自分のコントロールが
きかないところで、
好ましくない状況に
なった場合、
一旦、立ち止まって、
考えてみよう!
一見、良くない状況でも、
何か利用できることは
ないだろうか?
このイマイチな状態だからこそ、
やりやすいことは
ないだろうか?
ちょっと工夫することで、
悪いことが、良いことに変わる!
なんてことも珍しくない。
今回の話は、
不利な状況を逆手に取り、
それを活かして、得すること!
について。
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よい例として、
昔、こんなことがあった。
2020年3月、
ニュージーランド政府は、
新型コロナウィルス蔓延防止のため、
突然、ロックダウンを宣言した。
その2日後には、
国際線の乗り入れ停止、
国内移動も全面的禁止。
カフェ、レストラン、バーなどの
飲食店の営業停止。
必需品調達のための買い物、
自宅付近のエクササイズを除く、
すべての外出は禁止。
スーパーマーケット、薬局、
医療機関だけが開いていて、
その他、すべての商業活動は
強制的に止められた。
当然、職場へも行けず、
可能な人は
自宅からリモートワーク。
同居人以外の人に
会うこともできない。
こんな感じで、
私たちの日常生活は
非常に厳しい規制を
受けることになった。
どのくらいの期間、
ロックダウンになるか?
それすら、はっきりしない。
首相の話によれば、
最低でも1カ月は
続くとのこと。
国民の多くが戸惑った。
未知のウィルスから
身を守るためには、
仕方ないと考える人もいたが、
あまりにも厳しい規制で
怒りを爆発させる人もいた。
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こんな状況下で、
不満や怒りで文句を言う人たちも
かなり多かった。
私のご近所も
そのうちの一人だ。
ロックダウンが始まった頃には、
「バーへも行けない!
友達にも会えない!」と
文句をタラタラ言っていた。
しかし、嘆いていたのも
最初の2~3日だけ。
それ以後、パタリと
不満を漏らすことが
なくなった。
その代わりに、
何かにせっせと
専念しているのだ。
それは、家のペンキ塗り。
実は、このご近所さんは、
前年の夏、家のペンキを
すべて塗り替えよう!と決めた。
しかし、予想外にも
天候に恵まれず、
予定していたペンキ塗りは
思うようには進まなかった。
自宅のガレージ内には、
大きなペンキの缶が
積まれたままだ。
DIYのペンキ塗りは、
プロとは違って、
かなり時間がかかる。
まとまった休暇がなければ、
なかなかやりづらいものだ。
そのため、近い将来、
長期の休暇を取らなくては
と思っていたそうだ。
ロックダウン中は、
外へは行けなくても、
自宅内では好きなことができる。
そこで思いついたのが
ペンキ塗りだ。
この機会を利用して、
せっせとペンキを塗ろう!
と決めたそうだ。
自分のペースで
家じゅうのペンキを
すべて塗り終えた後、
まだロックダウンは
続いていた。
そこで今度は、家の中を
できる範囲でリノベーションしよう
と考えた。
幸い、ガレージ内には
ちょっとした部品があったから、
その部品を使って、できることを
すべてやってみた。
すると、
イマイチぱっとしなかった家が
見違えるように
ステキな家に変身!
ロックダウンが終了後、
その家を高値で売却し、
自分たちは、より良い地域の
より良い家に引っ越して
「めでたしめでたし」という結果に
終わったのだ。
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ロックダウンのような出来事は、
国民がどうもがいても、
どうにもならないことだ。
不満に思い、
文句を言ったところで、
何も得することはない。
日常生活において
様々な規制を受けて、
不便な生活を強いられても、
それでも、よく考えれば、
その状態を利用して、
できることもある。
実際に、こういう不憫な
状況だからこそ、
やりやすいことだってあるのだ。
普段なら、なかなか
難しくても、
こういう状態だから
いつもよりは簡単に
できやすいということも
探してみればあるものだ。
このご近所は、
最初はロックダウンで
不平を漏らしていたが、
直ぐにその姿勢を改めて、
良くない状況を逆手に取り、
結局は自分たちの
都合の良いように変えた。
一般的には
ロックダウンは悪いことだ
と思われる。
しかし、ちょっとした工夫により、
このお陰で、
自宅のペンキ塗りと
リノベーションを完了させられた。
不都合に感じられたことでも、
最終的には
自分の利益に変えられたのだ。
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これは私の体験談。
かなり昔の話だが、
システム管理をしていた夫は、
夜間や休日に突然職場へ
呼び出されることが多かった。
システムダウンが起きるたびに、
時間外でも修理が必要だからだ。
こういう条件で働いていれば、
仕方のないこと。
しかし、私にとっては
このことを不満に感じることも
多々あった。
休日夫と一緒に出掛けるのに、
ウキウキして車に乗った途端、
夫の携帯が鳴り出す。
職場からのSOSの依頼だ。
こんな時は、当然、
楽しみにしていた外出も
急にキャンセルになる。
たまにならいいけれど、
こんなことが
けっこう頻繁に起きた。
そして、そのたびに、
私はがっかりした。
街中にいれば、
帰宅する間もなく、
そのまま夫は職場に直行。
私も一緒に行くはめになり、
車の中で夫を待つこと1~2時間。
こういう場合、時間の流れが
とんでもなく遅く感じられる。
早く夫が終わってくれないか!
