今回は、
過去の失敗や、将来の不安で
頭がいっぱいのとき、
考え方を少し変えれば、
心が落ち着くという内容。
過去のことを悔やんだり、
未だ起きてない未来のことを
あれこれ考え不安になる人に
向けた話だ。
====
最初に
過去に囚われてしまうのなら、
どうすればよいか?
例えば、
失敗してしまった場合。
失敗により損失を出し、
自分の評価にも悪影響を与えた
と嘆いているときだ。
確かに、失敗のせいで
失ったものはある。
しかし、それと同時に
学んだこともあるはずだ。
失敗したからこそ
「このやり方では
上手く行かない」と分かり、
失敗前の自分よりも、
今の自分の方が賢くなれたのだ。
失敗により得た知恵が
今後役立つことも
しばしばある。
この失敗で学んでなければ、
将来的にはもっと大きなミスをして、
もっと大変なことに
なっていたかもしれない。
短期的な目線では
「この失敗は悪いものだ!」
と感じられても、
もっと長い視点で物事を見れば、
今失敗しておいた方が良い場合も
あるのだ。
====
どんなことでも
100%の失敗はあり得ない。
総合的には失敗だ
と考えられることでも、
その中には良かったことも
必ずあるはず。
例えば、たった1点足りなくて、
受験で不合格になった場合。
受験に失敗した
という事実は確かだ。
でも実際のところは、
試験の大部分は
正解だったのだろう。
最後のほんの少しの部分で
失敗してしまっても、
その他の部分は
良かったのだ。
それなのに、
「成功」か「失敗」の
どちらか一方しか、
結果として出ないのは
残念なことだ。
不合格になれば、気分が凹み、
視野狭窄に陥り、
悪いことだけしか見えなくなる。
でも冷静に考えれば、
実際のところは100%
ダメだったわけではない。
「成功」か「失敗」の
どちらかしかないという考え方は、
物事を2項対立的に捉え、
白・黒はっきりさせるもの。
しかし現実社会では、
ほとんどのものは
白でもなく、黒でもなく、
その中間のグレーゾーンに
位置するものだ。
同様に100%の成功も
ほとんどない。
受験で合格ラインぎりぎりで
受かった場合、
試験を完璧にこなせたから
合格できたのではない。
まだ改善の余地はあるはずだ。
たった1点足りなくて
不合格になった人と、
ギリギリセーフで受かった人とは、
ほとんど変わりはないのだ。
単に運が良かったか?
悪かったのか? の違いだけ。
受験に限らず、どんなことでも、
100%の失敗もなければ、
100%の成功もない。
白黒はっきりさせる
考え方は捨て、
失敗の中にも
良いことがあることを
認識できれば、
失敗に囚われることも
少なくなる。
====
過去にどうしょうもない人生を
生きてきたと
感じる人もいるだろう。
そんな場合
「だから自分はダメなんだ」
と考えてしまうが、
実はこれは大きな間違い。
なぜなら、
今成功している人の多くが、
過去には波乱万丈で
大変なことを経験しているから。
大変な過去があるからこそ、
そこで大きな学びができ、
そのお陰で成功することが
できたのだ。
もし今の人生で
シンドイことが多くて、
苦しいなと感じていたら、
次のように考えて欲しい。
「今自分が体験していることは、
将来、自分が大きな花を
咲かせるためのプロセスの一環だ」
と思うこと。
今は、将来の成功のための
準備段階にすぎないと
考えるとよい。
今成功している人は
自分の過去の失敗を
語ることはほとんどない。
成功して華やかな部分だけを
見るから、
「この人は自分とは違う」
と思ってしまうだけ。
でも実際はそんな人でも
過去には色々な失敗を経て、
そのたびに学習して、
徐々に上に登っていったのだ。
このことを
ぜひ覚えておいて欲しい。
====
次に将来のことを
不安に思い、
あれこれ心配してしまう場合。
ある研究によれば、
心配事の8割は実際には起きない
という統計が出ている。
では残りの2割は起きる
と思われるが、
これも少し違う。
その2割の中の半分以上が
なんらかの対策を取ることで、
防ぐことが可能だからだ。
そう考えれば、
将来の心配の9割以上は、
取り越し苦労だと分かる。
心配するのは
悪いことだと思い、
心配している自分を責めて
苦しむこともあるだろう。
そんなときには、無理に
心配を抑えようとしても
なかなか上手く行かないものだ。
それよりも、
心配することに対して、
何らかの対策を講じて、
実際に行動を起こすとよい。
不思議なもので
行動を始めて、
その活動で忙しくなれば、
心配している暇もなくなり、
最初の心配が
嘘のように消える。
統計上、自分の心配することが
ほとんど起きないことを知り、
その上で心配することが起きないよう、
何かできることがないか考えて、
実践してみるとよい。
100%防ぎようがないことでも、
万一それが起きたとき、
その被害を
なるべく抑えることもできるはず。
心配で頭がいっぱいになったら、
その方向で動こう!
====
将来の心配について
もう一つのポイントは、
その心配は今の世界、今の社会
と同じ環境で起きることを
前提にしていないか?
確認することも重要だ。
その理由は、社会や世界が
ガラリと変われば、
その心配が無効になることも
しばしばあるから。
例えば、
こんな不便な場所に引っ越したら、
若いうちはいいけれど、
年取ったら大変だろう
と心配するかもしれない。
この心配をしているのは
まだ誰も「スマホ」というものを
知らなかった時代だ。
将来そんな便利なものが
普及すると知らなければ、
そういう心配をしても
当然だと思われる。
しかし
それから10年ちょっと経った
今ではどうだろうか?
ほとんどの人が「スマホ」を所有して、
この便利なツールにより、
買い物や、銀行の手続き、
遠く離れた人との会話を
簡単に遠隔地からしている。
「スマホ」の登場を
想像できなかった時代に
していた心配でも、
「スマホ」が普及した社会では、
そんな心配は無用になるのだ。
将来、どのような世界になるのか?
どのような社会になるのか?
ある程度、想像はついても、
確実に将来を予測することは
不可能だ。
それなのに、
今の時点であれこれ心配して
神経をすり減らしても、
あまり意味がないだろう。
将来も今の社会構造と
変わることなく、全く同じなら、
その心配は有効かもしれない。
しかし世界がガラッと変われば、
そんな心配をすること自体
オカシナことになるからだ。
====
過去に囚われたり、
未だ起きてない将来のことに
不安を感じて
悩んでしまう場合には、
ぜひこれらのことを
考えてみて。
過去の失敗に関しては、
1)失敗は貴重な学び。
もっと大きな失敗を避けるための
知恵になることもしばしば。
2)100%の失敗はあり得ない。
失敗の中にも上手く行ったことも
あるはず。そんなことを探してみて!
3)今成功している人のほとんどが
過去に色々失敗している。
今自分が体験していることは
成功への道のりの
準備段階にすぎないこと。
将来のことを不安に思う時には
1)心配事の8割は実際には起きない。
取り越し苦労にすぎないこと。
2)残りの2割の半分以上は
事前の準備で防いだり、
被害を軽減することも可能だ。
3)心配で頭がいっぱいなら、
何をすれば、それを防げるか?
その被害を軽減できるかに
焦点を当てて、
実際に行動するのが効果的だ。
4)今の社会で心配されることでも、
社会がガラリと変われば、
その心配は無意味になることも
しばしばある。
これらのことを
頭に入れれば、
過去に囚われたり、
将来の不安でいっぱいになり、
自分を苦しめることも
少なくなるはずだ。
ぜひ試してみてね。