明るい性格になりたいけど、
どうしてもなれない!
そんな場合、この悩みに
どう向き合えばいいだろうか?
このような書き出しをすると、
読者は明るくなるためのヒントが
紹介されるのかと
期待するかもしれない。
しかし、今回の話は少し違う。
性格を変えることよりも、
他のことを変えて、
精神的にも満たされ、
心穏やかに過ごす方法を提案したい。
具体的には、
どのようなことをすれば
心が落ち着くのか、
詳しく解説していこう。
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「明るくなりたいけれど、
なれない!」
「外交的になりたいけど、
どうしてもなれない!」
「人と上手に接する自分に
なりたいけれど、できない!」
このように
今の自分の性格や性質を嫌い、
性格を変えたいと願う人は
少なくない。
こんな悩みを持つ人は、
どうすればよいだろうか?
結論を先に言えば、
自分がどのような性格であれ、
性格を変える努力は
やめること。
今の自分のありのままを
否定することなく、
受け入れた方がよい。
その代わりに、
視点を変えるよう努めれば、
自分の性格を変えたい!
という気持ちもなくなる。
なぜそうなのかというと、
性格を変えたいと思う理由は、
自分の人生をより良くし、
より幸せになるためだ
と信じているからだ。
しかしながら、実際には、
性格を無理に変えることで
人生が好転することは
ほとんどない。
それどころか、
自分に合わなくて
不幸になってしまうことが多い。
より良い自分になり、
より幸せになることが
目的ならば、
一番よいのは「視点」
を変えることだ。
性格そのものを
変える努力はせずに、
物事を見る際の「視点」
を変えることで、
人生はより豊かになり、
幸せを感じやすくなる。
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なぜそうなのか?
その理由は以下の通りだ。
あなたは明るい性格に
なりたいと願っている。
「外交的になれればいいな~」
と望んでいる。
しかし、そもそも、
明るくなる必要は
あるのだろうか?
外交的になる必要は
あるのだろうか?
こういう悩みを持つ人は、
明るいことが良いこと。
外交的なことが良いこと。
逆に、根暗は悪いことで、
外交的でないことも
良くないと思い込んでいる。
自分ではその思い込みを
正しいと信じており、
当然のことだと思っているが、
実際のところは、それは
不当な思い込みにすぎない。
おそらく、幼少期から
親や学校の教師から、
「明るくなりなさい!」
「外交的に振舞いなさい!」
と指導されて育ったのだろう。
そのため、
そうするべきであり、
そうできないのは、
ダメな人だと思うようになった。
しかし、本当のところは、
その思い込みは間違いだ。
この世の中には、
外交的な人もいれば、
内向的な人もいる。
明るい人もいれば、
暗い人もいるし、
ポジティブな人もいれば、
ネガティブな人もいる。
また、同じ人間でも、
その時々で明るくなったり、
暗くなったりするものだ。
世界には、
様々な性格や性質を持つ人々が
存在している。
性格や性質自体に
勝ち負けや優劣はない。
単に異なる
性格や性質であるだけだ。
自分の根暗で内向的な性格も、
そういう傾向にあるというだけで、
良いことであるとか、
悪いことであるとか、
ジャッジするのは適切ではない。
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性格や性質に優劣を
つけることができない理由は、
どんな性格や性質にも
良い面と悪い面の
両方が存在するからだ。
別の言い方をすれば、
すべての性格や性質において、
長所は短所になり得て、
短所は長所にもなり得る。
例えば、
人付き合いが苦手だ
という短所は、
独りでいる時に、高い集中力や
パフォーマンスを発揮できる
という長所でもある。
頑固であるという短所は、
信念を持ち粘り強く取り組める
という長所にもなる。
せっかちで多動的だという短所は、
物事への対応が早く、行動力があり、
スピーディーに動ける
という長所でもある。
要は、どんな性格・性質も、
プラス面もあればマイナス面もある
ということだ。
自分の性格や性質を忌み嫌い、
変えたいと望む人は、
自分の性格や性質の
悪い点ばかりに焦点を当てている。
だから、悩んでしまうのだ。
でももし、良い点にも気づき、
そこにフォーカスを
当てれるようにすれば、
自分自身の感じ方も
大分変ってくるものだ。
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性格を変えようと
頑張らない方がよい理由は
他にもある。
自分の性格が嫌いで、
変えようと決意して
努力した人は、
おそらく上手くいかなかっただろう。
