結婚願望がありながら、結婚できないのは、なぜ?

結婚願望があり、
一生懸命婚活しているのに、
いつまで経っても叶わない!

こんなに頑張っているのに、
どうして上手く行かないのか?

それには意外な理由がある。

今回の話は、
なぜ、そうなのか? 
について。

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結論を先に言えば、
表面上は「結婚したい!」
と思っていても、

心の奥底では、結婚するより、
今のままの方がよい
と望んでいるからだ。

でも、本人はこのことに
あまり気づいていない。

だから婚活のために
必死にアクセルを踏む。

しかし、
それと同時にブレーキも
一緒にかけているのだ。

そんなことをするから、
当然、前にも進まずに、
今いる場所に留まる。

つまり、現状維持
になるということ。

もちろん、
すべての人がそうだ
とは言わなくても、
このケースはかなり多い。

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私の日本の友人に
Aちゃんという子がいた。

美人で頭も良いAちゃんは
一流企業に勤務していて、
バリバリ仕事を頑張っている。

残業は多いが、
週末にはテニスを楽しんだり、
趣味のクラブに参加して、
独身生活をエンジョーイしていた。

一人気ままに生活するAちゃんも、
結婚願望があった。

「良い人を見つけて、
早く結婚したいな~」という話を
Aちゃんから聞くこともしばしば。

ある日、Aちゃんと食事をした時、
彼女は「職場の男性から
食事に誘われたんだよね。
でも、1対1ではちょっとね……」と言った。

実は、
Aちゃんからは「誘われたけど、
ちょっと気が引ける」ということを
何度聞いたか分からない。

合コンには積極的に参加して、
良い人を見つけるよう
頑張っているのに、

1対1で会おうとなると、
いつも尻込みして、
「でもね、やっぱ今回はやめておく」
というのがAちゃんの反応だ。

そんな彼女の姿を見て、
「本当に結婚したいの?」
と疑ったこともあった。

確かに第一印象は大切でも、
1対1で話してみなければ、
相手がどんな人だか分からない。

直ぐに断ってしまうのではなく、
とりあえずは会ってみて、
その後、付き合うかどうか
決めてもよいのでは?
と私には思えた。

しかし、Aちゃんは
自分一人で男性と出かけたり、
食事したりすることは、
絶対にしなかった。

こんな感じでは、
いつまで経っても、
誰ともお付き合いできないのも
不思議ではない。

「誰か良い人いないかな~
早く結婚したい!」と言いながら、
Aちゃんはブレーキを
かけまくっていた。

「結婚したい! 結婚したい!」
と口では言っても、
結婚のチャンスが近づいてくれば、
自ら逃す振る舞いをしている。

結局Aちゃんは今でも独身だ。

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Aちゃんみたいな人は、
表面上は結婚願望があっても、
心の底では結婚したいとは
本気で思っていない。

今のまま独身の方がよい
となんとなく感じている。

その「なんとなく」という感覚は、
表面上の「結婚したい」気持ちに
打ち消されることもあり、
はっきりは自覚できないもの。

でも、心のどこかで
結婚したら自分はどうなるか? 
分かっているのだ。

今までのように
仕事を継続することも
不可能になるかもしれない。

テニスで汗を流し、
趣味のクラブで楽しむような
好き勝手な生活は
難しくなるだろう。

Aちゃんはそのことを
心のどこかで知っているのだ。

そういうなんとなく
分かっていることが、
Aちゃんにブレーキを踏ませ、
彼女を結婚させない方向へ
導いている。

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それでは、
Aちゃんの「早く結婚したい!」
という気持ちは
いったいどこから来たのだろう?

それは、本人以外の人たちから
影響を受けていたり、
社会風潮により、そう思うように
仕向けられていたのだ。

その当時の日本社会では、
女性は適齢期になったら、
寿退社して専業主婦となり、
子育てに専念するのが
真っ当で幸せな人生だとされていた。

そういう社会に生きていれば、
結婚するのは素晴らしいことで、
そうするのが当然だと
自然と思うようになる。

親も、親戚も、周りの人たちも
同じように信じているから、
適齢期にもなれば、
周囲からプレッシャーを
かけられることもしばしばだ。

周りの友人たちも
徐々に結婚してゆき、
彼らの盛大な結婚式や、
新婚旅行の幸せそうな写真を
見せられれば、羨ましく感じるもの。

友人が結婚してゆく姿を見て、
「自分も結婚したい!」
と望むようになる。

親友が自分より先に結婚すれば、
「先を越された!」と
焦りの気持ちさえ生まれる。

だから、「早く自分も結婚しなきゃ!
良い人いないかな!」
と婚活を始めることになるのだ。

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周囲の人々や社会風潮から
影響を受けて、
「自分も早く結婚したい」
と思っていても、

心底では、今のままの方が
メリットが大きいことを
なんとなく知っている。

この「なんとなく」は厄介で、
表面上の結婚したい気持ち
に隠されてしまうことも
珍しくない。

はっきり自覚できないから、
自分は結婚を望んでいる
と思っているが、
本当のところは、そうではない。

だから、アクセルを踏むと同時に
ブレーキも一緒にかけてしまい、
結婚するチャンスを自ら逃す。

自分の結婚したい気持ちが
本心でないことに
気づいていないから、
中途半端なことしかできず、
モヤモヤしてしまうのだ。

このことに気づければ、
婚活のために
時間やエネルギーを
無駄にすることなく、
独身生活を心行くまで
楽しむことも可能だろう。

自分以外の人や環境により、
自分も結婚したい!
と思い込まされていた
と自覚できれば、
今後の人生も有意義に生きられる。

それでも周りに合わせて、
自分の本当の気持ちに
背くことを続ければ、
いつまで経っても
しっくりこない人生を
歩むことになるだろう。

そんなことをするよりも、
今の自分は
結婚には興味がないんだ! 
と受け止めて、

独身生活を
思い存分エンジョーイした方が
より幸せになれる!

結婚願望がありながら、
なかなか叶わない!
と嘆く人がいれば、

本当に自分は結婚することを
心底望んでいるのか?
一度確認してみるとよい。