今回は、
情報に触れる際は
「それって本当?」
という姿勢で接しよう
という話。
情報筋が何であれ、得た情報を
鵜呑みにするのではなく、
「それって本当?」
と少し疑う気持ちを
持った方がよい。
なぜそうなのか?
説明したい。
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最初の理由は
人から聞いた情報は
正確に伝わらないことが多いから。
どんな人でも
「認知バイアス」があり、
その人特有の捉え方をする。
認知バイアスとは、直感や
今までの経験に基づく先入観により、
物事を判断する時に起きる
非合理的な心理現象のこと。
どんな人でも程度の差はあれ
認知バイアスがあるもの。
そして
自分の認知バイアスで
情報をフィルターにかけ、
その情報を発信することも
少なくない。
よって
情報の100%が正確だ
とは言い切れないのだ。
こんなことを話せば、
相手の言うことを疑うのは
悲しいことだ!
と思う人もいるだろう。
でもそういうことを
言いたいのではない。
相手はわざと
嘘つくわけではなく、
「それが正しい」と信じているから、
そのように伝えるのだ。
しかし残念なことに
認知バイアスがあるから、
正確に伝えたつもりでも、
歪んだ情報になってしまうことも
しばしばだ。
そう考えれば、
他人からの情報には「それって本当?」
と自分に問いかける習慣を
つけた方が賢明だ。
健全な懐疑心、
健全な批判精神を持ち、
その人の言うことは「事実」なのか?
それとも単に
その人個人の意見や考えなのか?
はっきりさせることは重要だ。
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テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など
メジャーメディアで流れる情報も
注意が必要だ。
なぜなら、メジャーメディアでは
情報が歪んで伝えられることも
頻繁に起きるから。
その情報は嘘ではなくても、
全体の文脈の中で
解説されるのではなく、
その中のある一部分だけを切り取り、
誇張して伝えられることも
珍しくない。
視聴率を上げるために、
センセーショナルな響きになるよう
わざわざ情報を歪めて
発信する場合もある。
番組制作の背景には、
広告主が利益を得れるよう
広告主にとって
都合よく情報が操作されることも
しばしば。
よって
メジャーメディアの情報だからと言い、
疑うことなく信用するのは
考えものだ。
世界ニュースの場合には、
日本のメディアだけではなく、
海外メディアの報道も
確認した方が賢明だ。
昔と違って、今はネット社会。
その気があれば、
多くの国々のメディアニュースに
アクセスして、
その内容を自動翻訳機に
かけるのも可能だ。
外国語に堪能な人は
外国語で別の国のニュースに
触れてみるのも賢いこと。
要は、メジャーなもの一つに
頼ることなく、
複数の情報筋を確認することが
大切だ。
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情報の中には
どんなに調べても
確かめようのないものもある。
それは、未知のものに対する情報だ。
どんなに賢い学者さんや、頭の良い人が
今まで分かっていることに基づき、
「これこれだ」と言ったとしても、
必ずしも正しいとは限らない。
今の科学で分かっていることは
「正しいこと」で、
まだ分からないことは
間違っていると否定する人もいる。
しかしこの姿勢は望ましくない。
過去の歴史の中では
少数派が「Aは正しい」と唱えたが、
その他大勢は「Aは間違いだ」
と信じていたこともある。
暫くの間、大勢が言ったことが
正しいとされてきたが、
それから何十年も経って、
少数派が言っていた「Aが正しい」が
事実だったと判明したケースもある。
今の科学では証明できないことは、
「正しくない」のではなく、
「現時点では分からない」
と言った方が適切だ。
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ネット上には
「陰謀論」と言われるものも
溢れかえっている。
そして「陰謀論だから」と言い、
それを全否定する人も多い。
しかしどうだろうか?
陰謀論が発生するのも、
何かしらの理由があるから
出てくるもの。
頭ごなしに全否定しなくても
よいのでは?
もちろん、陰謀論を
全肯定するのもオカシナ話。
一番良いのは、
全否定もなく、全肯定もなく、
「まあ、そんなことも
あるかもね」くらいに
受け止めておくこと。
万が一
陰謀論で言われたことが
本当だったと分かった時、
困った事態になるのなら、
そうなっても困らないよう
ある程度の備えをしておくのも
悪くないだろう。
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どんな情報であれ、
そのまま鵜呑みにするのは
危険なことだ。
人間の認知バイアスにより、
事実が歪んで伝わることも
珍しくないから。
メジャーメディアの情報は
意図的に操作されることも
多々あるから。
今の時点では
はっきり分からないことも
少なくないから。
陰謀論のように
出処が怪しいものもあるから。
情報に触れる際は、
健全な懐疑心、
健全な批判精神を持ち
「それって本当?」と
自分に問いかけるとよい。
同じことを
別の角度から見たり聞いたり、
複数の情報筋を確認したりして、
より正確な情報を
得るように心がけよう!