同じやるでも、目的意識が漠然とぼやけているより、明確なほうがよい

何かをする時、
「なぜ、それをやるのか?」
行動の目的を明確に意識して取り組むほうが
得れる結果もより有益で役立つものになる。
今回は、このことについて。
勝間和代さんのトークを参考に
お話したい。

一般的に生活に必要だから、やっているが、
その目的が何となくぼやけていることもある。
また、皆が普通にやることだから、
自分も同じようにやるという場合もあるだろう。
その目的はある程度見えていても、
はっきりと明確ではない。
すると目的達成により得られた結果も、
本当の意味で
自分にとってベストなものではなくなる。

勝間さんは「片づけ」について語られている。
一般的には「片づけ」をする目的は
自分の家や身の回りを綺麗にすること。
整理整頓してスッキリすることだ。
これは誰も反論しないだろう。

「じゃあ、何で綺麗にするの?」
と聞かれれば、
「お客さんが来たときのために」
と答えるかもしれない。
「でも、お客さんって
そんなに頻繁に来るもの?」と問えば、
普通はそんなにしばしば来客もないはずだ。

片づけして、綺麗になって、スッキリする、
という点では、目的達成できても、
「それは本当に自分に役立つこと?」
と考えれば、必ずしもそうではない。

台所がよい例だ。
台所にあるキッチン用品を
できるだけ収納スペースに入れ納めて、
小綺麗に整理整頓する人もいる。
ゴチャゴチャしていた物もなくなり、
スッキリとすれば、
「イイ感じだな~」と一瞬満足できる。

しかし、何でもかんでも仕舞ってしまえば、
いざ料理をする時には、
必要なものを再び収納スペースより
取り出さねばならなくなる。
菜箸やボール、お皿などを
それぞれ違う場所から出すのでも、
けっこう面倒に思われるものだ。
毎日、毎日、一日に2~3回、
入れたり仕舞ったりするのは、
多忙な日常生活の中ではシンドク感じられる。

綺麗にスッキリ見せかけるより、
料理をする際、
自分がもっとやりやすいように、
自分が快適にできるように
工夫したほうが、ずっと役立つものになる。
どこの場所に何を置けば、
取りやすくて簡単にできるか考える。
「ここにはあれを入れると便利だ。
あそこにはこれを置くとサッと取り出せる」
というように、必要な時に必要なものが
直ぐに手に取れるような配置にしたほうが
より便利で、自分も快適に過ごせるだろう。

この場合、
綺麗にするための片づけではなく、
自分が使いやすくて、
便利になり、快適に感じるための片付けとなる。
同じ「片づける」でも、
その行動の目的が違うものになる。

片づけは頻度の差はあっても、
誰でもやることだろう。
日常生活の中で普通にやることなので、
その目的は言われなくても、分かっているつもりだ。
しかし、何となく漠然とぼんやりした目的で
やる人も少なくないだろう。
はっきりとした明確な目的がなければ、
せっかく目的達成できても、
その結果により、
自分の生活の質もさほど上がらない。

同じ片づけをするのでも、
「綺麗にするためにやる」と
「使いやすく快適にするためにやる」とでは、
「片付け」の概念も随分変わる。
そして、その結果も違ったものになる。

片づけに限らず、
その他のことでも似たようなことが言える。
例えば、子供の勉強だ。
クラスの皆が一生懸命勉強して受験するから、
自分も同じようにしている。
「勉強しておけば、将来よいことがあるだろうから」、
「一流大学と言われる立派な大学に入っておけば、
就職にも有利になるだろうから」と、
自分ははっきり「~したいから」というものはなく、
皆がそうしているから、自分も周囲に流されて、
そのようにしてしまう人もいる。

しかし、こういう感じで大学に入っても、
自分の目的意識がしっかりしていないために、
方向性を見失い「せっかく大学に入っても、
全然自分の役に立たなかった」
という残念な結果に終わることもある。

何かをする時、同じやるでも
しっかり「~したいから」とその目的が明確なら、
やり方も変わってくる。
そして、その行動の後に得る結果も、
自分にとっては有益なもの、
役立つものになる。

今まで何も疑問を持たずに、
普通にやっている行為も、
「それは本当に自分のためになるものか?」
と自分自身に問うとよいだろう。

普段の生活をより豊かにするためにやる。
自分の人生をより有意義にするためにやる。
自分が一番ラクに楽しく暮らせるためにやる。
自分の行動の目的を明確にして取り組めば、
行動のプロセス中もエンジョーイできるし、
行動後に得られる結果も、
より充実したものになる。

勝間さん、役立つトークを
有難うございました。

参考動画:「家の片付けについての誤解を解こう
(勝間和代が徹底的にマニアックな話をするYouTube)