いつまでもクヨクヨ悩む、は性格だと思っていたけど、実は違った

生まれ持った性格は、
変えようとしても、
なかなか難しい。

「性格だから、仕方ない」
と諦めてしまいそうだ。

でも、
性格だと思われていたことが、
実はそうではなかった
ということもある。

脳の状態のより、そのように
なってしまうのだ。

そんな場合、
身体の調子を整えると、
脳の状態も変わってくる。

そして、今までとは
大分違った振る舞いをすることも
珍しくない。

今回は
「身体を整えて、
脳の状態をよくする」という話。

====

何か悪いことが起きた時、
誰もが多かれ少なかれ落ち込んで、
ネガティブな気持ちになる。

しかし、その後、
不快な気分を一掃して、
サッと立ち直れる人がいれば、

嫌な感情をずっと引きずり、
いつまでも
クヨクヨと悩む人もいる。

たとえば、仕事上で
大きな失敗をして、
上司からこっぴどく叱られれば、

誰でも、一時的には、凹んでしまう。

でも、割と直ぐに立ち直り、
新たな気持ちで
頑張れる人もいれば、

そのことが頭から離れず、
ネガティブな気持ちから
なかなか抜け出せない人もいる。

この違いは、
「本人の性格」と思われがちだ。

しかし、実は、
そうでもなさそうだ。

性格の部分も多少はあるが、
それだけではなく、

その人の脳の状態が
大きく関係しているのだ。

====

気持ちの切り替えが
上手か下手かは、
脳の前頭葉機能にかかっている。

ここの機能が低下すれば、
「保続」という現象が起きる。

保続とは
同じ考えが頭の中を
グルグルと回ってしまうこと。

何度も何度も同じ考えが
繰り返されて、
頭から離れない状態だ。

事故などで
前頭葉を損傷すれば、
保続の状態が続いてしまう。

それにより、
気持ちの切り替えも
上手くできなくなるのだ。

切り替えが下手な原因は
それ以外にもある。

よく見られるのは
脳内物質である「セロトニン」
の低下によるもの。

セロトニンが
著しく低下した状態が
「鬱病」だ。

鬱病の患者さんは、
一日中心配ばかりをして、

ネガティブな考えで
頭がいっぱいだ。

周囲の人が見れば、
「根暗な人だな」と
呆れてしまうほど。

しかし、本当は
根暗な性格なのではない。

脳内でセロトニンが
枯渇した状態だから、

自然とこのように
なってしまうのだ。

ポジティブに考えたくても、
ムリな話だということ。

前頭葉損傷の場合には、
この部分を鍛えるのは
かなり難しいが、

セロトニン低下が原因なら、
上手く対処することで、

セロトニンレベルを上げて、
気持ちの切り替えも
改善することが可能になる。

鬱病のように
セロトニン枯渇状態が酷ければ、

やはり、投薬治療が必要だろう。

しかし、そこまで悪くなく、
まだ鬱病まできてない場合には、

生活習慣を整えることで、
大分改善されるものだ。

====

具体的には
セロトニンを高めるための
行動を取ればいい。

一番手軽にできて、効果的なものは、
朝日を浴びながらのウォーキング。

朝、太陽の光を浴びれば、
脳内時計がリセットされて、

夜寝る頃には
睡眠ホルモンのメラトニンが
分泌されるようになる。

それにより、「睡眠」の質が
高くなる。

十分睡眠を取ることは、
セロトニンレベルを
高めるだけでなく、

免疫機能が
上手く働くためにも必須だ。

最低、毎晩、
7時間はしっかり寝るのが
望ましい。

ウォーキングは
リズミカルな動作であり、
セロトニン活性化につながる。

朝日を浴びながら、
同じ動作を繰り返す
有酸素運動をすることで、

セロトニンレベルが
徐々に上がってゆき、

より質の高い睡眠で、
身体の状態も改善される。

健康的な食生活を
心がけることも重要だ。

炭水化物、脂質、タンパク質、
ミネラルをバランスよく摂取すること。

セロトニンを作るのに必要なトリプトファン
が多く含まれる食品類を
積極的に食べることもお勧めだ。

具体的には
大豆製品、卵、まぐろ・かつおなどの青魚、
レバー、乳製品、鶏肉、バナナなど。

どんなに身体に良いと言われても、
一つの食品だけを大量に摂取するのは、
感心できない。

色々なものを適量食べて、
「バランス良く」を目指すのが
賢いやり方だ。

身体と心は深く関係しており、

身体の調子が良ければ、
心も余裕が出て、
メンタル的にも元気になれる。

心の状態が
身体の状態を左右するこもと
普通に起きる。

特に身体に不具合がなくても、
心が健全でなければ、

身体に不快な症状が出ることも
よくある話だ。

心を整えるために、
まずは身体を整えることに
専念すればいいだろう。

====

性格的に明るい傾向な人、
暗い傾向の人がいるのは、確かだ。

しかし、同じ人でも、
脳内の状態により、

振る舞い方が全然違ってくることも
しばしばあることだ。

何かが起きた時、
そのことばかりに囚われて、

気持ちの切り替えが
下手くそで、

なかなか抜け出せない
と悩む人がいれば、

自分はそんな性格だから
と諦める前に、

自分の脳の状態を
改善するよう努めてみよう。

実際に脳内での
セロトニンレベルや、
前頭葉の働きにより、

気持ちの切り替えが
スムーズにできたり、

感じ方が変わってくることも
珍しくはないからだ。

気持ちの切り替えが
上手にできるようになれば、

色んな面で自分も得する。

考えてもどうしょうもないことを
いつまでも頭の中に巡らせて、

心的エネルギーを使い果たし
ヘトヘトになることも防げる。

建設的で、生産的な活動を
効率よく行うためにも、

気持ちの切り替えは
非常に有効だ。

嫌なことが起きても、
割り切ることも簡単にでき、

前向きな気持ちでいる時間も
長くなるだろう。

性格の部分は
仕方ないにしても、

脳内状態の部分は、
自分でどうにかできることを
覚えておこう。

そして、
セロトニンを高めるための生活習慣を
身につけよう。

それにより、
沢山良いことがあるよ。