子どもの問題行動が落ち着く!親ができる6つの関わり方

子育てに
悩みを抱えている親御さんも、
少なくないのではないでしょうか?

特に、子どもが
問題行動を起こすような場面では、
どう接すればよいのか迷い、
試行錯誤を重ねることもあるでしょう。

親の関わり方が、
子どもの行動や成長に
深く影響するのは確かです。

この記事では、
子どもの問題行動を防ぐために役立つ
6つのポイントを紹介します。

====

比較ではなく、その子らしさを大切にしよう!

当然のことですが、
親は子どもを愛しているからこそ、
子どもがよりよい状態になってほしい
と願っています。

そして、
子どもにやる気を出してほしいとき、
つい同級生や兄弟姉妹と
比較してしまうこともあるでしょう。

しかし、そうした親の気持ちは
子どもに正しく伝わるどころか、
むしろ劣等感を植え付け、
逆効果になることもしばしばです。

子どもは親の何気ない比較の言葉から、
「自分には価値がない」
「自分は劣っているんだ」
「親は私よりも他の子に関心があるんだ」
と感じてしまうことがあります。

その結果、劣等感が強まり、
問題行動として
表れることもあるのです。

また、「あなたは~ちゃんより優秀ね。
すごいわ!」といった
優位性を強調する褒め方も、
子どもにとっては
親からの期待が重荷となり、
プレッシャーを感じることも
少なくありません。

私たち自身も、子どもの頃に
比較されて嫌な思いをした記憶は
ないでしょうか?

その体験を思い出し、子どもを
不快な気持ちにさせないよう
注意することが大切です。

大切なのは、
人は一人ひとり異なる存在であり、
そもそも比較すること自体に
あまり意味がないと認識することです。

だからこそ、その子だけが持つ
個性や成長を、
ありのままに認めてあげましょう。

すべての人間は
異なる能力や特性を持ち、
それぞれが独自の価値を持っています。

もし比較をするのであれば、
他人との比較ではなく、
過去の自分と今の自分を
比べるほうが望ましいでしょう。

たとえば、
「先週できなかったことが、
今週できるようになっていたなら、
それは確実に前進している証」
と捉えることができます。

そうした視点で
子ども自身の進歩を認めてあげると、
子どもは安心して
自分のペースで
成長していけるでしょう。

また、結果だけでなく、
努力の過程を
評価してあげることも大切です。

たとえば、
「テストで90点取ったから偉い!」
と褒めるのではなく、
「毎日コツコツ勉強を続けた努力が
素晴らしいね」と、
そのプロセスを認めてあげるのです。

子どもが何に興味を持っているのか、
どんなことに関心があるのかを知り、
それを伸ばせるような環境を
整えてあげることも大切です。

ある子どもは音楽に惹かれ、
別の子は絵を
描くことが好きかもしれません。

それぞれの子どもが
自分の興味や関心を追求できるよう、
親が見守りながら
支えてあげましょう。

そうすることで、子どもは
自分らしさや個性を
大切にできるようになります。

====

子どもの声に耳を傾けよう!

忙しい日々を送っていると、
子どもの話をゆっくり聞く時間が
取れないこともあるものです。

同じ家で暮らしているのだから、
自然とコミュニケーションが
取れているはずと思いがちですが、
実際には家事や仕事に追われ、
子どもの声を聞き逃していることも
少なくありません。

子どもが問題行動を起こすときには、
必ず何らかの理由があります。

一方的に叱ったり
説教したりするだけでは、
根本的な解決にはつながらないでしょう。

まずは、子どもの話に耳を傾け、
その行動の背景にある気持ちや意図を
理解することが必要です。

そうすることで、
より適切な対応が
とれるようになるからです。

効果的な聞き方には、
いくつかのポイントがあります。

まず大切なのは、
子どもが話しているときには
手を止め、
目を見てしっかり聞くことです。

スマートフォンをいじりながら、
あるいは家事をしながら話を聞いても、
子どもは「本気で聞いてくれている」
とは感じられないでしょう。

子どもが話しているときには遮らず、
しっかりと耳を傾けましょう。

そして、子どもの感情に
寄り添ってあげることも大切です。

「悲しかったんだね」
「腹が立っていたんだね」といった
共感の言葉をかけることで、
子どもは自分の気持ちを
理解してもらえたと感じ、
安心することができます。

また、
すぐに解決策を提示しようとせず、
まずは子どもの気持ちを
十分に受け止めましょう。

大人はつい
問題を解決しようとしがちですが、
子どもが本当に求めているのは、
解決策ではなく、
理解と共感であることが
多いからです。

質問の仕方にも工夫が必要です。

「なぜそんなことをしたの?」
といった詰問調ではなく、
「どんな気持ちだったの?」
「そのとき、どう思ったの?」といった
開かれた問いかけをすることで、
子どもは安心して
自分の気持ちを話せるでしょう。

