幼稚園児や小学生の子供が
自分の思う通りに動いてくれなくて、
イライラしたり、カッとなったり
したことはないだろうか?
いけないと思いながらも、
子供に手を出してしまった
なんてことはないだろうか?
このような人たちに向けて
人生を楽にするカウンセラー・高橋リエさんは
子育てがツラくなる本当の理由と、
その対策のヒントを
ユーチューブ上でシェアして下さっている。
食事中に遊びながら食べていたり、
忙しい朝に幼稚園や学校へ
行く支度もせず、別のことをやっていたり、
部屋を散らかし放題散らかして、
片付けることがなかったり、
学校の宿題をやらなかったり、等々
きちんとして欲しいのに、
親の期待する通りに子供は動いてくれず
イライラした気持ちになることは
多くの人が経験するようだ。
子供のこういう姿を見て、
イラついて、カッとなり
怒り狂う親がいる一方、
「まあ、子供だから仕方ないよね」
と軽く思える親もいる。
その違いは一体何なのだろうか?
高橋さんによれば、
自分が子供の時に
我慢した量が多い人ほど、
子育てがシンドクなる傾向にあるとのこと。
子供の時に我慢した感情が
トラウマとして身体に残っているため、
目の前の子供を見ていると、
無意識にそのトラウマが反応してしまう。
子供がやったことは、
そんなに大したことではないのに、
いちいち過剰反応をして、
イライラやカッとなる感情が湧き出てくる。
どんなことでイライラするかは
人によって違う。
親が違うし、育てられ方も違うし、
どんな我慢をしてきたのかも違うので、
イライラするポイントが違うのは当然だ。
まずは、子供がどんなことをすれば、
自分はイライラするのか?
日々、自分で観察してみるとよい。
自分が子供の時に、一体どうだったのか?
振り返って見ることだ。
そうすることで、自分の中に
どんなトラウマが隠れているか
気づくことができる。
自分も子供の時に、
遊びながら食べていた。
部屋を散らかしても
片付けることなく
そのままにしていた。
それでも、親から叱られることなく、
辛い思いをしたり、
我慢することがなかった
という人は、自分の子供が
全く同じことをしていても、
カッとなったり、イライラすることはない。
「あまり良くないことだ」と思っても、
極度の怒りを感じることはない。
でも、自分が子供の時に、
遊びながら食べていたら
親に厳しく叱られたり、
部屋を散らかしたら、
怒鳴られて、引っ叩かれたりしていれば、
その点で我慢を強いられてきたことになる。
同じ行動を自分の子供がやっていれば、
スゴク気になり、許せないと思う。
子供の頃、割と良い子で優等生だった
という人もいるだろう。
もし、自然な形で良い子、優等生だったなら、
何も問題ではない。
でも、親に気に入られるために、
親に見捨てられないために、
ムリして良い子、優等生を
振舞っていた場合には、
ものすごく我慢をしてきたことになる。
その場合、大人になってから、
色々な心理的問題に
悩まされることも多い。
親は別に怒ったりしなかったし、
自分も自ら進んで良いことを
やっていたと記憶する人もいるだろう。
しかし、そういう人は、
自分では意識してなくても、心の奥底では、
親の機嫌を損ねないようにしなければ
自分は生きてゆけないという
恐怖心が隠れている場合がある。
恐怖心が強かったために、
本当はダラダラしていたかったけれど、
できなかった。
自分ではそれに気づけないほど
必死であり、我慢して頑張っていた
ということもある。
こういう場合に、
良い子、優等生を振舞う裏には
恐れが隠れている。
動機が恐れから来ていることは、
言い換えれば、親に対して、
安心感がなかったことを意味する。
本来、幼児は好奇心の赴くまま
時間や大人の都合を考えないで、
やりたいことをやり続ける存在だ。
そうすることで、色々なことを
学んで行く性質がある。
もし、幼稚園児や小学校低学年の子供が
自分の好奇心の赴くまま、
やりたいことをやらずに、
大人に合わせてきちんとするのであれば、
それは、親の顔色をうかがっていること。
幼児本来の在り方に蓋をして、
頑張って良い子を振舞っている
という不自然なことだ。
別の見方をすれば、
もし、自分の子供が
親の思い通りに動いてくれず、
イライラしたり、カッとなると嘆く気持ちがあれば、
あなたのお子さんは、あなたに対して、
安心感を感じることができている。
素のままの自分でもよいと思い、
自分のやりたいようにやっている、
ということになる。
これは、非常に素晴らしいことではないか!
次に、自分の子供に対して
イライラでツラい人は、どうすれば
その問題を軽減できるか?
高橋さんはこの点で良きアドバイス
を下さっている。
まず最初に、自分が子供の頃
我慢していたことに気づくこと。
本当は自分も子供がやっているように
やりたかった。でも、親が恐いから
きちんとせざるを得なかったと知ることだ。
過去に散々我慢していた
感情のエネルギーが溜まっていて、
「私が我慢してきたのに、
なぜ、お前はできないんだ!」と
怒りとして表れてしまうことに
気づくことだ。
過去の自分の我慢に気づけたら、
自分でそれを労ってあげる。
「大変だったね。でも、よく頑張ったよ。
偉い、偉い」と自分を褒めてあげるとよい。
最後に高橋さんは興味深い話をされている。
親が子供のペースにとことん合わせて、
子供の好奇心を存分満たしてあげるようにすれば、
子供は安心して、楽しみながら学び、
潜在能力を伸ばしてゆくことができる。
このように育った子供は、
「世の中は楽しい所だ」と信じるようになり、
喜びが動機で、人を助けたり、
喜ばせたりする大人に育つ。
逆に、脅しによる子育てで、
子供を親の都合に合わせさせようとすれば、
子供は「世の中は恐い所だ。
誰も自分の気持ちを分かってくれないし、
信用することもできない」という
ネガティブな信念を刷り込んでしまうことになる。
そういう子供が大人になれば、
自分も脅しにより他人をコントロールしたり、
人の顔色を常にうかがい、
自分の思う通りに生きれない人になったり、
人生の様々な場面で問題を引き起こすようになる。
親の都合に合わせてくれる子供は
親の立場ではラクチンかもしれない。
でも、子供本人はものすごく我慢して、
苦しんでいるということを
忘れてはならない。
今は親がラクであっても、
長期的視点で考えれば、
人生で色々な心理的問題を
抱えながら生きてしまう大人を
創り出すことになるので、
望ましいことではないと理解できるだろう。
高橋さん、役立つトークを
有難うございました。
参考動画:「子育てがつらくなる本当の理由 – 毒親育ちさんのための子育て講座」
(ユーチューブ 人生を楽にするカウンセラー・高橋リエさん)