今回は、
他人からアドバイスを求める際、
心得ておけば
役立つことについて。
それは何かと言えば、
アドバイスは単なる参考意見であり、
最終的に決断するのは本人だ
ということ。
このことは、
アドバイスを受ける側も、与える側も、
両者が承知していた方が
望ましい。
今回の内容は、
子供にではなく、
成人に向けたものだ。
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悩んだり、決断に迷う時、
他人に意見を聞いたり、
アドバイスを求めたりするのは、
決して悪いことではない。
自分だけでは
思いもつかないことを
他人が教えてくれる場合も
あるからだ。
それにより、
自分の狭い視野だけでなく、
色々な意見を聞いて、
より広い視野で
判断することも可能だ。
しかし、
他人からの意見やアドバイスを
鵜呑みにするのではなく、
単なる参考意見として
扱った方がよい。
自分が相談する相手は、
自分にとっては
信頼できる友人かもしれない。
経験豊富で、
社会的にも成功している人
かもしれない。
しかし、その相手は、
自分以上には
自分のことをよく知らない。
自分の事情を
一番よく理解できるのも、
自分自身だ。
他人からアドバイスを頂いたら、
参考意見として活用し、
最終的にどうするかは、
自分で決めた方が賢明だ。
そして、その決断により
導き出された結果も、
自分が受け取り、
自分で責任を取ることだ。
誰かの言ったことに従い、
悪い結果が出た場合も、
アドバイスをくれた相手が
悪いわけではない。
最終的に決断を下したのは、
自分なのだから、
相手を責めてはならない。
他人からの意見やアドバイスは
自分が考える時の
参考材料のようなもの。
役立つ部分だけ頂戴して、
そうでない部分は
切り捨ててOKだ。
そして、最後は自分で決めて、
その決断による結果も
自分で引き受けることだ。
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複数の人に同じ相談をした場合、
相反するアドバイスや意見を
貰うことも珍しくない。
すると、
「相談したら、余計混乱してしまった!
どっちが正解なのだろう?」
と迷うかもしれない。
そうであれば、
どちらのアドバイスや意見も
自分にとっては
単なる一意見にすぎないことを
思い出そう。
そして、自分にとっては
何が良いのか?
じっくり考える必要がある。
Aさんが「これが正しい」
と言ったとしても、
Aさんにとって正しいことが
自分にも当てはまるとは
限らないからだ。
Aさんの勧める方法は、
ベネフット(良い点)と
コスト(悪い点)の
両方があるだろう。
そして、
Aさんの意見とは相反する
Bさんの意見も、
ベネフィットとコストが
それぞれあるはず。
友人から受けたアドバイスの
一つ一つを丁寧に見直して、
自分にとってベネフィットが
一番大きな選択肢はどれか?
どれがコストを
最小限に抑えるものか?
よく考えてみることだ。
この時、「自分にとって」
という部分が重要。
なぜなら、
相手は相手の経験や事情で
その相手の視点で
アドバイスしてくるから。
でも、相手の視点と
自分の視点は同じではない。
相手が自分の事情を
100%理解しているわけでも
ないからだ。
どんなに親しい人でも、
自分と相談相手は別の人間だ。
考え方や価値観が
すっかり同じでもないし、
今までの経験も異なるから、
どんなに信頼していても、
相手の言うことを
鵜呑みにするのはNGだ。
様々な意見を参考にして、
最終的には自分にとって
一番良い結果が得られると思うものを
自ら選ぶことだ。
そして、もちろん、
その決断により生じた結果も
自分が受け取り、
自分で責任を取ること。
「親友のアドバイスに従ったら、
上手く行かなかった!」と言って、
親友を責めたり、恨んだりするのは、
お門違いだ。
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時には、
自分の中におおよその答えがあり、
それが正しいか確認するために、
誰かに相談する場合もある。
「そうだよね」と肯いてくれれば、
問題ないが、「イヤ違う!」
と言われてしまうこともある。
自分としては、
相手に同意して貰えることを
期待していたので、
がっかりすることだろう。
時には
自分の考えが否定されたようで
嫌な気分になることさえある。
そんな場合にも、
相手と自分は全く別の人間だ
と思い出すことが重要だ。
相手が「違う!」と言っても、
自分がそうは思わなければ、
自分にとっては、
自分の考えることが正解だ。
相手から反対意見を聞いたのなら、
「自分が思うことは
本当に正しいのか?」
再確認する機会にするとよい。
熟考した結果、
やはり自分の考えがベストだ
と思えれば、その方向へ進むべき。
自分の考えを否定した相手に
ネガティブ感情を抱いたり、
敵対心を持ったりするのは法外だ。
それよりも、
じっくり考えるチャンスを
相手から与えて貰えた
と捉えること。
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次に
アドバイスする側の
立場になった場合。
誰かから「こんなことで
困っているのだけど、
どうしたらよいだろうか?」
と相談されたら、
自分にとってこれが一番だ
と考えることを
教えてあげるだろう。
でも、相談してきた人は、
自分が言ったことに従わず、
全く違うことをしている!
そんな時には、
「せっかくアドバイスしてあげたのに、
自分の助言は無視された!」
と不快に思うだろう。
自分のアドバイスに
従わない相手に対して、
怒りの感情が湧いたり、
敵対心を抱いたり
するかもしれない。
しかし、この反応も
あまり望ましくない。
アドバイスを求められるのは、
「あなたの考えを
参考にさせてください」ということで、
それ以上のことではないからだ。
つまり、あなたの言うことに
従いますということでは
ないのだ。
その人にとっては、
あなたの意見は単なる一意見。
一つの考え方として
参考程度に扱われ、
最終的には本人が本人にとって
一番良いと思われることを
選択するのが筋だから。
いくらアドバイスを
求められても、
自分の意見を
相手に押し付けるのはNGだ。
自分にとって良いことでも、
相手にとっては
必ずしも良いこととは
限らないからだ。
相手が自分の言うことに
従わなくても、
それはあなたが無視された
ということではない。
あなたの意見も
一つの参考意見として、
活用して貰えたのだから、
それはそれでよしとすること。
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アドバイスは
単なる参考意見であり、
最終的な判断は
本人がした方が望ましい。
アドバイスを求める側も、
アドバイスを与える側も、
このことをわきまえるのは
とても大切なことだ。
人それぞれ考え方や価値観、
今までの経験なども違うから、
一つのことに対しても、
全く違う意見を持つことも
不思議ではない。
他人からのアドバイスを
一つの参考意見として聞き、
自分にとって何が良いのか?
自ら考え、自ら決めるのが
適切なことだ。
自分のことや事情を
一番良く知っているのは
自分自身だけ。
また、決断の結果を受け取り、
それに対して責任を取るのも
自分自身だからだ。
よって
他人からのアドバイスは
鵜呑みにしてはならない。
そうではなく、
自分が決断するための
一つの参考材料として使うだけだ。
アドバイスをする側も、
自分の言った通りにしなかった
と相手を責めてはならない。
「相手が決断する際に
参考となる材料を一つ提供した」
というくらいに捉えることだ。
両者がこのような
姿勢になれれば、
依存のない独立した
望ましい人間関係を維持することも
可能になる。
他人に相談するのはいいけれど、
最終的には自分で決めよう!