子どもが落ち込んでいるときこそ、絶好のチャンス!

「子どもの自己肯定感が
低い気がして不安…」
そんな悩みを抱える親御さんは
いませんか? 

この記事では、
そんなお悩みを持つ方に向けて
解決のヒントをお届けします。

子どもが落ち込んでいるときは、
実は絶好のチャンスです!

その気持ちを丸ごと受け止め、
優しく抱きしめてあげることで、
子どもの自己肯定感を
ぐっと高めることができます。

では、なぜそれが
自己肯定感の向上につながるのか?
その理由を詳しく解説していきます。

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子どもが落ち込んでいるとき、あなたはどう接しますか?

たとえば、
子どもが大事な試験に失敗し、
ひどく落ち込んでいる場面を
想像してください。

このとき、あなたは
子どもにどう接しますか?

1)「だから言ったじゃない!
もっと勉強していれば
こんなことにはならなかったのに!」と、
失敗を努力不足だと責める。

2)「失敗しちゃったのね。
でも、失敗は成功のもとだから大丈夫。
次は頑張ればいいよ。
がっかりしないでね」と、慰めて励ます。

3)「失敗して悔しかったよね。
がっかりしているよね。
落ち込むのも当然だよ」と、
子どもの気持ちをそのまま受け止める。

まず、1)の対応を続けると、
子どもは自分に
自信を持てなくなるでしょう。

「自分は親にとって期待外れだ」
と感じるようになり、
自己肯定感が下がるのは当然です。

では、2)はどうでしょうか?
一見優しいようですが、
「がっかりしなくてもいい」
と言われることで、
子どもは自分の感情が否定された
と感じることもあるのです。

「自分の気持ちは大事じゃないんだ」
と感じることで、結果的に
子どもの自己肯定感は
下がる可能性があります。

一方、3)のように、子どもの感情を
そのまま受け入れる対応は、
自己肯定感を育むためには
理想的な接し方です。

どんな気持ちでも
ありのままの自分を認められれば、
「自分はこのままでいいんだ」
と安心感を感じられて、
自己肯定感も高まるのです。

では、なぜ
子どものありのままの感情を
受け入れることが
自己肯定感の向上に
つながるのでしょうか?

その答えを考えるために、
まず「自己肯定感」とは何かを
明らかにしていきましょう。

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自己肯定感とは何か?

