アドバイスは上手に使えば、自分にとって最強の味方になる

今回の話は、
「アドバイス」を上手く使えれば、
とても便利で役立つツールになり得ること。
「アドバイス」の使い方を間違わなければ、
アドバイスを受ける側でも、
誰かにアドバイスする側でも、
自分を好ましい状況に導くことが可能だ。

アドバイスされる側は、
アドバイスする人より
好感を持って貰えるようになり、
結果的にその人から
サポートを得れる場合もある。

自分が誰かにアドバイスする立場でも、
他人に教えてあげるために、
モチベーションや学習意欲が上がり、
自分も積極的に学ぶ姿勢になれる。

適切な場面で
アドバイスを受けたり、
アドバイスしたりすることにより、
望ましい結果に繋がることも多い。

これは私の体験談だ。
昔、職場に苦手な先輩がいた。
意地悪する人ではなかったが、
雰囲気的に冷たい感じがして、
近寄りがたいオーラを出していた。
とっつきにくかったので、
私のほうから話しかけることはなかった。

しかし、ある日、
私は仕事上で分からないことがあり、
誰かに教えて貰う必要に迫られた。
先輩は沢山いるから、
優しくて聞きやすい人に頼めればよいが、
あいにく、その時間帯は、
私とその苦手な先輩だけしかいなかった。
優しい先輩が戻ってくるのを待てず、
私は仕方なく
苦手な先輩に聞かざるを得なかった。

「嫌な顔をされるだろうな。
叱られるだろうな」とビクビクしながら
その先輩に思い切って質問した。
すると意外にも、すごく親切に
私が必要とする情報を教えてくれたのだ。
「ちょっと怖いな」と緊張しながら聞いたが、
先輩の反応は、私の期待とは全然違った。

しかし、これが一番良かったことではない。
その後、私はそのとっつきにくい先輩と
嘘のように仲良くなれた。
私が何も言わなくても、
先輩のほうから気を利かせて、
色々なことを教えてくれるようになった。
先輩のアドバイスは
押し付けがましいものではなく、
心の底から「教えてくれて有難う」
と思えるようなことばかりだ。

この先輩とは
良好な人間関係を築くことはないだろう
とまで思っていたので、
このような好ましい関係になれて、
私はすごく嬉しかった。

もし、あの時、先輩に質問しなければ、
この先輩がこんなに親切な人だった
とはずっと知らずにいたことだろう。
その場でどうしても聞く必要があり、
仕方なく質問することになったが、
そのお陰で、その後は先輩と
良好な人間関係を築くことができた。

多くの人は
自分が誰かの役に立っている
という感覚になることを望ましく感じる。
そのため、誰かから助けを求められたり、
アドバイスするようお願いされれば、嬉しくなる。
アドバイスして欲しいと言われた人に
好意を抱くようになり、
その人が好きになることも多々ある。

特にアドバイスの内容が
自分がよく知っていることなら、
アドバイスするために、
大きな犠牲を払う必要もなく、
簡単に他人を喜ばせてあげれる。
そのため、
人から自分の専門分野のアドバイスを
求められることを喜ばしく思う人が多い。

人間にはこういう心理があるから、
仲良くして貰いたい人、
サポートして欲しい人に対して、
アドバイスを求めることは、
賢いアプローチ方法にもなる。

ただし、この方法は
誰でも彼でも、何時でも何処でも
通用するものではない。
ネット検索して調べれば
簡単に分かるようなことを
多忙な人に聞きまくることはNGだ。

誰にでもアドバイスを求めればよい
というわけではないが、
適切な場面では、
アドバイスを求めることにより
敵だと思われるような人でさえ、
味方に変えることもあるのだ。

自分のほうからアドバイスするのも、
相手に利益を与えるだけでなく、
自分の得に繋がることも多い。

何かを学ぶ際、
自分だけで勉強するよりも、
それを勉強した後には、
~さんに教えてあげると思えば、
学習する上でモチベーションや意欲が湧く。
たった今、学んだことでも、
他人に説明することにより、
自分もより深く理解できるようになる。

誰かに教えてあげることは、
教えられる相手だけでなく、
教える自分もモチベーションが上がり、
自分の利益にもなり得る。
これがアドバイスする側の良い点だ。

ただし、どんな場面でも
アドバイスを積極的にすればよい
というわけでもない。
やり方を間違えてしまえば、
人間関係を悪化させることもある。

勝手に一方的に
相手に不必要なアドバイスを押し付けて、
お節介になることもある。
自分は親切心でアドバイスしていても、
相手の人は「マウンティングされている」
と感じてしまうこともある。

困っている人、助けが必要な人に
何気なくその人たちが必要とすることを
教えてあげるのがよい。
ここで「何気なく」というのがポイントだ。
決して上から目線で
押し付けがましくアドバイスするのではなく、
何気なく相手が必要とすることを教えてあげる。
そうできれば、相手にも喜んで頂けるし、
自分もモチベーションが上がり、
もっとやろうという意欲が湧く。

アドバイスを受けたほうがよい場面、
アドバイスをしたほうがよい場面を
正しく見極めることは重要だ。
そのためには、
ある程度、空気を読むことも大切だろう。

適切だと思われた時には、
サポートして貰いたい相手に
アドバイスを求めてみよう。
お願いされて「ちょっと面倒だな」
と感じた時にも、
「アドバイスすれば、
自分もモチベーションアップできる」
と思い出して、
積極的に相手のためになることを
アドバイスしてあげよう。