理性では「こうしたほうがよい」
と分かっていても、
心が追いつかないという
経験はないでしょうか?
そんなとき、
無理に理性で心を押さえつけ、
理想とされる方向へ
進む必要はありません。
心の準備が整えば、
自然とその道を
歩めるようになるからです。
この記事では、
人生という心のジャーニーを、
マイペースで進む大切さについて
お伝えします。
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心を置き去りにしないこと、それが何より大切です!
悩みを抱えているとき、
「まだそんなこと言ってるの?
もう忘れなさい!」と
誰かからアドバイスを受けた経験は
ありませんか?
これは、悩んでいる人に対して
第三者が「こうするべきだ」と
助言する典型的な場面です。
そのアドバイスは客観的には
正論であるかもしれません。
言われた本人も
頭では理解しているはずです。
しかし、感情が
それに追いつかないことも
あるでしょう。
そんなとき、
自分の自然な感情を無理に抑えて、
理想の方向へ進もうと
頑張る必要はありません。
無理をすると、心が置き去りにされ、
自分を否定するような感覚や
ストレスが積み重なり、
かえって自分を苦しめる結果に
つながるからです。
「もうこれでよいかな。
この件はここで終わりにしよう」と
自分が心から感じられるまで、
現状を維持してもよいのです。
人生は心のジャーニー。
旅の途中で、
ある場所に留まりたければ
安心して留まればよいのです。
たとえ周りから
「次へ進むべきだ」と言われても、
無理に進む必要はありません。
自分のペースで
旅を続けることこそが、
何より大切なことだからです。
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長い間、両親を恨み続けた私の経験
私は長年にわたり、
両親に対して
強い恨みの感情を抱えながら
生きてきました。
子どものころの両親の行いが
どうしても許せず、
怒りの感情に支配されていたのです。
「両親のことは一生許せない」
とさえ思っていた時期もありました。
しかし、数年前、
私はあるきっかけを通じて、
長年抱えてきた怒りから
解放されるようになりました。
それは、斎藤一人先生の話を
ネットで聞き始めたことでした。
その話を通じて、
私の心に変化が訪れました。
怒りが少しずつ静まり、
最終的には「仕方がなかったことなのだ」
と受け入れることが
できるようになったのです。
今でも両親を
好きになったわけではありませんが、
怒りや恨みの感情は
完全に消え去りました。
怒りに支配されていたころ、
ある人が私にこう言いました。
「昔のことを引きずり続けるのは
もうやめなさい!
あなたの両親は日本にいて、
あなたは海外にいる。
目の前に両親がいて
嫌がらせをしているわけでもないのに、
過去の不快な記憶に囚われて
怒り続けるのは無意味だよ。
過去よりも未来を見て、
前に進むべきではないの?」と。
その言葉を聞いたとき、
私はカチンときました。
正しいことを言われているのは
分かっていましたが、
感情がそれに追いつかない
自分がいたからです。
たしかに、海外で生活する私は
両親とほとんど接触がなく、
過去の記憶に囚われ続けるのは
愚かだったのかもしれません。
しかし、当時の私は
そのことを頭では理解していながらも、
心が納得できず、
怒りの感情を
手放すことができませんでした。
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心のジャーニー、行き先も滞在も自分次第
人生にはさまざまなステージがあり、
その進み方は人それぞれです。
ある場所に気が済むまで滞在し、
心が向く方向へマイペースで進むことは、
決して悪いことではありません。
たとえ他人から
「もうそのステージを卒業して、
次に進むべきだ」と急かされたとしても、
その意見に従う必要はないのです。
「ステージ」と聞くと、
優劣や高低をイメージする方も
いるかもしれません。
しかし、私が言うステージは
そのようなものではありません。
高いとか低い、
優れているとか劣っているといった
評価基準ではなく、
人生という心のジャーニーの中で訪れる
一つの場所としてのステージです。
心のジャーニーにおいて、
ある場所にどれだけ滞在するか、
そして次にどちらの方向へ進むのか、
これらの決断は、
旅をしている本人だけが
決められることです。
他人が口出しをして
指図するようなものではありません。
自分のペースで旅を続けることこそが、
このジャーニーをより豊かで
意味のあるものに
してくれるからです。
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苦しむことを自らが選択している?
