大きなことをラクして成し遂げたければ、スモールステップが一番!

今回は、大きなことを
ラクして成し遂げたければ、
スモールステップを踏むのが
一番よいという話。

新年の抱負を立て、
最初のうちは頑張るけれど
三日坊主で終わってしまうことも
珍しくない。

「意志が弱いからだ」
と言う人もいるが、
実はそうではなく、
別の理由がある。

その理由は何か? 
また、それを克服するためには
どうすればよいのか?
について、お話したい。

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やろうと決めたばかりの頃は、
意欲的でやる気満々。
その勢いにより、
鬼のような頑張り方も
難なくできる。

しかし、
それは長続きしないもの。

徐々に力が衰えてきて、
そのうちパタリと
止まってしまうことも
しばしばだ。

でも、これは
全く不思議なことではない。

人間の脳の性質が
そのように
なっているからだ。

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その性質とは、変化を嫌い、
現状維持を好むというもの。

人間の脳の作りを知れば、
このことがよく分かる。

人間の脳は3層構造から成る。

ロールケーキを想像すれば
理解しやすいだろう。

平たい長方形の
スポンジケーキの上に
クリームを乗せ、
それを寿司のように巻く。

このケーキを切ったときの
断面図を
思い浮かべて欲しい。

人間の脳は
これとよく似ている。

一番中心にあるのが
「爬虫類脳」と呼ばれる
原始的な脳の部分。

この部位には、
生物が生き延びるための
防衛的本能が備わっている。

敵に襲われたとき
戦うか? 逃げるか? 
をとっさに決めて、
それに応じた行動を取り、
自分の身を守るのだ。

爬虫類脳を覆う脳が
「哺乳類脳」であり、
これは感情を司るもの。

そして、
一番表面にある脳が
人間脳と呼ばれる
新しい脳の部分だ。

人間脳は、理性を司り、
理論的思考を可能にする部位。

進化の過程で
元々の爬虫類脳に
哺乳類脳が加わり、
その上に人間脳が
付け加えられた。

爬虫類脳や哺乳類脳は
変化が大嫌いで、
現状維持を好む性質がある。

今まで生き延びてこれたのだから、
今までと同じようにしていれば
今後も大丈夫だろう
と考えるからだ。

よって、変化を起こし、
リスクを取ることには
消極的な姿勢を見せる。

それに対して、人間脳は
新しいことにチャレンジして、
進化成長しようと頑張る脳。

人間が高等な進化を遂げたのも、
この脳の部分があったお陰だ。

しかし、力関係においては、
人間脳よりも、
爬虫類脳+哺乳類脳の部分のほうが
遥かに大きなパワーを持っている。

立派な抱負を立て、
それを実践しようと頑張るのは
人間脳の働きによるもの。

他方、現状維持のために
その頑張りに対して
アンチに動くのが
爬虫類脳と哺乳類脳だ。

一生懸命頑張りたい
と思う気持ちがあっても、
やるのがおっくうだと感じるのは、
人間脳 と 爬虫類脳+哺乳類脳が
戦っているから。

当然、より力の大きな
爬虫類脳・哺乳類脳が
勝つことになり、
新しいことも長続きせず、
三日坊主で
終わってしまうことになる。

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これを理解できれば、
どうすればラクして
大きなことを成し遂げられるか?
が分かる。

その答えは
スモールステップを
踏むことだ。

スモールステップとは、
目標を細分化して
達成を目指す方法のこと。

1回1回の変化は
あまりにも小さなもので、
やってもやらなくても
変化はほとんど見られない。

ほんの微小な変化なので、
脳は「変化している」
と気づくこともなく、
変化に逆らう力も起きない。

それでも、
毎日ずっとやり続ければ、
「塵も積もれば山となる」で、
日々の小さなものが、
いずれは大きなものになる。

スモールステップを踏むことは、
現状維持が大好きな脳にも
簡単に受け入れられ、
ラクに実践できる方法だ。

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1回分は
やってもやらなくても
ほぼ変わりなしでは
大したことはできないだろう
と軽く見る人もいる。