子どもの意見と親の意見が
食い違うこともあるかもしれません。

しかし、たとえ
自分と違う考えであっても、
まずは自分の考えをいったんわきに置き、
子どもの言葉に
真摯に耳を傾けることが大切です。

違いがあることを認めながらも、
子どもの気持ちや考えを
受け止めようとする姿勢こそが、
親子の信頼関係を築く
土台となるからです。

====

親子の時間を積極的に持とう!

現代社会では、
電子機器の発達により、
家族間のコミュニケーションの形が
変化してきています。

同じ空間にいても、
それぞれがテレビやゲームに夢中になり、
心のつながりが
希薄になってしまうこともあるでしょう。

子どもには、親と一対一で
向き合って過ごす時間が必要です。

兄弟姉妹がいる場合でも、
一人ひとりと個別に過ごす時間を
設けることで、その子は
「自分は大切にされている存在なんだ」
と実感できるようになるでしょう。

重要なのは、時間の長さではなく、
その質です。

たとえ短い時間でも、
子どもが選んだ遊びを一緒に楽しんだり、
子どもの興味に合わせた活動を
一緒に行ったりすることで、
親子の心の交流が深まっていくでしょう。

親も日々の生活に追われ、
子どもとの時間を確保するのが
難しいと感じるかもしれませんが、
子どもと過ごすひとときは、
その子の未来への大切な投資だと捉え、
意識的に時間を作り出し、
共に楽しむことが望ましいです。

その際には、
計画的に取り組むことが効果的です。

たとえば、週に一度でも、
子どもと二人きりの
特別な時間を設けてみても
よいでしょう。

その時間を
「スペシャルタイム」と名づけて、
何をするかを
子どもに選ばせてみてください。

そうすることで、子どもは
「自分で選ぶ」体験を通じて、
自分の気持ちや考えを
大切にする感覚を
育んでいけるでしょう。

====

成長段階に応じて子どもを適切に導こう!

子どもの成長過程において、
親からの適切な助言は
欠かせません。

幼い子どもは、何をすべきか、
どう行動すればよいかが
分からないことが多く、
親はその子を正しい方向へ導く
大切な役割を担っています。

ただし、
ここで少し注意が必要です。

せっかくの助言も、
子どもにうまく
伝わっていないことがあるからです。

特に「ちょっと」「どれでも」
「何か」などの曖昧な言い回しは、
子どもにとって分かりづらく、
かえって混乱を招くことになるでしょう。

幼い時期には、
明確で分かりやすい言葉を使って、
具体的に伝えることが必要です。

そうすることで、子どもは
自分がどうすればよいかを理解し、
安心して行動できるでしょう。

また、小学校3〜4年生頃になると、
状況を自分で把握する力が
育ってきます。

この時期からは、
あまり細かく指示を出すよりも、
子どもの主体性を
育てるような関わり方に
切り替えていくとよいでしょう。

いつまでも親がすべてを指示していると、
自分で考えて判断する力が
育ちにくくなってしまうからです。

さらに、
何かを促したいときには、
その理由を伝えることも効果的です。

「なぜそうするのか」を理解できれば、
子どもは納得して
行動しやすくなるでしょう。

たとえば、「早く寝ると、
朝すっきり目覚めて
学校で元気に過ごせるよ」
「宿題を先に終わらせると、
あとでゆっくり遊べるよ」といったように、
行動の結果まで伝えるのです。

小学校高学年から
中学生にかけては、
子どもの意見を引き出すことも
大切になってきます。

「どうしたらいいと思う?」
「君ならどうする?」
といった問いかけを通して、
子どもは自分で考える習慣を
身につけていけるでしょう。

この時期は、
親の考えを押し付けるのではなく、
子どもが自分なりの答えを
見つけていけるよう
サポートする姿勢が求められます。

助言の仕方にも、
ちょっとした工夫が必要です。

上から指示するのではなく、
一緒に考える
パートナーのような姿勢で関わると、
子どもも耳を傾けやすくなります。

「お母さんも、
そういうことで困ったことがあるよ」
「お父さんはこう考えるけど、
あなたはどう思う?」といった語りかけは、
親子の距離を近づける
助けになるでしょう。

