何度も何度も同じような問題が身の回りで起きる! どうすればいい?

今回の話は、
何度も繰り返し
似たような問題が
自分の身の回りで起きる時、

どのように対処すればいいか?
について。

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自分に合った環境で
生活することは、非常に大切だ。

合わない環境に居れば、
周囲の人たちとのトラブルが
ひっきりなしに続いたり、

自分の資質や能力を
最大限に活かせなかったり、

不必要に
精神的な苦痛が
大きかったりして、

メンタル的にも参ってしまう。

そんな場合には、
環境をガラっと変えて、

自分に適切な環境に移るのは、
とても意義あることだ。

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しかし、新しい環境に入っても、

新しい人間関係になっても、

「ここでも、やっぱりダメだ」
ということがある。

更に別の環境や人間関係に
移ってみても、

行った先々で、同じような問題が
何度も何度も
繰り返されてしまう。

こんな場合には、
どうすればいいのだろうか?

結論を言えば、
自分の内を探るといい。

問題やトラブルの原因が
自分の外にあることも多いが、

環境や人間関係を変えても、

何度も何度も繰り返し、
似たような問題が
発生する場合には、

自分の内にあるものが、
トラブルの原因
となっているからだ。

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たとえば、職場の上司が
理不尽な要求ばかりして、
高圧的にパワハラしてくる場合。

あまりの酷さにウンザリして、
別のところへ転職した。

しかし、新しい職場で、
新しい上司のもとで働いても、

やはり、
似たような問題が起きる。

その後も幾度か職を変え、
新しい環境や人間関係で
試してみた。

しかし、なぜだか分からないが、
ここでも同じように
パワハラを受けてしまう。

更に言えば、
自分はトラブっていても、

周囲にいる同僚たちは、
全然大丈夫だ。

自分だけが上司のせいで
メンタルをやられている。

そんな場合には、
上司そのものよりも、
自分に原因があると考えた方がいい。

職場に限らず、
コミュニティーでも同じだ。

あるコミュニティーで
上手く行かないから、

別のコミュニティーに
移ってみた。

しかし、やはり行く先でも、
似たような問題が起きてしまう。

トラブル相手が違うだけで、
問題の本質は同じだ。

相手を責めたくなる気持ちは
あっても、

ここは謙虚な気持ちで、

自分の内にあるものを
見つめてみることが必要だ。

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人生の中で、私たち人間には
それぞれの課題がある。

身の回りで色々なことが起き、
その出来事の中で、
私たちは自分の課題をこなしてゆく。

課題の中で学びをするためだ。

学ぶべきことをマスターした後は、
もうその学びを繰り返す必要はない。

だから、同じような問題が
起きることはない。

しかし、学ぶべきことがあるのに、
それに気づかず、
毎回スルーしていれば、

何度も何度も似たような問題が
目の前に現れて、

その学びをさせてくれようとする。

環境が変わっても、
付き合う人たちが変わっても、

同じような問題が発生するのは、

「早く気づいて!」
「早くこの学びを済ませて!」
というメッセージなのだ。

それに気づいて、
スルーするのはやめて、

真剣に問題に取り組み、
その学びを終了させれば、

再び同じようなことは
起きなくなる。

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自分の内にある原因は、
自分自身の「歪んだ認知」
による場合が多い。