自己肯定感とは、その言葉通り
「自分を肯定する感覚」
と解釈されがちですが、
実際には少し異なります。

自己肯定感の本来の意味は、
自分のありのままの姿――
良いところも悪いところも、
強みも弱みも――
すべてを受け入れることです。

それは、
たとえ自分が思うようにいかず、
惨めな状況にあったとしても、
そんな自分を優しく包み込む感覚です。

否定的な感情を抱いたとしても、
それすらも「これが自分なんだ」
と受け入れられることが、
自己肯定感なのです。

多くの人は、自己肯定感を
「自信があること」
と混同しています。

しかし、自己肯定感と自信は
本質的に異なるものです。

自信は、何かに成功したり、
成果を上げたりしたときに
生まれる感覚です。

逆にミスをしたり、
物事がうまくいかなかったりすると
失われてしまうものです。

自信は状況によって上下する、
いわば揺らぎやすい感覚
と言えるでしょう。

一方で、自己肯定感は
状況に左右されません。

成功しても失敗しても、
「今の自分でいい」と思える
心の安定感が自己肯定感の核です。

どんな結果であっても
自分を受け入れ、
認めてあげられる人こそ、
自己肯定感が高い人だ
と言えるのです。

自己肯定感は、
結果や状況ではなく、
自分の存在そのものを
信じる力なのです。

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幸せな子どもを育てるために必要なこと

「幸せに生きること」は、
誰もが望むことでしょう。

そして、自分の子どもが
幸せになれるよう願うのは、
親にとって自然な気持ちでしょう。

そのため、多くの親が
子どもの幸せのために
懸命に努力します。

たとえば、子どもを学業で成功させ、
一流の学校や企業に導くことが
幸せにつながると信じる親もいます。

そんな親は
塾や家庭教師をつけるなど、
教育に力を入れるでしょう。

特に昭和の時代、
このような価値観が
強く根付いていました。

今ではその傾向が薄れたとはいえ、
同じ価値観を持つ親も
依然として少なくありません。

また、さまざまな習い事を通じて
子どもに多くの経験をさせる親もいます。

「スキルを磨き、それを極めれば
子どもが幸せになれる」という信念から、
ピアノやバイオリン、スポーツなどの分野で
子どもの可能性を伸ばそうとするのです。

しかし、現実的には、
学業や芸術、スポーツで
成功したからといって、
それが必ずしも子どもの幸せに
つながるとは限りません。

もちろん、成功を喜び、
そこに幸せを感じる人もいますが、
それだけが幸せの決め手では
ないのです。

一方で、
子どもが幸せを感じやすい条件として
共通しているのが
「自己肯定感の高さ」です。

研究によれば、
自己肯定感が高い人ほど
幸福度も高く、
逆に自己肯定感が低い人は
幸福度が低い傾向にあることが
示されています。

つまり、自己肯定感の高さは、
その人の幸福度に
大きく影響を与える要素なのです。

この事実を踏まえれば、
学業や習い事に力を注ぐよりも、
子どもの自己肯定感を高めることに
焦点を当てたほうが、
将来子どもが幸せを感じやすくなる
と納得できるのではないでしょうか?

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子どもの自己肯定感を高めるには?

では、どうすれば、
子どもが自己肯定感を
高められるでしょうか?

その答えは、
子どもがどのような感情を抱いていても、
その感情をあるがまま
受け入れてあげることです。

たとえば、
うれしいときには「うれしいんだね」と、
悲しいときには「悲しいんだね」と、
がっかりしているときには
「がっかりするよね」と声をかけ、
たとえネガティブな感情であっても、
その気持ちに寄り添うことが重要です。

一方で、「悲しまなくてもいいんだよ」
「がっかりしないで」という励ましの言葉は、
優しい意図はあっても、
子どもの感情を
否定してしまうことになります。

子どもの素直な気持ちに
寄り添うこととは
正反対の行為になるため、
このような言葉がけは避けるべきです。

特に注意が必要なのは、
子どもがネガティブな感情を
抱いたときです。

たとえば、
テストで100点を取ったとき、
「よくやったね!すごいよ!」と褒めるのは
自然な反応かもしれません。

しかし、このような行為は
子どもの自己肯定感を高めることには
つながりません。

それよりも
子どもが30点しか取れず
落ち込んでいるときに、
その気持ちを受け入れて
優しく抱きしめてあげるほうが、
自己肯定感を育むうえで効果的なのです。

同様に、
かけっこで1番になったときに
褒められても、
子どもの自己肯定感は上がりません。

逆にビリけつになったときに
「悔しかったよね」と
親から優しく抱きしめられれば、
子どもの自己肯定感は上がるでしょう。

子どもは
「どんな自分でも愛されている」
という感覚を得られるからです。

子どもが失敗したり、
ミスをして落ち込んだとき、
無条件にその気持ちを受け入れ、
優しく抱きしめてあげることが、
自己肯定感を高める鍵なのです。

このような体験を繰り返すことで、
子どもは「どんなときでも
自分は受け入れられる存在なんだ」
という安心感を覚え、それがやがて
自己肯定感の向上につながります。

このアプローチを
日常的に続けることで、
間違いなく子どもの自己肯定感は高まり、
将来にわたって
幸せを感じやすい人間に
育っていくでしょう。

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おわりに

この記事では、
「子どもが落ち込んでいるときが、
子どもの自己肯定感を高める
絶好のチャンスである」ことを
お伝えしました。

子どもが落ち込んでいるとき、
親の接し方次第で、
子どもの自己肯定感は
大きく左右されます。

失敗やネガティブな感情に対して、
「がっかりしないで」
と無理に励ますのではなく、
子どものありのままの感情に寄り添い、
そのまま受け止めてあげることが
何より大切なのです。

このような体験を重ねることで、
子どもは「どんな自分でも
受け入れてもらえるんだ」
という安心感を得て、
自己肯定感を育んでいきます。

そして、この自己肯定感こそが、
子どもの将来の幸福を支える
大きな要素になるのです。

今日からぜひ、
子どもが悲しんだり
悔しがったりしているときに、
その気持ちに優しく寄り添い、
子どもを抱きしめてあげてください。

その一つ一つの行動が、
子どもの成長と幸せの土台を築く、
かけがえのない支えとなるでしょう。