そして、
失敗を受け入れられる環境を
整えることも大切です。

子どもが失敗しないようにと
親が先回りして手助けしてしまうと、
学びの機会が奪われてしまいます。

もちろん、安全面や
人を傷つけるようなことには
注意が必要ですが、
日常のちょっとした失敗は、
子どもが成長するための
貴重な経験です。

できるかぎり口出しを控え、
あたたかく見守ってあげましょう。

====

一貫性のある態度で信頼関係を築こう!

人が社会の一員として
生きていくうえで、
決まりを守ることの大切さを
学ぶことは欠かせません。

その基礎となるルールは、
子どもが最初に属する集団である
家庭の中で身につけていくものです。

このルールの大切さを伝えるためには、
親が一貫した態度を保つことが
何よりも重要です。

約束を守らせたり守らせなかったりと、
そのときの気分で
対応が変わるようでは、子どもは
「決まりは守っても
守らなくてもよいもの」と受け取ってしまい、
ルールの意味を
きちんと理解できなくなります。

とはいえ、日常生活には、
病気や予定の変更、家族の都合などで、
どうしても決まりを
変更せざるを得ない場面もあるでしょう。

そうしたときに備え、
「どんなときが特別な状況にあたるのか」
をあらかじめ子どもと話し合い、
共有しておくことが大切です。

あらかじめ話しておけば、
決まりが変わる理由に
子どもも納得しやすくなり、
混乱や不信感を抱くことを防げるからです。

一貫性を大切にしつつ、必要な場面では
柔軟に対応するという
バランスが求められるのです。

一貫性のある子育てには、
いくつかのポイントがあります。

まずは、家庭内のルールを
明確にすることです。

「何時に寝る」
「宿題はいつまでに終わらせる」
「テレビは何分見るか」など、
具体的なルールを設定し、
家族全員が
それを理解していることが必要です。

また、両親の姿勢を
そろえることも欠かせません。

お父さんは厳しく、
お母さんは甘いといったように
ルールへの対応が異なると、
子どもは混乱し、都合のよい方の親に
頼るようになるからです。

夫婦でよく話し合い、ルールに対して
共通の方針を持つようにしましょう。

ルールを決める際には、
子どもの年齢や発達段階を
考慮することも大切です。

幼い子には難しすぎるルールは避け、
成長に応じて
柔軟に見直していくとよいでしょう。

また、ルールの理由を伝えることで、
子どもは納得しやすくなり、
進んで守ろうという気持ちも育ちます。

親が一貫性を保つためには、
感情をうまく
コントロールすることも欠かせません。

疲れているときや忙しいときでも、
感情に流されずに
ルールを適用する姿勢が大切なのです。

そのためには、無理なく続けられる
現実的なルールを設定することが
ポイントとなります。

また、子どもが
ルールを破ったときの対応も
一貫している必要があります。

あるときは厳しく叱り、
別のときには見逃す
というような対応の違いがあると、
子どもは混乱してしまいます。

あらかじめルールに違反した場合の
対応を決めておき、
それに基づいて冷静に対応しましょう。

家庭の中でルールを守る経験を
重ねることによって、子どもは将来、
学校や社会といった他の集団の中でも、
適切に行動できる社会性を
身につけていくことができるでしょう。

====

脅しや褒美に頼らず、建設的に関わろう!

子どもが
言うことを聞かないとき、
つい感情的になって、
「そんなことをするなら、
もう知らないよ!」
と声を荒らげたり、

「どうしていつもそうなの?」
と責めるような言葉を
ぶつけてしまうこともあるでしょう。

こうした強い口調や態度は、
その場では子どもを黙らせる
効果があるかもしれません。

しかし、「怖いから従う」
「怒られたくないから言うことを聞く」
といった反応が習慣になると、
親子の信頼関係は
次第に揺らいでいくでしょう。

表面上は
従っているように見えても、
心の中では不満や反発が
積もっていくこともあるからです。

一方、ご褒美で動かす方法も、
よく見られる対応です。

「これをしたらお菓子をあげるよ」
といった声かけで、
子どもがスムーズに
行動することもあるでしょう。

けれども、それが習慣になると、
「ご褒美があるときだけやる」
という姿勢になりやすくなります。

さらに繰り返しているうちに、
子どもはその仕組みを利用して、
自分の希望を通す手段として
使うようになることもあるのです。

たとえば、泣いているときに
飴を渡して落ち着かせていると、
「泣けば飴がもらえる」と覚えてしまい、
やがて欲しいものがあるときに、
わざと泣くように
なるかもしれません。

