あなたは大丈夫? 心の中にある差別意識に支配されてない?

今回は、
自分の心の内にある
「差別意識」に気づこう!
という話。

それにより、
揉め事や争い事、戦いを
少なくして、
不幸になる人たちを
減らすことも可能だからだ。

なぜそうなのか?
解説したい。

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人種差別とか、民族差別とか、
特定の団体や集団を差別して、
非難したり、攻撃したりすることは
珍しくない。

これが争いや戦いに発展し、
お互いに傷つけあい、
悲惨な末路をたどることも
しばしばある。

もし国際間で起きたなら、
戦争となり、多くの犠牲者や
不幸な人たちを
生み出すことになる。

「差別意識」は
いったいどこから
来るのだろうか?

意外なことに、脳科学的には、
愛情を強く感じることと、
差別意識を深めることは
同じ方向性を持つ。

仲間思いの人たちは、
差別意識も強い傾向にある
と言えるのだ。

両者とも愛情ホルモンである
「オキシトシン」が
関与しているからだ。

人間はもともと
同じ考えの人や
同じ属性を持つ人と
1カ月くらい一緒に過ごせば、
共同体意識が芽生えてくるもの。

そして
自分が属する集団の人たちと
それ以外の集団の人たちを
区別するようになる。

すると
自分が帰属する集団を
過剰に高く評価して、
属さない集団を過剰に低く
見積もるようになる。

これはオキシトシンの
働きによるものだ。

オキシトシンは、人と人との
絆を深める作用がある。

この点では
とても良いことだが、
残念ながら、この作用は
仲間内でしか働かない。

脳内でオキシトシンレベルが
高ければ、
仲間を大切に思う気持ちは
強くなるが、

同時に
仲間以外のよそ者や
ルールを逸脱した人たちに対しては、
攻撃的な気持ちになる。

これは
愛情ホルモン・オキシトシンの
デメリットだと
言ってもよいだろう。

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オキシトシンレベルが
マックスになるのは
女性の出産時に見られる。

出産により、子供を守りたい!
という気持ちが強くなるのは、
このホルモンが
大量に分泌されるからだ。

女性に限らず、男性でも、
常に小さな子供と一緒にいたり、
ペットを飼っていたりすれば、
オキシトシンレベルは高くなる。

これは脳内で
自然に起きることで、
愛情が深まるという点では
とても素晴らしいことだ。

しかし同時に
自分の子供や仲間を
守ろうとするあまりに、
他者を差別したり、
よそ者に対して、
過剰に恐怖心を抱き、
不安になったりもする。

オキシトシンの働きが
強化されれば、
差別意識が生まれて、
そこになんらかの煽りが加われば、
実際に相手を攻撃し始めることも
よく起きる。

例外なのは、サイコパス
と呼ばれる少数派の人たち。

彼らの脳内では
オキシトシンレベルが
極端に低い。

よって、サイコパスは、
共同体意識を持たないし、
義理人情も全くない。

しかし人口の大部分は、
オキシトシンが自然と働き、
差別することを
無意識にしてしまうのだ。

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それでは、どうすれば
差別はなくなるか?

それは、
オキシトシンの働きを知り、
自分で自分を律することだ。

仲間を大切にするという
オキシトシンの働きを
大事にしながら、

自分が属さない集団の人たちを
差別する心が
自然と生まれる事実も
しっかり頭に入れておくこと。

そして意識して
差別しないよう
努めることが重要だ。

一番注意すべき点は、
メディアによる煽り。

メディアは情報操作により、
事実を歪めて報道したり、
誤った印象を大衆に与えたり
することもしばしば。

感情を煽る表現や
映像メディアにより、
視聴者に強いインパクトを与え、
感情移入させることも
簡単にできる。

それにより戦争を
煽ることさえあるのだ。

戦争を防ぐためにも、
メディアが報じる情報に対して、
批判的な目を持つ必要がある。

一方的な報道や偏向報道に
惑わされずに、
様々な情報筋から情報を得て、
自分で考えることも必須だ。

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今回の話をまとめれば、

私たち人間の大多数は、
知らず知らずのうちに
心の中で差別意識を持つものだ。

愛情ホルモンである
オキシトシンが
そのようにさせる作用が
あるからだ。

自然とそうなってしまうから、
ある意味、仕方はなくても、
そういうことがある事実を
知っておくことは重要だ。

心の内に自然と芽生える
差別意識に注意して、
自ら意識的にコントロールすることも
大切だ。

それにより、
相手に対する非難や攻撃も減り、
揉め事、争い事、戦いを
防ぐことも可能だから。

メディアが故意にしてくる
不当な煽りにも
十分注意が必要だ。

メディアの煽りは、
自分自身に内在する差別意識に
油を注ぐようなもの。

意識して、自分自身が
差別意識に支配されないよう
気をつけよう!