今回は、
何度も似たような問題が
繰り返される時、
どうしたらよいかについて。
人生において
同じような悪いことが
幾度も起きるのは、
それなりの理由があるからだ。
いったいどんな理由があるのか?
そして、どのように対処すれば、
再びそれが起きなくなるか?
これが今回の話の内容だ。
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結論を先に言えば、
同じ類の嫌なことが
繰り返し自分を襲う時には、
「どこか自分のやり方が
間違っている」と考えた方がよい。
自分はその問題から
学ぶことがあるけれど、
未だそれを学べていないから、
幾度も学ぶチャンスを
与えてくれている
と解釈することだ。
何か事が起きれば、私たちは
出来事そのものに焦点を当て、
感情が揺さぶられて
その背後に隠されている
本質的な問題を見落とす傾向にある。
本質的に何かが良くないから
それが起きるのであって、
そのことに気づかなければ、
気づくまで同じようなことが
止まらない。
何度も何度も
似たようなことが起こっても、
何もせずにずっと放置していれば、
もっと酷い形で問題が
現れるかもしれない。
そうでもしないと
本人が分からないからだ。
しかし
「ここが良くなかった」と理解して、
それを正すことができれば、
その問題はもう起きなくなる。
もう学びは終了したので、
起きる意味が
なくなったからだ。
つまり
その問題からは卒業できた
と言える。
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昔の職場で同期の友人が
似たような問題に幾度も襲われ
かなり悩んでいた。
彼女はとても親切で
面倒見の良い人だ。
困っている人を見れば、
自分が忙しくても
助けてあげる。
誰かの悩み相談にも
快く乗ってくれる人だ。
ただ親切心で
良かれと思ってすることが
時には「お節介」と
受け取られてしまうことも
しばしば。
そのことに彼女は
気づいていないようだった。
鈴木さんと揉め事を起こし、
お互い険悪の仲になった。
その時には、鈴木さんの悪口を
彼女から何度聞かされたことか!
幸い人事異動があり、
彼女は鈴木さんとは
別の部署に配属になり、
やれやれと思ったところ。
でも暫くすると
今後は新しい部署で
同じような喧嘩を
佐々木さんを相手にしている!
喧嘩相手は別の人間でも、
争い事の原因は
本質的には同じ。
それは彼女の
度の行き過ぎたお節介だ。
親切心で
他人に尽くす彼女にとっては、
相手が感謝を見せなければ
気にくわない。
しかし相手の立場では
望まないことをされて、
迷惑に感じている。
そりが合わないと思った時点で
その人とは縁を切り、
別の人に接近するが、
そのうち別の人とも
似たような問題を抱えることになる。
何か問題が起きる時、
環境が悪かったり、
周囲の人たちが良くなかったり
と原因が自分の外にある場合も
否定できない。
しかし同じ類の問題が
自分の元で次々起きる場合は、
耳の痛い話ではあるが、
「自分のどこかに問題がある」
と思った方が賢明だ。
さもないと永遠に
同じような問題で
苦しみ続けることになるからだ。
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ここまで話せば、
どうすれば同じ問題を
防げるようになるかは
明らかだろう。
「あれっ、以前と同じようなことで
自分はまた悩んでいる」
と気づいた時点で、
ちょっと立ち止まり、自問自答しよう!
「自分はこの出来事から
何か学べることはないだろうか?」
と冷静に考えてみることだ。
幽体離脱をするように
自分自身から一歩離れて
自分を上から眺めるとよい。
この状態は
出来事の中に自分が入り込み、
嫌な感情に飲み込まれて、
狭い部分しか見えなくなるのとは
真逆のもの。
ちょっとクールな目で
客観的に自分を
観察してみることだ。
自分だけでは
何が良くないのか
分からない時もある。
そんな場合は親しい友人に
聞くのもありだ。
自分には見えていない何かを
友人がヒントとして
教えてくれるかもしれないから。
謙虚な気持ちで自分と向き合い
自分のどの部分に問題があるのか?
一生懸命考えてみる。
正直、これはかなり
ツライ作業だろう。
自分のネガティブ面も
見る必要があるので
精神的にはシンドイ。
しかしこのツライ作業のお陰で
自分の本質的な問題に気づき、
適切な対処をすれば、
同じような問題は
再び起きなくなる。
よって
十分やる価値のある作業だ。
私の昔の同僚も、
自分の行き過ぎた親切に
問題があったと理解して、
親切な行為をほどほどにすれば、
色々な人たちとの揉め事も
かなり防ぐことが可能だ。
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良くないことが起きる時、
必ずしも自分だけのせい
というわけではない。
時には環境が
大きな原因の場合もあるし、
相手が悪い時もある。
しかし同じような類のことが
自分を繰り返し襲うようなら、
原因は自分にある
と考えた方が無難だ。
いったい何が良くないのか?
自分自身と向き合って
問題を突き止める必要がある。
その際
自分のマイナス面を見つめることに
なるだろう。
はっきり言って、それは
大変ツライこと。
でもそうすることで
本質的な問題に気づき
それを正すチャンスにもなる。
正した後には、
もうそのようなことは
起きなくなるのだから、
チャレンジする価値はある!