「足し算よりも
引き算を行った方が
物事は円滑に進む」
これが今回のテーマです。
私たちは日常生活を
効率よく進めるために、
様々な行動を足し合わせて
一度にこなすことに奔走します。
しかし、意外なことに、
実はこれは非効率です。
物事を円滑に運ぶには、
むしろ引き算をして、
シンプルにしたほうが
良い結果を生むのです。
今回はその理由を
詳しくお話したいと思います。
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現在人は多忙です。
日々、様々なタスクが
私たちの前に立ちはだかります。
それら全てに対応しようと
マルチタスクを試みる人も
少なくないでしょう。
一見すれば、マルチタスクは
とても魅力的に見えます。
複数の事柄を
同時に処理する能力は、
賢さの証のようにも
思えるでしょう。
しかし、実際は、
私たちが考えるよりも、
マルチタスクは効率的ではなく、
逆にエネルギーの消耗や
時間の無駄を生むことも
多いのです。
なぜなのでしょうか?
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それには
いくつか理由があります。
まず最初に、
作業の切り替えには
時間と注意力が必要です。
あるタスクから別のタスクへの
切り替えを繰り返すことは、
我々の精神的エネルギーを
大きく消耗するものです。
これにより、疲れが蓄積し、
生産性が低下することも
珍しくありません。
次に、マルチタスクは
集中力を分散させ、
各タスクのクオリティや処理速度を
低下させるリスクがあります。
また、集中力が低下すると、
ミスが増え、その修正に
時間や労力を費やすことになります。
マルチタスクを通じて
不必要なミスが生まれ、
その修正にエネルギーや時間を
使う結果となれば、
それは明らかな時間と労力の無駄です。
さらに、マルチタスクは
タスクの重要度や緊急度を
見失うことが多いです。
結果として
重要なタスクの軽視や
期限を守れない状況を
生むこともあるのです。
マルチタスクは一見
効率的に見えますが、
以上のようなデメリットが
存在しますので、
全ての状況には適応できません。
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様々な要素を加えていくのではなく、
減らすことによって
シングルタスクにするほうが
物事はスムーズに進むものです。
一つのことに集中することで、
他のことを気にする必要もなくなり、
その事柄に全力を注げるからです。
すると、他のことが雑念となって
頭を邪魔することも少なくなり、
今行っている
一つの作業にフォーカスでき、
効率的かつ質の高い仕事を
短時間で完了することも
可能になるのです。
マルチタスクのような
切り替えがないため、
無駄にエネルギーが漏れることもなく、
疲労度もかなり軽減されます。
目の前にある課題に対して
優先順位をつけて、
最も重要なことから
取り組むこともできます。
一番重要なことを終えたら、
次に2番目に重要なことに
取りかかります。
この時も、同じように
その作業に集中すると決め、
他のことは
一切考えないようにします。
2番目に重要なことに意識を集中させ、
他のことに邪魔されず、
切り替える必要もなく、
そのことにだけ
時間と労力を注ぎます。
集中すれば、
かなり効率的に作業も進み、
結果的には短時間で
より優れた成果が
期待できるでしょう。
ミスや誤りも少なくなるため、
修正にかかる時間も減少します。
一つ終わったら、次の一つに進み、
一つずつ片づけていくことで、
疲労度も少なく、予想以上に短い時間で、
質の高い仕事を完了できるという
素晴らしい結果を得れるのです。
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とは言え、マルチタスクでも
問題ないケースもあります。
それはどんな時でしょうか?
まず最初に、一部のタスクが
オートパイロットで
実行できる場合です。
日常的に行う作業であり、
慣れていて、考えることなく
自然に手が動くもの。
そうしたタスクがある場合は、
そのタスクと他のタスクを
同時に進めても問題ありません。
例えば、主婦が普段慣れた
料理や掃除などの家事をする際に、
オーディオブックを聴きながら、
音声で本の内容を聞いたり、
様々な分野の学びをすることも可能です。
このような場合、
時間を有効に活用できるため、
マルチタスクは推奨されます。
また、作業間の関連性が高く、
それらの作業には、
必要なスキルや知識が
重なる場合もあります。
そういった時には、
複数の関連するタスクを同時に行うことで、
情報をより効果的に利用したり、
タスクの品質を向上させたり、
より優れたアイデアを見つけやすくなり、
生産性や効率性が高まることも多いです。
関連性の高いタスクを
複数同時に進めれば、
時間的にも労力的にも
大きな利益が得られるでしょう。
もしそうならば、
マルチタスクを上手に活用して、
その恩恵を享受すると良いでしょう。
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今回の話をまとめると、
マルチタスクは一見すると
効率的に思えますが、
実際にはそうではない場合も多いです。
その理由としては、
作業の切り替えコストや
集中力の欠如、エラーの増加、
タスクの優先順位の喪失などが
挙げられます。
一般的に言えば、マルチタスクではなく、
物事の優先順位をつけて、
一番重要なものから
一つ一つ取り組んでいく方が、
結果的には短時間で、
より多くのことを成し遂げ、
かつ仕事の品質も向上します。
マルチタスクが適しているのは、
一部のタスクが
自動的に行える場合です。
また、関連性の高い作業を
組み合わせることで、
より効率的に時間を有効活用することも
可能な場合があります。
状況に応じて、
マルチタスクが適切かどうかを判断し、
マルチタスクが有益な場合にのみ、
マルチタスクを採用しましょう。
その他の場合には、
シングルタスクに集中して、
一つ一つの仕事に取り組むことで、
短時間で質の高い成果を
達成していきましょう!
足し算よりも引き算の方が
物事がスムーズに進むことが多いので、
その点に留意しましょう!