暗い性格の人が無理に
明るく振る舞おうとすれば、
短期間はなんとかなるが、
それは本来の自分ではないため、
不自然であり、やがて苦しくなる。
長続きさせるには、
かなりの忍耐力と辛抱が必要だ。
自分らしさを捨てて、
自分でない自分になろうとすれば、
ストレスが増してきて、
精神的に大きな負担となり、
いつかは破綻するだろう。
その理由は、性格や性質は
生まれつきの部分が
大きいためだ。
また、「三つ子の魂百まで」
と言われるように、
人生の最初の時期に
親からどのように接されたか、
どのような教えを受けたかで、
その人の性格や性質も
大きな影響を受ける。
遺伝的な要素である気質と
最初に親から受けた部分は、
その後の人生で変えようと頑張っても、
なかなか変えることはできない。
自分の努力で
変えられるものではないからだ。
だからこそ、
どんな性格・性質でも
ありのまま受け入れて、
自分らしく生きる方が
精神的にも楽であり、
生産的で建設的な活動も
しやすくなる。
長期的な視点で考えても、
このアプローチの方が現実的であり、
幸せに生きるためには
ずっと効果的だ。
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それでも、
自分の根暗や内向的性格が
自分の人生を
イマイチなものにしている
と感じるのなら、
それなりの工夫をすればよい。
今はインターネットの時代。
パソコン、インターネットを
上手に駆使して、
あまり人と会うことなく、
仕事ができる業種も増えた。
今の時代の特徴を
最大限に活かして、
自分らしく楽しく活動することも
不可能ではない。
具体的に
どのようにすればよいのかは、
自分で試行錯誤して
手ごたえを感じながら、
実践することが望ましい。
こういう環境ならば、
内向的な自分でも
仕事がしやすいというものを
自分で考えて作り上げることが
重要だ。
性格そのものを
変える努力ではなく、
ライフスタイルを
自分の性格に合うように
工夫するということだ。
こちらの方向へ
貴重な時間やエネルギーを注いだ方が
結果的にもより良いものを
得られるだろう。
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私たちが住んでいる世界は、
個性的な人々が集まって、
多様性に満ちた場所になっている。
すべての人が
同じような性格や性質ならば、
私たちは、今のような
多様な文化や技術、芸術などを
楽しめなかっただろう。
私たちは、自分とは違う
性格や性質を持つ人々との
出会いを通じて、
自分自身をより深く知り、
豊かな人間関係を育んでいくことも
可能になる。
そうした多様性が、
私たちにとって重要であることは、
明らかだ。
あなたの根暗で内向的な性格も、
多種多様な面白い世界を
作り上げるのに
貢献しているのだ。
よって、どんな性格であれ、
自分自身に誇りを持ち、
自分が得意とすることを、
自分にとってやりやすい形で
貢献すればよいだけだ。
無理に性格を変えようとして、
自分に多大なストレスをかけ、
自分自身を疲弊させるのではなく、
自分らしく生きて、
自分の強みを活かして、
活き活きと行動した方が、
自分にとっても楽だし、
社会貢献にもつながる。
自分でない自分を演じて、
疲れ果てて病気になるよりも、
自分らしさを社会に提供して、
充実感に満たされた方が
ずっと意義あることだと言える。
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今回の話をまとめれば、
明るくなりたいけれど
なれないと悩む人は、
性格を変える努力はやめて、
自分の視点を変える努力をした方が
幸せになれる。
その理由は、
1)自分の性格を忌み嫌うのは
不当な信念によるものだから。
様々な性格はそれぞれ異なる特徴を
持つだけであり、
優劣の対象にはならない。
2)どんな性格・性質にも
短所・長所の両面があるから。
この悩みを持つ人は
自分の性格の悪い部分だけに
焦点を当てている。
良い部分にも
フォーカスすれば、
感じ方も変わってくる。
3)生まれ持った気質や、
一番最初に親から
影響を受けた性格の部分は、
どんなに頑張っても
変えることは困難だから。
変えるのが困難なことに
貴重な時間や労力を費やして、
自分自身を疲弊させるよりも、
自分らしく生きて、
自分の強みを社会に貢献した方が
自分にとっても、社会にとっても
意義あることだ。
4)様々な性格の人たちが
共存しているからこそ、
この世界は面白いのだから。
自分もその世界を構成する
一部として自信を持っても
よいはず。
よって、自分の性格は
ありのまま受け入れて、
自分の性格に合った
ライフスタイルやワークスタイルを
工夫する方向へ動いた方が望ましい。
そうすることで、
より幸せな気持ちで
活き活きと
生活できるようになるからだ。