しかし、
スモールステップを踏むことで
信じられないほど
大きな成果を出した実例もある。

これは、
あるアメリカ人男性の体験談だ。

彼は54歳のとき、
突然、難病に罹り、
身体が全く動かなくなった。

身体中の関節が腫れあがり、
痛みは半端でなかった。

それにより、
一日中病院のベットで
寝たきり状態になってしまったのだ。

そんな彼に医者はこう告げた。
「このままずっと
ベットから出ないで寝ていれば、
関節は本当に動かなくなり、
そのうちあなたは廃人になるでしょう」と。

その話を聞いた男は、
「そんなことは絶対に嫌だ!」と思い、
そこから彼のチャレンジが始まった。

痛みの酷い身体でも、
できる限り動かしてみよう
と頑張った。

その彼のやり方が
スモールステップを
踏むことだった。

初日はベットから
起き上がることだけを目指した。

そして、これを数日やり続けて、
ベットから無理なく
出れるようになった日には、
今度は1分間だけ
歩いてみることにした。

1分間
普通に歩けるようになったら、
翌日は2分間歩くことに挑戦した。

1分間だけ
いつもより長く歩くこと
を目指して頑張った末、
ある日、病院近くのジムまで
歩けるようになったのだ!

その後彼が試したのは
ジムまで歩いた後に、
少しエクササイズもすること。

このエクササイズも
最初は1分間だけだった。

そして、その1分が
ラクにできるようになったら、
エクササイズの時間も
今までよりも1分長くする
といった感じで、
少しずつ時間を延長していった。

歩いてジムに行き、その後、
ジムでエクササイズする。

これを長年やり続けた果てに
起きたことは、
想像を絶するものだった。

彼は難病を克服しただけではなく、
ボディービルダーの
世界チャンピオンの座に就いたのだ!

身体中の関節が腫れあがり
動くのも困難だった難病時代から、
スモールステップを踏むことにより、
世界一のボディービルダーにまで
飛躍できたのだ!

ビックリする話だが、これは実話。

スモールステップを常に
踏み続けていれば、
大きな力を発揮する
という証拠になるものだ。

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スモールステップを踏むのは
割と簡単にできること。

無理がない分
ラクに継続可能だ。

そして、
ちょっとずつの積み上げは、
途中から意外な発展を
見ることになる。

1日1つ積み上げてゆけば、
100積み上げるのには、
100日時間がかかる
と常識的には考えられる。

しかし、
実際はそうではない。

最初は1日1つでも、
そのうち加速がついてゆき、
1回で2つラクに
積めるようになる日が来る。

そして、しばらく毎回2つ
積んでいれば、
今度は3つ、4つと
数が増えてゆくのを経験する。

使う労力は
今までと同じものでも、
より多くの量を
難なくこなせるように
なってゆくのだ。

最終的には、加速度により
予想よりもずっと短い時間で
目標地点に到達できたと喜べる。

このことは実践してみて
初めて分かることだ。

目標達成時には
なんとも言えない
爽快感を味わうことだろう。

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もし、あなたが
大きなことを
ラクして成し遂げたい
と望むのなら、
スモールステップを踏むことを
お勧めしたい。

この方法では
現状維持が大好きな人間の脳を
上手く騙すことができるからだ。

一回一回は
無理なくできる小さなこと。

無理がない分
簡単に継続させられる。

どんなに小さなことでも
継続は力なり。

小さな変化も
加速度がつき始めれば、
同じ労力で1回の処理量が
どんどん増えてゆくものだ。

そのうちに
びっくりするよう嬉しい驚きを
体験できるだろう。

スモールステップは
私たちが想像する以上に
大きなパワーを見せてくれる。

これを利用しないのは、
とても勿体ないこと!

来年の抱負には、
ぜひスモールステップを活用して、
小さな努力で大きな結果を出そう!