作家であり講演家でもある
エックハルト・トール氏は、
「苦しみに飽きるまで、
人は苦しみ続ける」と語っています。
多くの人にとって、
苦しみはできれば避けたいものですが、
実はその苦しみを
自ら選び取っていることに
気づいていない場合も多いのです。
人生の中には、
苦しみというステージに
あえて留まることがあります。
その理由は、
そこにまだ学ぶべきことがあるからです。
そして、「もうここでの学びは十分だ。
次へ進もう」と感じたとき、
人は初めてそのステージを卒業し、
新しい段階に進む準備が整います。
他人が「早くそこから抜け出すべきだ」
と促しても、
本人がそのタイミングを迎えない限り、
次のステージに移ることはできません。
私自身も、両親への恨みを
手放す準備が整ったときに、
斎藤一人先生のトークに
出会えたのだと思います。
それ以前に先生のトークを
知る機会があったとしても、
当時の私は心の準備ができておらず、
必要なメッセージを
見過ごしていたでしょう。
ある日、「このステージで
味わうべきことはもう十分だ」
と心底感じた瞬間、
私は自然と次のステージに
進む準備が整いました。
そして、そのタイミングで初めて、
一人先生の言葉が心に届いたのです。
すべての出来事には
タイミングがあり、必要なものは、
そのときになって
初めて見えるようになるのでしょう。
苦しみもまた、
心のジャーニーの一部です。
そしてそのジャーニーにおいて、
次のステージに進むかどうかを決めるのは、
ほかでもない自分自身なのです。
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どんな状況でも自己否定はしないで!
悩んでいる人に対して、
「そう考えるから悩むんだよ。
もっとこうすればいいのに」と
アドバイスをしたくなることも
あるかもしれません。
しかし、その言葉が
客観的には正しかったとしても、
実際に助けになるとは限りません。
なぜなら、
どれだけ正しいことを言われても、
本人が今の状況から
離れる準備が整っていなければ、
その助言は響かないからです。
相手のペースを無視して
「こうするべき」と押しつけるのは、
むしろ逆効果になることもあるのです。
悩んでいる本人が
最も避けるべきことは、
自分自身を否定することです。
たとえ頭では「自分の状態がよくない」
と認識していても、
感情が追いつかないときも
あるでしょう。
そのようなときは、自分を責めず、
感情をそのまま
受け入れることが大切です。
望ましくないと感じる状態に
いるからといって、
自分を否定するのはやめましょう。
自己否定は心に負担を与え、
自分をさらに
苦しめるだけだからです。
人生という心のジャーニーでは、
訪れる場所や滞在期間、
次の行き先や進む速度すべてを、
自分自身で選んでいいのです。
他人の言葉や
自分の理性に急かされることなく、
自分の感情と向き合い、
ありのままの自分を
優しく見守る姿勢を
忘れないようにしましょう。
それこそが、心の旅を
豊かにするための大切な秘訣です。
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おわりに
この記事では、
「心のジャーニー」としての人生を、
自分のペースで歩む大切さについて
お伝えしました。
理性と感情の間で葛藤が生じたとき、
無理に「正しい」方向へ進むのではなく、
心が追いつくのを待つことの
重要性について触れました。
感情を無視することは、
結果として
自分を傷つけることに
つながりかねないからです。
人生という心の旅路で、
どこへ行くのか、
どこにどのくらい滞在するのかは
人それぞれです。
他人の意見や「こうすべきだ」
という正論に急かされることなく、
自分自身のペースを尊重しながら
進むことが大切です。
人生は心のジャーニーそのもの。
好きな場所に、好きなだけとどまり、
心の赴くままに歩むのが一番です。
他人の声に振り回されず、
自分らしいペースを守りながら、
心地よい旅路を楽しんでください。