と願うばかりだ。
でも、なかなか終わらない!
私は車中でイライラと
不愉快になるだけだった。
冷静に考えれば、
夫の仕事のためだから
そうなっても仕方ない。
でも、ワガママな私は
夫が突然呼び出されることに
かなり不満を感じていた。
しかし、ある日、気づいた。
「車の中で待つ時間、
ただぼーっと待つだけでは
イライラが募るだけ。
それよりも、その時間を
読書に充てればいいんだ!」
と思ったのだ。
その当時の私は学生で、
決められた本を読む課題が
沢山あった。
正直言って、私は
あまり読書が好きではない。
本を読むのが苦痛だと
感じることも多かった。
しかし、なぜだか、
車の中で夫を待つ間、
読むべき本を読み始めたら、
すんなりと読める。
どうしてかは分からなくても、
誰かを待つ車の中では、
本がスラスラと読めるのだ。
このことに気づいて以来、
私は夫との買い物やお出かけの際、
必ず本を持参することにした。
そして、夫が急に職場に
呼び出された時には、
待ち時間には車の中で
本を読むよう努めた。
これを始めた結果、イライラが
なくなっただけではなく、
時間を有効活用
できるようになった。
そのお陰で、やるべき課題も
それまでよりも早くに
終了させられた。
ほんの少しの工夫でも、
この工夫により、
私は結果的には得したと思う。
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自分のコントロール
できないところで、
不都合が生じることも
よくある話だ。
そんな時、私たちは、
その状態を受け入れ難く、
不満に思ったり、
文句を言ったりしがちだ。
そう感じるのは当然のことで、
ある程度は仕方ない。
しかし、
望ましくない状態を嘆いて、
不平ばかりを言い続けても、
それにより状況は改善されない。
不満に思うことで
自分がもっと
不愉快になるだけだ。
文句を言う時には、
そのことに注目が当たり、
悪い状況が実際の大きさよりも、
より大きく見えてしまうからだ。
人はフォーカスを当てるところが
大きく見えるもの。
よって、悪いことに集中すれば、
自分をより苦しめて、
不快な気持ちにさせ、
自分が損してしまうだけだ。
それよりも、
そんな状態に自分がなった
と自覚できたら、
一歩引いて、冷静に考えた方が、
後々のためになる。
「この状況、今の自分には
あまり良いことではないけれど、
こんな状況だからこそ、
できることはないだろうか?」
一見、好ましくない
と思えることでも、
これがあるからこそ、
できやすいことも
意外にもある。
ちょっと工夫するだけで、
自分が得できる
ということもあり得るのだ。
どんな工夫をすれば、
この悪い状態を良いものに
変えられるのか?
考えてみて、
アイデアが見つかったら、
即、実践!
ロックダウンで
色々な規制がされても、
それでも、その時間を
有効に活用する人がいる。
そんな人を見習って、
不都合を逆手に取ることだ。
すると意外にも
良いことが起きる。
自分の考え方を少し変えて、
不利な状況を逆転させて、
良いものにするのも可能だ!
そのためには、おそらく、
今までとは違ったことをしたり、
違ったやり方でやったりする
必要があるだろう。
想像力をフル稼働させて、
知恵を振り絞って
探して見るといい。
もしかしたら、今までは
考えもしなかったことを
やる機会になり、
そのお陰で、思いがけない
ラッキーなことに
出会えるかもしれない。
今後、もし
「イマイチな状況だな!」
と感じることがあったら、
ぜひ、試して欲しい。
「この状況でも、
何かできることはないか?」
一生懸命考えてみることだ。
そして、
アイデアが見つかったら、
直ぐに実践!
意外なラッキーに恵まれて、
面白い展開になることも
けっこうあるものだよ!