かるようになる。

情報を厳選するスキルは、
語学のスキルや、計算スキルと同様に、
練習を積み重ねて、
少しずつ磨かれてゆくものだ。
間違った情報を掴んだために、
大きな損失をしてしまう場合を除けば、
小さなミスを繰り返ししてもよいだろう。
ミスしながら、どの情報が自分に役立つのか
徐々に理解できてくる。

ネット社会が進んだ今、
インターネットに繋がれば、
ありとあらゆる情報に触れることが可能だ。
情報過多で溢れかえった情報の中には、
相反する情報を見つけることも珍しくない。
そんな時に、「この情報は自分にとって有効なのか?」
自分でフィルターすることはとても大切だ。

どんな情報でも、そのまま鵜呑みにはせず、
自分に有益なものだけを選び、
上手く情報を活用することは
非常に重要なスキルだ。