外から与えられたノルマをこなすことは、
ツマラナクて、シンドイことが多い。
これと同様に、自分で決めたノルマでも、
「やらなければ」と義務化してしまえば、
楽しいことでも、たちまちツマラナクなる。
自分が楽しんでやっていることは、
ノルマにしないほうがよい、
というのが今回の話だ。
外から与えられたノルマとは、
他人から課されたもの。
例えば、子供の頃、お母さんが
「毎日、算数ドリルを
2ページずつやりなさい!」
と口うるさく言ったり、
職場で上司が営業マンの部下に対して、
「今月も一人につき、
最低50件は契約を取ってこい!」
と命令したりすることだ。
大抵の場合、
外からムリに与えられたノルマは、
やる立場の人には、かなり重く感じられ、
大きな心の負担となる。
「できれば、やりたくない」
と嫌々することもしばしばで、
やっている最中も楽しむことはできない。
当然、能率よくこなすことも不可能だ。
他人から命令されるのではなく、
自分で決めたノルマならば、
上手く行くのでは? と考えるが、
自分の自然なペースに合わなければ、
自分で自分に課すノルマでも、
良い効果は期待できない。
それどころか、
楽しいものまでツマラナクしてしまう。
私自身、自分に課したノルマで
楽しんでいたことも、
シンドク感じた経験が幾度かある。
私は心理学に興味があり、
心理学の本や心理学サイトで
この分野の記事を読むのが好きだ。
ある日、「もっと心理学を勉強したいな」と思い、
大学の心理学コースに入り、
専門的なことを学ぼうと決めた。
しかし、心理学コースに入った途端、
私の心理学に対する興味は薄れてきた。
その理由は、決められた時間内で、
決められた内容を学習して、
学習成果をテストやアサインメントで
決められた時期に試されるからだった。
コースの内容自体は興味深くても、
何日までに何かをしなければ、
というノルマが課されれば、
楽しいことでも面白くなくなる。
自発的に興味があるから
自分のペースで学ぶのはよくても、
「この日までにこれを終了させて、
その成果をアウトプットの形で提出」
となれば、義務感を感じてしまい、
心の負担にしかならなかった。
楽しいはずのものが
苦しく思えてきたのだ。
そのため、私は途中でコースを止めた。
その代わり、自由自在に、以前のように
自分の好奇心に任せて、
好きな時に、好きなだけ、
この分野の情報に触れることにしている。
そちらのほうが、楽しみながら、
ずっと色々なことが学べると感じている。
一年ほど前に始めたユーチューブでも
似たようなことが言える。
ニュージーランドの生活様子を
日本の視聴者に伝えたくて、
VLOG風のチャンネルをやろうと決めた。
そして、自分のペースで
気が向いた時だけビデオを作成して、
ユーチューブに投稿していた。
そのチャンネルの登録者数も少しずつ増えて、
最近、ユーチューブ・パートナー・プログラムに
参加する資格も頂けた。
そうなったら、やはり定期的に
ビデオ作成して投稿したほうがよいだろう、
と考えるようになった。
ウィークデイは時間に余裕がなく
動画編集はどう考えてもムリだ。
週末には少しは時間もあるので、
半日くらいこの作業に充てて、
週一回のペースで投稿しようと決めた。
しかし、このルールを決めてから、
今まで楽しんでいた動画作成が、
楽しくなくなってしまった。
「やらなければならない」
という義務を自分自身に課したから、
心の負担となり、面白いはずのものも
ツマラナク、シンドク感じるようになった。
自分で課したものであれば、
ラクにできるだろうと思いがちだが、
実はそうではないと分かった。
もし、週1回のペースを
絶対に守ろうと思えば、
逆にやりたくなくなり、
やらなくなると予想したので、
このルールは止めにして、
以前通り、自分の気の向く時間に、
好きなペースでやっていこう
と最近方針を変えたところだ。
自分で課すノルマのために、
面白くて楽しんでいたものも
ツマラナクしてしまい、
心の負担を作ることは
実に勿体ないことだと思う。
それよりも、
自分の好きなペースで
楽しみながら色々なことをしたほうが
エンジョーイできるだけでなく、
とても効率よく物事をこなせる。
本格的に何かをやるなら、
ノルマは絶対必要だと考える人もいる。
さもないと自分を律することができず、
やり遂げられなくなるからだ。
しかし、このような場合、
そもそも自分はそのことを
本当にやりたいのだろうか?
おそらく、そうではないのでは?
と私は思う。
親や社会一般が「~することはいいこと」
と言っていれば、自分自身も「そうしたい」
と思い込んでしまう。
実際には、心底興味がなくても、
周囲の人たちがそう言うから、
自分もそれに影響されることがよくある。
本当はやりたくなくても、
周りの意見に流されて
「やりたい」という気になった場合は、
自分にノルマを課して
自分自身を律しないと、なかなかできない。
でも、律しなければできないのなら、
最初からやる必要などないのでは?と思う。
同じことをするにも、
ノルマを課したほうが
早く仕上げることができるのでは?
という考えもある。
これも私の経験上、正しいとは言えない。
ノルマを課すことなく、
自分のペースに任せたほうが
どんどんやるようになり、
ずっと早くに完成できたこともある。
早くに仕上げられただけでなく、
「やらねばならない」という義務感もなく、
心の負担を感じることなく、
そのことに集中して、楽しむことができた。
自分の気持ちがラクなだけでなく、
実際のプロセスもエンジョーイできた。
楽しいことだから
「もっと本格的にやろう」と思い、
そのために自分にノルマを課せば、
楽しいことも苦しくなってしまう。
ノルマを課せば、不必要に義務感が生まれ、
それにより、エンジョーイできなくなる。
それよりも、
自分のペースに任せて、
自分の気の向くままにやるほうが
ずっと楽しいし、
効率よく沢山のことをこなせる。
下手に「自分にノルマを課すのは
止めよう!」というのが、
今回私が言いたいことだ。