認知の問題とは、
受け止め方や思考法、

それに基づく
対処方法や行動パターン、
コミュニケーションパターン
を指す。

これらを改善することで、
自分の認知の歪みが
修正されて、

その結果、
以前のようなトラブルは
起きにくくなる。

これは私の体験談だ。

私は以前、勤めていた組織で、
上司から酷く虐められていた。

その当時は、まだ「パワハラ」
という言葉はなかったが、

私が上司からされたことは
パワハラそのものだった。

ただ、この上司の下で働く
別の部下たちは、私のように
嫌がらせを受けていなかった。

なぜか、私だけが
被害に遭っていたのだ。

時が経ち、人事異動で
別の上司に変わった時、

「ああ、良かった。
今度は大丈夫だろう」と
安心したのもつかの間。

やはり、
次の上司とも上手く行かず、

私は同じように
虐められる羽目になった。

その後、暫くして、
再び人事異動があり、
私は3人目の
上司に仕えることになった。

しかし、この上司とも
私は良好な人間関係を築けず、
いざこざを起こし、私は結局退職した。

その当時の私は
「単にツイていなかっただけ」
と思っていたが、

その後、何年も経って、
心理カウンセリングセッションを
受けるようになってから、

自分が複数の上司に
虐められた理由が分かった。

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私は子供の頃から
両親が大嫌いだった。

男尊女卑や年功序列を
固く信じる父は、

女であり、
子供であった私に対して、
かなり高圧的な態度を取った。

私が意見を言った時、
父の意見と異なれば、

「女、子供は黙れ!」
と怒鳴り散らして、

私に殴る、蹴るなどの
暴力を振るうことも多かった。

短気で、直ぐにカッときて
暴力を振るう父親に、

私は恐れを抱くと同時に、
強い嫌悪感を感じていた。

成人した後、私は外国に移住して、
両親とはほとんど連絡も取らない。

それでも、私の心の中には、
長年、親との嫌な思い出が
消えずに残っていた。

今になって分かることは、

私が3人の上司とトラブった時、

私は非常に強い色眼鏡をかけて、
厳しい目で上司を見ていた。

3人とも、私の父親を
思い出させるような
似たような点があったからだ。

そして、私は気づかなくても、
彼らに対して、
嫌悪感を抱いていた。

相手は全然違っても、
憎い父親に対して接するように、
私は上司に接していたのだ。

もちろん、上司に対して
私は表面上は
丁寧に振る舞っていたつもりだ。

しかし、非言語コミュニケーションで
「私はあなたが大嫌い」
というメッセージを
私は上司に送っていたようだ。

当然、上司としても
私に好意を抱くわけはない。

こちらが相手を嫌えば、
相手も私を嫌いになる。

意地悪するのも
不思議ではないだろう。

私は父親に対する
精神的な攻撃を、

職場の上司を相手に
繰り返してしまった。

最初の上司だけでなく、

2人目の上司とも、
3人目の上司とも、
同じことをやっていた。

その当時の私は、
「自分に非がある」とは
想像もしなかった。

でも、今となれば、
はっきり理解できる。

私は自分の歪んだ認知により、

実の父との険悪な人間関係を
職場の3人の上司を相手に
繰り返していたのだ。

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トラブルの原因は
自分の外ではなく、
自分自身の内にあるかも?

と考えて、
自分に向き合うことは、
非常にツラい作業だ。

しかし、これをやらなければ、
いつまで経っても
問題はやむことなく、繰り返される。

もともとは
自分の認知の歪みは、
自分自身が悪いのではなく、

自分が生まれ育った
家庭環境にある。

だから、
自分に原因があっても、
一方的に自分を責める必要はない。

ただ、自分には
そういう心の歴史があり、

そのために、自分の認知が
かなり歪んでしまった事実は
認めた方がいい。

自分の認知の歪みは、
自分だけで色々考えても、
なかなか見えにくいものだ。

私の場合には
カウンセラーという
第三者の専門家に介入して貰い、

初めて、自分が
歪んだ物の観方をすることを
気づかせて頂けた。

何度も何度も繰り返し
似たような問題でトラブルのなら、

専門家に相談するのも
けっこう役に立つ。

もちろん、外に原因がある
ということもあるが、

環境を変えても、
人間関係を変えても、

やはり、自分の身の回りで
似たようなトラブルが
多発するなら、

その原因は自分の内にある
と疑った方がよい。

簡単にできることではないが、

自分の原因に気づいて、
それを修正できれば、

もう再び同じような問題は
起きなくなる。