脅しや褒美を使って
子どもを従わせていると、
子どもは親のパターンを学び、
それを他人との関係にも
当てはめようとします。

その結果、
健全な人間関係を築くことが難しくなり、
周囲との関係で
苦労することになってしまうのです。

問題が起きたときには、まずは
親子で話し合うことから始めましょう。

即効性のある
脅しや褒美に頼るのではなく、
互いに気持ちを理解し合い、
納得できる方法を
一緒に考えることが大切です。

たとえ時間がかかっても、
こうした関わり方こそが、
子どもの将来にとって
かけがえのない経験になるでしょう。

子どもの行動を変えたいときには、
「なぜそうしてほしいのか」
をきちんと説明することが重要です。

たとえば、「片づけをしないと、
大切なものをなくしてしまうよ」
「遅刻すると、友達に
迷惑をかけてしまうよ」といったように、
行動の意味や理由を伝えることで、
子どもも納得しやすくなります。

また、子どもの感情を理解し、
受け止めてあげることも欠かせません。

「ゲームをやめるのは嫌だよね」
「宿題は面倒だよね」
と気持ちを認めたうえで、
「でも、約束の時間だから
終わりにしようね」と、
ルールに沿って対応します。

このように、どんな気持ちであっても
受け止めてもらえると感じることで、
子どもは心を落ち着けることができます。

そのうえで、
行動にはルールがあることや、
周囲との関わりの中で
守るべきことがあるということを、
丁寧に伝えていくことが大切です。

====

長期的な視点を持とう!

これら6つのポイントを
実践する際には、
いくつかの注意点があります。

まず心がけたいのは、
完璧を求めすぎないことです。

親も人間ですから、
感情的になることや、
一貫性を保てないこともあるでしょう。

大切なのは、
間違いを認めて修正しながら、
子どもと一緒に成長していこう
とする姿勢です。

また、すぐに
成果を求めないことも大切です。

子どもの行動や態度が
変わるには時間がかかるものです。

焦らず、継続的に関わりながら、
少しずつ変化していく様子を
見守ってあげましょう。

さらに、子どもの個性や
発達段階に応じた関わり方を
意識しましょう。

同じ家族の中でも、
兄弟姉妹それぞれに合った接し方が
あるはずです。

一人ひとりの特性を理解し、
その子にふさわしい方法を
見つけていくことが大切です。

これらのポイントを
実践していくことで、
子どもは自己肯定感を育み、
他者を尊重し、社会の中で
自分らしく
生きていけるようになるでしょう。

====

おわりに

この記事では、
子どもの問題行動を防ぎ、
より健やかな成長を支えるために効果的な
6つの関わり方のポイントを
ご紹介しました。

1)子どもを他人と比較するのではなく、
その子の個性を尊重すること。

2)子どもの声に真剣に耳を傾け、
気持ちに寄り添うこと。

3)短い時間でも、
一対一の特別な親子の時間を
大切にすること。

4)成長段階に合わせて、
関わり方を柔軟に変えていくこと。

5)一貫性のある態度で信頼を築くこと。

6)脅しや褒美に頼らず、
対話を通じて
理解し合う関係を育てていくこと。

こうした姿勢を意識することで、
子どもの問題行動も次第に落ち着き、
親子の関係もより深まっていくでしょう。

私たち親も、完璧ではありません。

ときには感情的になったり、
思うようにできない日も
あるかもしれません。

しかし、それでもいいのです。
そんな自分を責めず、
「うまくいかないときもある」
と受け入れることが大切です。

ご紹介したポイントを参考にしながら、
無理のない範囲で、できることから
少しずつ始めてみてください。

親が小さな変化を起こせば、
その姿は
子どもにも伝わっていくものです。

時間がかかるかもしれませんが、
焦らず、少しずつ前に進んでいけるよう
今日から、
できることを始めてみませんか?