自己啓発って、本当に役に立つのだろうか?

今回の話は、
「自己啓発は役に立つかどうか」
について。

先に結論を言えば、
役に立つ人もいれば、
そうでない人もいる。

なぜそうなのか?
お話したい。

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身近にいる人が
自己啓発により自己成長して、
経済的にも、精神的にも
豊かな人生を送るようになった。

そんな経験を自らすれば、
周囲にいる人たちにも
自己啓発を勧めたくなる。

「自己啓発、とても役立つから、
あなたもやってみたら?」
とアドバイスしてきた。

しかし、もしあなたが
自己啓発に興味も関心もなく、
やりたい気持ちがなければ、
ムリにやっても効果はないだろう。

これは便利なツールと似ている。

あるキッチンナイフがあって、
このナイフを使えば、
簡単に食材を色々な形に切れる。

あまり力を入れなくても、
堅いものもラクに切れるナイフだ。

そんな便利なナイフは、
料理人や主婦には重宝され、
とても役に立つと感じられる。

一旦これを使えば、
「もう他のナイフを使うのは嫌だ!」 
と思うほど使い勝手が良く、
便利なものだからだ。

しかし、料理を一切しない人は、
キッチンナイフに興味も関心もないから、
役立つと感じることもない。

これと同様に、
自己啓発は自分とは無縁だと思い、
関心を示さない人には
自己啓発が有効でないのも
不思議でない。

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私たち人間は多種多様で、
皆が全く違う存在だ。

生まれ育った環境の違い、
育てられた親の違い、
今までしてきた経験の違い、

能力の違い、運動神経の違い、
性格の違い、エネルギーレベルの違い、
教育の違い、スキルレベルの違い、

価値観の違い、考え方の違い、
健康状態の違い、
年齢や性別の違い等々、

ありとあらゆる面で
私たち人間は皆が違って
ユニークな存在だ。

そんな違いのある私たちが、
一つの知識を全く同じように
吸収して、使いこなせるか?
と問えば、その答えは当然ノーだ。

その知識をどんどん吸収して、
自分の身につけ、
最大限に活用する人もいるが、

知識をなかなかものにできず、
上手く使いこなせない人も
いるものだ。

身近な人が簡単にできても、
必ずしも自分にも簡単だ
とは言えない。

逆に、一般的に難しい
と言われていても、
自分には簡単だという場合もある。

人それぞれ違うから、
実際に自分でやってみて
手ごたえを得なければ
分からないということだ。

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自己啓発への関心が高く、
前向きな姿勢で
それに専念していても、
役立てられない人もいる。

自己啓発本を
次から次へと沢山読んで、
セミナーにも積極的に参加している。

しかし、
どんなに頑張っても、
その知識を役立つものに
できない人たちがいる。

そんな人たちは
なぜ上手く行かないのか?

その理由は、
読書やセミナーで得た知識を
頭で納得するだけで、
何も実践していないからだ。

何か役立つことを聞いた場合、
「ああ、なるほどね」
と頭で納得しても、

そのことを実際にやらなければ、
その知識は「知識レベル」に留まり、
応用できるレベルには発展しない。

「これはこうだ」と
頭の中では分かっていても、
実践がなければ、
浅い理解しかできないからだ。

同じ「知る」でも
レベルの違う「知る」がある。

単に知識として知っているレベルは
頭の中では理解できるが、
真の意味では理解できていない
浅いレベルの「知る」だ。

実際に学んだ知識を
なんらかの実践を通して
試さなければ、
理解の程度も深まらない。

その知識を使って、
実践を繰り返している人は、
徐々に肌感覚でそれを理解し、
自分のものにしてゆける。

なぜなら、実践により
深いレベルの「知る」
が可能になるからだ。

一生懸命自己啓発に励んでも、
それを有益に感じないのは、
知識レベルで理解するだけで
何も実践していないからだ。

実際に自分でやってみて
行動に落とし込めているか? 
ここに重要なポイントがある。

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今回の話をまとめれば、
自己啓発が役に立つか否かは
人それぞれ違う。

その理由は、
1)本人の興味・関心が
あるかどうかの違い。

2)人間は多種多様で、
様々な面で異なる存在。
自己啓発知識を吸収して
活用できるかも、人それぞれ違う。

3)自己啓発知識の理解度が
浅い「知る」レベルなのか? 
それとも
実践により深い「知る」レベルに
達しているかの違い。

もし、自己啓発に興味関心があり、
一生懸命知識を習得していても、
何も変化が見られない! 
と嘆く人がいれば、

自分が今まで学んだ知識を
なんらかの行動により
実践しているかどうか? 
自問自答するとよい。

知識を頭で納得するだけで、
実際に行動しなければ、
得た知識も活かせないからだ。

そんな場合には、
小さなことでもいいから、
今学んだことを
実践してみよう! 

実践しているうちに、
本当の意味でそれを理解して、
自分のスキルとして
有効活用が可能になるからだ。