今回は、
ニュートラル思考を目指そう!
という話。
なぜなら、
これがベストだから。
ちまたでは、
「ポジティブ思考は素晴らしく、
ネガティブ思考は悪いもの」
と言われているが、
実際には、
ポジティブ思考も、
ネガティブ思考も、
両方とも理想的ではない。
特に、ポジティブ側でも、
ネガティブ側でも、
どちらかに偏り過ぎれば、
良くないことが起きやすい。
それよりも、
ニュートラル思考が一番だ。
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では、
ニュートラル思考とは
いったいどんなことか?
それは「良い」「悪い」、
「正しい」「間違っている」、
「プラス」「マイナス」などの
先入観が全くない状態で、
物事を中立的立場で
客観視すること。
ニュートラルな位置から
すべてを観察することだ。
なぜ、ニュートラル思考が
ベストなのかは、
視野がもっとも広くなり、
全体像が見えやすくなるから。
また、歪みが一番少ない状態で
色々なものを観れるからだ。
ポジティブやネガティブの
どちらかに偏れば、
全体のうちの
ほんの一部分しか見えなくなる。
その一部分がフォーカスされ、
実際のサイズよりも、
誇張して大きく見えてしまう。
時には、小さなものでも、
モンスターのように
感じられることさえある。
そうなれば、
歪んだ現実を
観ていることになる。
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ポジティブ思考は、
物事を肯定的に捉えて、
前向きな姿勢で進めるので、
奨励されることが多い。
確かに良い面もあるが、
ポジティブを過大評価すれば、
危険なことにもなり得る。
良いこと、素晴らしいことが
本当の大きさよりも
膨れ上がって見えるので、
影に潜んでいる危険とか、
リスクを見落としがちだ。
それにより、
取り返しもつかない
ミスや失敗を犯す恐れもある。
「なんて自分は
素晴らしいのだろう!」と
自らを肯定的に感じることは、
望ましいことでも、
あまりにもポジティブに
なりすぎれば、
自分の欠点に目を向けず、
傲慢になる可能性もある。
「大丈夫だよ!
すべてが上手く行くから!」
と楽観的な気持ちになることは、
ある程度は必要。
しかし、度が行き過ぎれば、
チェックするべきことを
確認しなかったり、
リスク回避の対策を
怠ってしまうこともしばしば。
これでは、万が一の時に、
大きな損失を被ることになる。
逆にネガティブ思考で
ネガティブ側に偏れば、
物事の悪い面、至らない点ばかりが
目について、
利点や良い面があっても、
それらは全く見えない。
できないこと、
足りていない部分、
欠けている面だけに注目するので、
悪いところだけが
必要以上に大きく感じられて、
できること、長けている面、
今自分の持っているものが
視野に入らなくなる。
その結果、
「なんて自分はダメなんだ!」
「世の中は悪いことばかり!」
と嘆くことになる。
これでも
かなり歪んだ現実を
見る結果になる。
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私たちの日常生活では
毎日、色々なことが起きている。
自分にとって
良いこともあれば、
悪いこともある。
そのたびに、自分の感情が
ポジティブ側に傾いたり、
ネガティブ側に動いたりして、
心の状態も左右されやすい。
良いこと続きならば、
喜んで有頂天になることも
しばしば。
逆に、不運に見舞われれば、
「なんでこんなことになる!」
と嘆いて、悲しい気持ちになる。
そんな時には、意図して
自分自身をニュートラルな位置に
戻すことが重要だ。
そうすることで、
自分の視野が狭まることなく、
歪みの少ない現実を見て、
正しい判断ができるからだ。
ネガティブに偏りそうになったら、
ネガティブの中にも
ポジティブを見つけるよう
意識的にやってみること。
ポジティブな気持ちが高まってきたら、
それが行き過ぎないよう、
ポジティブの中にも
潜んだネガティブがないか
注意して探す姿勢が必要だ。
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ポジティブ側にも、ネガティブ側にも
感情が高まった時には、
ニュートラルの位置に戻ることは、
あまり簡単ではない。
そんな時に、割とラクに
ニュートラルに戻る方法がある。
それは、
今、見えているもの、
聞こえているものを
現在進行形で言葉にしてみることだ。
たとえば、居間に座っている時、
「テーブルの上には、
りんごとバナナが置かれている」
「壁にかかった時計の針が
1秒1秒進んでいる」
「窓の外では、
小鳥がさえずっている」
「庭では犬が吠えている」
「赤ちゃんが泣いている」等々。
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これをやる時のポイントは、
今、この瞬間に見えているもの、
聞こえているものを
感情抜きで、ありのまま
現在進行形の言葉を用いて
表現してみること。
見えているもの、聞こえているものが、
良いこと、悪いことだと判断せず、
そのままの状態を言葉にすることだ。
理想的には3分間くらい
このタスクをやるとよい。
そうするうちに、
「今この瞬間」に
自分のフォーカスが移る。
たったの3分では短い
と思うかもしれないが、
実践してみれば、かなり長く感じられる。
3分間このタスクに集中すれば、
終了後には「あれっ? 私、
ちょっと前まで何してたっけ?」
と一瞬分からなくなることもあるくらい。
「今この瞬間」に集中できた時、
頭の中に飛び交う思考はストップして、
気分的にもリセットされ、
リフレッシュが可能となる。
頭の中で現在進行形を
考えるのもよいが、
実際に声に出した方が
効き目があるだろう。
ゲーム感覚でやってみると、面白い。
自分の身の回りで起きていることを
現在進行形にして、
ありのままの状態を観察すれば、
それまでポジティブ側か
ネガティブ側に傾いていたものも、
中間地点に戻りやすくなるのだ。
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ニュートラル思考は
先入観なしで中立な視点で
物事を観ること。
これがベストな理由は、
歪みがもっとも少なく、
視野が一番広がった状態で
世界を観察できるからだ。
ポジティブ側、ネガティブ側に
偏り過ぎたと感じた時には、
意識してニュートラルに
戻すことが大切だ。
その時に役立つのが
今自分の身の回りで
見えるもの、聞こえるものを
現在進行形の言葉で
表現してみること。
見えるもの、聞こえるものを
良い、悪いと判断せずに、
ありのままを感じてみることだ。
これを3分間でもやれば、
今までの感情の高まりが落ち着いて、
ニュートラルな視点で
色々な物事を観やすくなる。
気軽にできる方法なので、
必要な時には、
ぜひ試してみてね。