これを練習すれば、人間関係も円滑になり、仕事も効率よくできる!

人間関係をより良くして、
仕事を能率よく進めるには、

あるスキルを磨けば、効果的だ。

そのスキルとは
メタ認知能力を上げること。

メタ認知とは
自分の認知活動を
客観的にとらえることだ。

今回は、なぜ、
メタ認知力が大切なのか?
についての話。

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メタ認知の「メタ」には、
「超~」「高次~」
という意味がある。

記憶や、思考、学習したことを
高次の視点から理解することが
「メタ認知」の意味。

自分が何かしている時、
もう一人の自分が

ちょっと離れた上の場所から
自分を冷静に見ている状態だ。

自分の言動について、
もう一人の自分が
自身を観察している。

感情に左右されることなく、
いつもクールな目で、

客観的立場で見て、
判断を下し、行動する。

メタ認知能力が高ければ、
自分の立場、相手の立場、
今の状況を正しく理解して、

冷静に物事を
進められるようになる。

その結果、
人間関係のトラブル、
仕事上でのトラブルも減り、

多くのことが
スムーズに回るようになる。

周囲への配慮もできるので、
人間関係も円滑になる。

チームで協力しあう仕事でも、
チーム間の結束が固くなり、

そのお陰で、
協力関係が上手く働き、

効率よく手際よく
作業を進めることも可能だ。

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ある出来事や、ある物を
どの位置で見るかにより、

見え方が全然違ってくる。

たとえば、
富士山を登山中の時。

自分の今いる場所の様子は、
よく見える。

足元に落ちている葉っぱや
地面がどんな感じか?

生えている植物や、
その中にいる鳥や虫などを
観察することは簡単だ。

でも、自分の周辺のものは
よく見えても、

山全体がどうなっているかは
分からない。

富士山を登っている
と知っているから、

「今、自分は富士山にいるんだ」
と分かるが、

もし、それを知らなければ、
富士山にいること自体も分からず、
山道を歩いているだけだ。

しかし、もし、
ヘリコプターに乗り、
富士山の周辺を飛んでみれば、

山の全景が見えてくる。

山だけでなく、
その近くにある幾つかの湖や、

周辺にあるすべてのものを
見渡すことも可能だ。

富士山の中に
入っている時と、

富士山の周辺を
上から見た時とでは、

自分の視界に入る物は、全然違う。

私たちは、今自分が居るところで、
簡単に見える物ばかりに
注目しやすい。

目の前にある物に気を取られ、
そこばかりに集中してしまう。

でも、
ちょっと離れたところに行き、
自分が少し前にいた場所を

遠くから観察することも、
時には必要だ。

自分の入っていた場所では、
見えないものも、
見えるようになるから、

より視野が広まる。

近くにあるものを
よく熟視することも大切だが、

それだけでなく、
ちょっと離れた場所に移り、

全体像を見ることも、
その場所と周辺の理解を深め、
有意義なことだ。

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メタ認知力を上げるには、

意図的に、
「ちょっと離して見てみること」
を意識的にやることだ。

誰かと喧嘩した場合、

その時の自分の気持ちや
感情に流されやすい。

イライラやムシャクシャ。

モヤモヤやフラストレーション。

悔しさや納得のいかなさ。

怒りによる不愉快な気持ち。

こういう感情の大波に
飲み込まれてしまえば、

自分の今居る場所しか
分からなくなる。

水の中でアップアップして、
外の世界は全然見えない。

ネガティブ感情は
自然なものなので、

否定する必要はないが、

ずっとずっと感情の大波に
飲み込まれたままでは、

自分は溺れて、自身を見失い、
苦しくなってしまう。

離れて見ることを
普段から練習しておけば、

感情の大波に
襲われそうになった時、

自分自身が飲み込まれることも
防げる。

意識して、
自分の感情の外に出て、

自分を俯瞰できるようになる。

「ああ、今、自分は
怒っているんだな」と
怒っている自分を自覚する。

でも、ちょっと自分自身から離れて、
上から自分を観察しているので、

怒りの感情の中に
入り込んでしまうことはない。

カッとなり、一時的な感情で、
してはいけないことを
してしまうこともない。

そのうちに、
自分の事情も
よく理解できるけれど、

相手の事情とか、
その場の状況とか、

自分以外の周囲の物事にも
目を向けることが可能だ。

溺れかけている自分しか
見えないのではなく、

自分を含め、近くの相手や
今の状況を考える余裕も出て、

冷静に広い視野で
物事を判断できるようになる。

怒っている自分がいても、
自分を客観視しているから、

怒りの感情に支配されず、
割とサラっとしていられる。

自分を見ている
もう一人の自分は
しっかりと冷静な判断ができる。

もっと広い視野で、
もっと長期的な視点で、

色々なことを決め、
適切に行動できる。

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メタ認知が低い状態だと、

何か問題が起きた時、
そもそも何が問題なのか?
それすら分からないこともある。

何を問題として、
どんな解決方法をするのかも、
当然、理解できない。

しかし、メタ認知が上がれば、

何が問題なのか
はっきり認識できて、

何をどうすればいいのか?
対処方法も見えてくる。

メタ認知力が低ければ、
思い込みや観念に囚われて、

自分中心にしか
物事を考えられない。

不当な物に固執していても、
そんな自分に気づけないことも
しばしばだ。

周囲の期待や認識とは
ずれた言動をしてしまい、

周りの人たちと
上手くやっていけなくなる。

しかし、メタ認知が上がれば、
できること、できないこと、
強みや弱み、短所や長所を
満遍なく見れるようになる。

一つのことに執着して、
偏ることもない。

感情に振り回されず、
メンタル的にも安定している。

柔軟性を持ち、
周囲への適切な配慮もできる。

自分のことも見ているけれど、
周りのことも見ている。

そして、自分や近くの人たちを
囲んでいる環境のことも
正しく理解して、判断できる。

そのお陰で、
円滑な人間関係につながり、

チームでの仕事も
効率よく手際よくやって行ける。

高いメタ認知力により、
素晴らしい結果に
つながることが多い。

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近くで見るのと、
ちょっと離れて見るのとでは、

見え方が大分違うこと
をよく理解して、

ちょっと離れた場所から、
もう一人の自分が
自分自身を観察する練習を
積極的にするとよい。

普段から
俯瞰する癖をつけておけば、

必要な時には、
一歩引いた場所から、
客観視することが可能となり、

そのお陰で、
より広く、より長期的な見方をして、
より適切に判断することもできる。

それにより、
不必要に人間関係で
苦しむことも少なくなる。

良好な人間関係を築き、
皆で一緒に協力して

より良い仕事をするためにも
大きな助けとなってくれる。

普段の生活の中で、
「ちょっと離して見てみること」
を意識してやってみよう。

いざという時、
かなり役に立つものだ。