病気になったお陰で、この大切な気づきをさせてもらった!

病気になって
日常生活もままならない
状態になった時、
「早く良くなって、
病気になる前の元の自分に
戻りたい!」と願うのは、当然のこと。

でも、「元の自分に戻って
元の生活を再開する」のは、
必ずしも望ましいことではない。

なぜなら、
病気になる前の自分の在り方や
生活習慣が原因で
病気になった場合もあるからだ。

そうであれば、
病気になる前の自分に戻るのは、
「問題ある状態」に
戻ることと同じだ。

いったん、戻れても、
その状態にはムリがあり、
再び、同じような病気を
発症しても不思議ではない。

病気は嫌なものだとされて、
忌み嫌われることも
しばしばだが、

実は病気は「私たちに
大切な気づきを与えてくれる
出来事だ」とも捉えられる。

「このままの状態では
良くないよ!
軌道修正したほうが賢いよ!」
と知らせてくれるサインとして、
受け取ることも可能だ。

病気のお陰で
大切な気づきができて、
その結果、より良い方向へ
進めるようになったのなら、

病気は私たちを
望ましい方向へ仕向けてくれた
大事な出来事だったとも言える。

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たとえば、
酒・たばこはやりたい放題。
暴飲暴食して、睡眠もきちんと取らず、
メチャクチャな生活を続けていれば、
そのうち身体を壊すだろう。

病気になり動けなくなった時、
「ああ、早く元気になって、
また元のような生活がしたい!」
と切に望むかもしれない。

しかし、元のような生活は、
身体を酷使するような
望ましくないもので、
あってはならない状態だ。

たとえ、良くなったとしても、
また前と同じような生活に
戻してしまえば、
再び病気になるに違いない。

病気から
何も学んでいないからだ。

メンタルを病んだ場合も
似たようなことが言える。

メンタル疾患は
様々な要素が絡み合って
病気が発症するものだ。

しかし、
メンタルを病む人の多くが
共通点を持っている。

それは、
レジリエンス力の低さや
凝り固まった信念、
物事を白黒でしか
判断できない思考癖などだ。

同時に
自分のキャパを大きく超えて
頑張り過ぎる人たちに
メンタル疾患が多く見られる。

一旦病気になった後、回復して、
病気になる前の元の状態に
戻れたとしても、

レジリエンス力が
以前と変わりなく、
ストレスを真に受ける姿勢では、
またいつ具合が悪くなるか
分からない。

以前と同じように
病気になる要素を
自分の中に持ち続ければ、
何かあったときには、
病気は再発するだろう。

身体の病気の場合でも、
メンタルを病んだ場合でも、
病気になる前の自分に戻ることは、
爆弾を抱えた状態に戻るのと同じだ。

一時的には
落ち着いたように見えても、
爆弾を抱えていれば、
またいつ爆発するか分からない。

病気になる前の
自分に戻りたい気持ちは
真っ当な願いに思えるが、

この方向へは
進まないほうが賢明だ。

病気になる前の
自分には戻ってはいけないのだ!

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では、どうすればよいのか?

それは、病気になる前と
同じような自分ではなく、
「新しい自分」に生まれ変わること。

新しい自分は、
暴飲暴食などせずに、
生活習慣も規則正しく、
毎日、しっかり睡眠を取り、
健康的な生活に切り替えている。

お酒の量を減らしたり、
飲酒の頻度を少なくしたり、
タバコをやめたりなど、
健康面を気遣う自分だ。

メンタル疾患の場合では、
新しい自分は今までとは違って、
ストレスを真に受けないで、
サラッと受け流せる自分。

カチカチに凝り固まった
考え方をせず、
スルー力が高くなった自分。

労働面でも、自分の健康に
無理ない程度の働きをする自分。

新しく生まれ変わった自分は、
病気になる前の自分よりも、
ずっと良い状態にある。

その状態を長期間続けても、
望ましい状態を維持できる
持続可能な素晴らしいものだ。

新しい在り方や習慣により、
長期的にも自分はより良い方向へ
導かれてゆくことになる。

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病気になること自体、
悪いことだと捉える人もいるが、
実は、そんなことはない。

病気になったお陰で、
学ぶこともできるからだ。

「こういう風にしていれば、
病気になってしまう」ということを
実際に自分の身をもって体験できるから、
深く理解することも可能だ。

病気で苦しんでいる期間は、
一時的には
かなりシンドイのは確か。

しかし、
より長いスパンで病気を観れば、
「今までの在り方には問題がある。
もっと改善したほうがよい!」
と教えてくれるメッセージだ
と解釈できる。

そのメッセージを正しく受け取り、
「それでは、自分はどのように
変わればいいのか?」を考えてみる。

そして、
より望ましい姿に変身するのだ。

自分を完全に壊してしまう前に、
生活習慣で良くなかった点を
洗い出し、見直せる良い機会だ。

自分の在り方の点で
良くなかったことを改善できる
チャンスにもなる。

より健康的な生活をするようになり、
病気になりにくい身体や心を
作ることも可能になるのだ。

だから、
病気になる前の自分には
戻ってはいけない。

それよりも、
「この病気により、
何が良くなかったのか?」
を知る機会として、
病気を活用するとよい。

自分がより良く生きられる
生活習慣や食生活、
心の持ち方を習得するために、
病気は存在してくれている。

病気は私たちに
大切な気づきを与えてくれる
出来事だ。

病気の経験を上手く活かして、
新しいより良い自分に
生まれ変わろう!