名前について

名前について
日本とニュージーランド
の違いをお話したい。

日本では、「山田さん」
「鈴木さん」というように
苗字で呼ぶことが多いけれど、
ニュージーランドでは
苗字はあまり使わない。

病院の待合室でも、
公的機関でやり取りする
場合も、
ファーストネームで
呼ばれることが普通だ。

日本の名前は、
苗字と名前(ファーストネーム)
から成るけれど、
ニュージーランドでは、
それに付け加えて
ミドルネームが
あるのが普通。
そして、このミドルネーム
も1つの場合もあるが、
2つ、3つと複数
持つ人もいる。
もちろん、日本のように
ミドルネームを持たない
人もいる。

基本的にはファーストネーム
で呼び合うことが多いが、
そのファーストネームも
正式な名前ではなく、
短縮形を使うことが
しばしばだ。

例えば、Elizabeth(エリザベス)
という正式名には
Liz(リズ)、Betty(ベティー)
Libby(リビー)、Beth(ベス)
などの短縮形があり、
正式名で呼ぶよりも、
短縮形を使う方が一般的。
どの短縮形にするかは、
本人が決めることだ。

日本では、結婚すれば
旦那様の苗字を名乗ること
が普通だが、
ニュージーランドでは
そうではない。
旦那様の苗字にしてもよいし、
苗字を変えなくてもよいし、
旦那様と奥様の苗字を
ハイフンで繋いで
新たな苗字を作ることも
可能だ。
例えば、奥様の旧姓が
Clarkで、旦那様の旧姓が
Smithの場合、
結婚後の2人の苗字は
Clark-Smithという風になる。
最近は、この形を
取る人も増えているようだ。

自分のファーストネームが
嫌いだ、という人に
出会ったことがある。
その人のファーストネームは
Arthurだったが、
絶対に嫌だと思ったので、
ミドルネームのJamesを
使おうと決めたそうだ。
彼は正式ミドルネームJamesの
短縮形Jimという名前で
呼ばれていた。

このように、
名前の使い方も
けっこうフレキシブルだ。
こういう場面で、
ニュージーランドの柔軟性
を観ることができる。
コチコチに凝り固まった
決まり事に縛られるよりも、
自分のお気に入りで行く
という柔らかな姿勢を
感じることができる。