先日から引き続き、
今回も「不眠対策」のお話。
私は第一子を妊娠中、
頑固な不眠に悩まされた時期があった。
もともと私は不眠傾向がある。
子供の頃、ある事件に巻き込まれて以来
メンタルを酷く病んでしまった。
それと同時に、熟眠できなくなってしまったのだ。
でも、妊娠後期には、
私の不眠はいっそう激しくなった。
お腹が大きくなって、身体が重くなる。
仰向け眠りが好きな私でも、
この姿勢で床につけば
身体の臓器が押しつぶされた感じがして
不快感が強かった。
右向きや、左向きに姿勢を変えても、
イマイチ身体が馴染まない。
おまけに、私のお腹の中にいた子は
なぜか、夜間になると活発に動き回る。
動いてくれた方が、元気だと分かるので
安心できるが、夜間ではなく、昼間に動いて
欲しい、とどんなに願ったことか。
夜きちんと眠れなければ、昼間は頭がぼ~とする。
身体もシンドイし、気分的にも落ち込む。
睡眠薬に頼りたい気持ちはあったが、
お腹の中に赤ちゃんがいる以上、
それは絶対にできないと思った。
不眠の夜が何日も続き
けっこう切羽詰まっていた時
散歩中に突然、良いアイデアが頭に浮かんだ。
不眠傾向があるからといっても、
眠りたくなくても、眠ってしまうことがある。
電車で座っている時や、
他の人が運転する車に乗っている時だ。
東京に居た頃、真夏の暑い日に
恥ずかしい思いをしたことがある。
冷房がきいた心地よい電車に乗り
席に座った途端、私は居眠りしてしまった。
トントンと肩を叩かれて、気づいた時、
私は隣に座っているオジサンの肩に寄りかかり
よだれを垂らして眠ていたのだ。
「そうだ、車の振動を利用すればよい!」と思った。
誰かに運転して貰わなければならないが、
これはたぶん行けそうだ、と思えたので
旦那様にお願いしてみることにした。
私のアイデアを聞いた旦那様には
一瞬、笑われてしまったが、
「いいよ、協力するよ」と言って貰えた。
その晩から、さっそく、実行開始。
車に乗る前には、シャワーも浴びて
パジャマに着替えて、歯磨きも済ませておく。
寝る前にやるべきことはすべて終了させた後、
夜のドライブへ行くのだ。
旦那様には、私の様子をチェックして貰い
ウトウトとしているようなら
帰宅して、私が直ぐにベットインできるよう
お願いしておいた。
街中の明かりがキラキラしたところへは行かず、
自宅の近くの郊外をグルグルと回って貰った。
最初のうちは、ぼ~と窓の外を眺めていたが、
次第に、私もお休みモードに入ってゆく。
結局、そんなに車を走らせる必要はなく、
20~25分後には帰宅して、床につくことができた。
この方法は、私にとって効き目があった。
ただ、問題は、自分一人ではできないこと。
家族の人に迷惑をかけてしまうことだ。
仕事を終えて帰宅して、夜間疲れている旦那様に
外に出て、車を運転してもらう必要がある。
旦那様には、かなり申し訳ないと感じた。
でも、ラッキーなことに、彼はとても協力的だった。
身体が重くて、疲れていて、しんどそうな私を見て、
旦那様は気の毒に思ってくれたようで、
積極的に、私に尽くしてくれた。
優しい旦那様のお陰で、
私はどうにか妊娠後期を乗り切ることができた。
今では笑い話になるが、
当時の私は、かなり切羽詰まっていたので
この方法に本当に助けられたと思う。
嫌な顔をせずに、私に協力してくれた旦那様、
本当に有難う!