今回は、
他人から不当に
怒りを向けられる人の
3つの特徴についてお話しします。
自分が特に悪いことを
しているわけではないのに、
不思議と人から
怒りを向けられることが多い
と感じている方への内容です。
この3つの特徴を理解し、
他人からの不当な怒りに
どう対処すればよいのかも
考えてみたいと思います。
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特徴1:やたらと同意する人
「僕もそう思う」とか、「私も一緒」と、
頻繁に相手の意見や考えに
同意する人がいます。
もちろん、本心から
相手の意見や考え方に
賛同している場合には
問題ありません。
しかし、
実際にはそうでない場合や、
自分の意見を持たずに、
誰かが何かを言ったときに
ただ相手に合わせるだけの人も
見受けられます。
残念なことに、
このような傾向を持つ人は、
他人から不当な八つ当たりや
怒りを受けやすい傾向にあります。
相手から見ると、
いつもやたらに同意する人は、
自分自身の考えや意見を持たない
「自分のない人」として
軽んじられることが多いからです。
相手の意見と異なる場合には、
「あなたはそう思うのですね。
でも、私はこう考えます。
色々な考え方があるのですね」
と自らの意見を伝えることが大切です。
また、特定の話題について
自分にははっきりした意見がない場合には、
「そうなんですね」と受け止め、
相手の考えを尊重するだけでも
十分です。
何でもかんでも相手の言うことに
「私もそうです」
と同意する必要はありません。
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特徴2:すぐに謝る
日本では、
何か悪いことをしたわけではないのに、
「ごめんなさい」と口癖のように
謝る人がいます。
これは、日本の社会が
高い共同体意識を持ち、
調和を大切にする文化が
あるからでしょう。
日本では、他人への思いやりや
集団内の調和が
非常に重視されています。
そのため、普通に考えて
謝る必要のない場面でも、
他人との関係を円滑に保つために
謝ることが一般的に行われています。
たとえば、意見の相違がある際、
自分の意見を述べる前に
「ごめんなさい、でも私はこう思います」
とお詫びをしてから
異なる意見を伝える人もいるでしょう。
しかし、冷静に考えれば、
意見が異なることは自然で、
謝る必要などないのです。
当然、自分の行為が
相手に迷惑をかけた場合には
謝るべきですが、
特に悪いことをしていないのに
些細なことで「ごめんなさい」
と言うのは考え直すべきです。
日本文化では、これが謙虚な態度と
捉えられ好感を持つ人もいますが、
すぐに謝ることで
自尊心が低いと見なされ、
軽んじられることもあるからです。
すぐに謝る癖のある人は、
すべての人から
怒りを向けられるわけでは
ありませんが、
誰かの欲求不満のはけ口として
ターゲットにされることも多いため、
十分注意が必要です。
実際に悪いことをして
迷惑をかけた際は、
誠実に謝罪することが大切ですが、
謝る必要のない場面で
「ごめんなさい」と言う癖がある方は、
その口癖をやめたほうが無難です。
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特徴3:いつも笑顔でいること
一般的に、
笑顔はポジティブな印象を与え、
人は自然と笑顔の人に惹かれます。
笑顔の人は親しみやすく、
好感を持たれやすいです。
また、笑顔は周囲にも良い影響を与え、
周りの人も嬉しくなります。
友好的で開放的な態度の象徴である
笑顔が推奨されるのは、
自然なことでしょう。
しかし、いつも無条件で
笑顔を保つことが、
必ずしも良い結果を
もたらすわけではありません。
たとえば、不当な扱いを受けても、
キツイことを言われても、
馬鹿にされても、
常に笑顔を保つ人は、
相手に軽んじられ、
理不尽な扱いを受けることも
少なくありません。
これは、相手に
「この人には何をしても大丈夫」
という誤った印象を
与えてしまうからです。
そのため、すべての状況で
笑顔を見せることは、
必ずしも望ましいわけでは
ありません。
特に、相手の理不尽な行為に対して
腹立たしさを感じる場合、
無理に笑顔を保ってはいけません。
もちろん、相手と同じように
怒りをぶつけるべきではありませんが、
自分が怒っていることを
伝えたほうが無難です。
「そのような扱いに対して、
私は怒っています」と感情を表現するのは
適切な対応だと言えます。
怒っているときには、
真剣な表情で「怒っています」
と伝えたほうが効果的です。
笑顔で「怒っている」と伝えても、
相手はあなたの言葉を
真剣に受け止めない可能性があるからです。
きちんと真顔で
「私はあなたのしたことを
受け入れられません」と相手に
はっきり知らせることが重要です。
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不当な扱いを受けたときの対処法
私たち人間には
基本的な人権があります。
その一つに、他人の感情を
自分が引き受けなくてもよい
という権利が含まれています。
他人の怒りの感情やイライラを
自分が引き受ける義務はないのです。
自分に非がないのに、
不当に怒りを向けられたときには、
冷静に「あなたの行為は
受け入れられません」
と伝えることが重要です。
相手と同じように
怒りをぶつけるのではなく、
冷静に自分の感情を
表現することが望ましいです。
「あなたの態度は失礼です。
私は怒っています」
とはっきり真顔で伝えましょう。
このとき、笑顔は避けるべきです。
自分の気持ちを伝えるのが
難しい場合は、
まずは自分が言いやすい
小さな「ノー」と言うことから始め、
「自分は嫌だ」ということを伝える練習を
自分のペースで無理なく
行っていくとよいでしょう。
事あるごとに
嫌だと感じたときには、
意識して「ノー」と言うように
心がけるのです。
また、不愉快な場所から逃げ、
安全な場所に退避し、
自分自身を守ってあげる
ということも一つの手段です。
嫌なときには逃げてもよいのです。
無理に不快なことを
我慢する必要はありません。
不当な扱いから逃れ、
自己を守ることに専念して、
自分自身を大切にしてあげてください。
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まとめ:怒りをぶつけられやすい人の特徴と対策
これまでの話をまとめると、
特に悪いことをしていないのに
他人から怒りを向けられやすい人には、
以下の3つの特徴があります。
1)やたらと同意する、
2)すぐに謝る、
3)いつも笑顔でいる。
これらの特徴に
自分自身が該当すると気づいた場合、
相手からの不当な攻撃や
ターゲットにされるリスクを減らすために、
これらを意識して
改善するとよいでしょう。
具体的には、
何でもかんでも無条件に
同意するのをやめ、
異なる意見がある場合は、
それをはっきりと述べることです。
また、相手に迷惑をかけていないのに、
無闇に「ごめんなさい」と言う癖は
意識して控えること。
謝るのは、自分に非があり、
それが必要な場合のみに限定します。
さらに、不快なことがあっても
常に笑顔を維持するのを
やめることも重要です。
これらの点に注意し、
意図的に避けることで、
今後自分が被害に遭うリスクを
軽減できるでしょう。