不満があるなら、そのたびに声に出して言おう!

今回は、
不満があるなら、
そのたびに声に出して言おう
という内容。

このアドバイスは
一見「悪いこと」のように
思われるが、

そうすることにより、
長期的には「悪いこと」を
防げる。

なぜそうなのか?
説明したい。

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日常生活の中で
小さな不満は色々ある。

周りの人に対して、
「それはちょっと違うのでは?」
と思ったり、
何らかのサービスを受けて、
納得いかないこともある。

しかし不満であっても、
その不満を口にせず、
受け入れることもしばしばだ。

不満を言わずに
我慢するのが
美徳だと考えるからだろう。

小さな不満があるたびに
いちいち声に出していれば、
調和を壊してしまう。

不満を言えば、
他人に迷惑がかかることも
しばしばだ。

そんな心配があるから
不満を言えないのだ。

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でもどうだろうか?

納得いかないのに
ムリに我慢し続ければ、
自分の内には徐々に
不満は溜まってゆく。

一つ一つの不満は
たいしたものではなくても、
小さなものがたくさん積もれば、
やがては大きな山となる。

そして
一定レベルを超えたとき、
突然「大爆発」が起きるのだ!

「普段はあんなに温厚で
優しい人なのに、
まるで別人のようだ!」と
周囲の人たちに
大きなショックを与える。

いつもは穏やかな人が
なんらかのきっかけで
突然怒り狂うことは
珍しい話ではない。

実際に目撃した人も
いるだろう。

ちょっとしたきっかけでも、
それまでに小さな不満を
ずっと溜め込んできたので、
我慢の限界に
達してしまったのだ。

大噴火を起こした際は、
周囲の人たちには
余計大きな迷惑を
かけることになる。

よって、小さなことでも
納得いかないことがあれば、
そのたびに声に出して言い、
自分の内に
不満を溜め込まない方が無難だ。

その方が大爆発により
被害を受ける人もなく、
自分の精神状態も良好に保てる。

長期的視点に立てば、
その場その場で不満を言った方が
自分にとっても、
周囲の人たちにとっても、
望ましいのだ。

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私自身も以前は不満を
溜め込む人間だった。

厳しい家庭に生まれ育ち、
自分の意見を述べることを
許されずに生きてきたからだ。

親と異なる意見を持つときには、
自分の思ったことを言えず、
ずっと我慢し続けてきた。

そんな背景もあり、
不満に感じても、
声に出すことはなく、
自分の内に不満を溜め込む習慣が
すっかり身についてしまった。

外見上はニコニコ微笑んでいる私。
でも心の内には
しっくりこない感があり、
モヤモヤを抱えることも多かった。

職場では
私は酷い上司を持つことになり、
パワハラ、セクハラ、モラハラで
大変苦しんだ。

理不尽な要求をしてくる上司に
私は何も文句を言わずに、
言われた通り「はい、はい」と
従順に従っていた。

上司の方も
大人しくて反抗しない私に対して
不当な要求を
エスカレートさせていった。

毎日毎日不満に思いながらも、
私はずっと我慢を続け、
不満は少しずつ私の中で
大きくなっていったのだ。

そしてある日、些細なことで、
私は自分をコントロールできず
大爆発を起こしてしまった!

そのときには、いつもの私では
全く想像もつかない悪態をつき、
上司を罵り、周囲にいた人たちにも
怒りをばらまいて、
皆に大きなショックを与えた。

そんな振る舞いをしたら、
解雇の対象になるかも?
と思われるほど
私は酷いことをしていたのだ。

それにもかかわらず
自分ではその状態を
はっきり自覚できないほど
私は怒り狂っていた。

冷静さを取り戻したときには
時すでに遅し。

温厚で優しい性格だ
と思われていた私も
「怖い人」というレッテルを
貼られてしまった。

この経験をきっかけに
私は反省した。

上司から理不尽な言動を
受けるたびに、
自分はハッピーではない旨
きちんと伝えていれば、
不満が蓄積することもなく、
大爆発は防げたはずだ。

その方がまだマシでは
ないだろうか?

この恥ずべく出来事をきっかけに
私は小さな不満でも
きちんと声に出して言うことを
心がけるようになった。

そのお陰で、最近は
イライラやモヤモヤで
不愉快になることも
大分少なくなった!

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不満は溜め込むことなく、
そのたびに声に出して
言った方が望ましい。

でもその言い方は
十分注意が必要だ。

感情的になることなく、
相手の意見も尊重した上で、
誠実に、率直に、対等に
自分の要望を伝えることだ。

これを「アサーティブな言い方」
という。

アサーティブの反対が
アグレッシブ(攻撃的)。

アグレッシブな姿勢とは、
自己中心的に考え、
相手のことは無視した態度。
これはNGだ。

不満や怒りの感情を
露骨に出して、
相手を非難したり、
攻撃したりすることは
避けるべき。

不満を声に出すときには、
アグレッシブではなく、
アサーティブに言うことが
大切なのだ。

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アサーティブに話すのは、
ある種のスキル。

やり慣れなければ
簡単にはできないことだ。

でもこれも練習すれば
徐々に上達する!

今まで不満を溜め込できた人は、
最初のうちは
なかなか言いづらいだろう。

でもここで
ちょっと勇気を奮って
思い切って言ってみよう!

不満を言えば、
相手に迷惑がかかる
と心配になったら、
次のことを思い出すとよい。

不満をずっと溜め込んでゆけば、
将来的には大爆発が起き、
相手にもっと迷惑をかけることになる
ということだ。

その場その場で言った方が
自分の精神衛生面も
より良い状態に維持できる。

長い目で見れば、そちらの方が
自分のためにも、相手のためにも
なることだ。

このことを意識して、
勇気を持って言ってみよう!

納得行かず不満を感じたときには、
その都度言うよう努めていれば、
尻込みする気持ちも
徐々に薄らいでゆくものだ。

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不満なときにも我慢をして
言わないことは
寛容であり、美徳とも思われるが、
実はそうではない。

一時的な関係ならば、
それでもよいが、
長期間の関係になれば、
我慢を続けることは
望ましくない。

そうすることで
自分の内に不満を溜め込み、
そのうち大爆発を起こすリスクも
高くなるからだ。

それよりも、
小さなことでもその都度
相手と対等にアサーティブに
話し合う習慣をつけた方がよい。

自分の精神状態が
より良くなるだけでなく、
大爆発による損失を
防ぐことも可能だからだ。

それにより、長期的には
より良い人間関係を
築けるようになり、
お互いのためになる。

「文句があっても我慢は美徳」
という考え方は捨てて、
自分の思うことをきちんと
相手に伝えるようにしよう!