この記事では、
「ありがとう」という言葉が持つ
不思議な力についてお話しします。
日常生活の中で、意識して
「ありがとう」と
感謝の気持ちを口にする習慣を持つと、
身の回りに
良い出来事が増えていきます。
なぜそうなのでしょうか?
その理由を解説します。
「最近、なんだかツイていない」
と感じている方に
読んでいただきたい内容です。
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現実の見え方を変える「ありがとう」の魔法
日々の生活の中で
小さなことにも「ありがとう」と
感謝を伝える習慣を持つと、
不思議なことに
自分の周りで
良いことがたくさん起きるように
感じられます。
この話は
多くの人が語っていますが、
私自身は最初それを聞いたとき
少し懐疑的でした。
でも、実際に試してみると、
その効果を実感できました。
では、なぜ「ありがとう」
と言い続けることで、
そんな風に感じるのでしょうか?
その理由は、感謝の習慣が
現実の見え方を変えるからです。
実際には、
日常で起こる「良いこと」の数そのものが
増えるわけではありません。
おそらく「ありがとう」を
言い始める前も後も、
良いことの頻度は
大きく変わらないでしょう。
しかし、
人間の脳の特性により
感謝を口に出すことで
良いことが見えやすくなり、
自分の周囲に
良いことが増えたように
感じられるのです。
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目の前にあっても、見えないものがある!
では、この人間の脳の特性とは
どのようなものなのでしょうか?
それは、
自分がよく知っているものや
興味を持っているもの、
意識を向けているものに対して
敏感に反応する一方で、
それ以外のものには
気づきにくくなるという性質です。
私たちは
周囲に存在するすべてのものを
完全に認識することはできません。
その理由は、私たちの周りには
膨大な情報が溢れており、
それらすべてを処理することが
脳にとって不可能だからです。
そのため、人間の脳は
自分にとって必要な情報だけを
選択的に取り込み、
それ以外の情報は無視します。
興味や関心が薄いもの、
自分に関係がないと思われるものは、
たとえ目の前にあったとしても
気づきにくいのです。
自分にとって
重要だと判断した情報だけを
優先的に認識するのが、
人間の脳の特徴だと言えるでしょう。
注目すべきは、
実際に存在しているのに
気づかないものがあるという事実です。
さらに、自分の意識が向いたものは
強調されて感じられるため、
実際よりも大きく、
重要なものに見えることが多いです。
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こんなにも見え方が変わってくるもの?
たとえば、自分が妊娠すると、
外で妊婦さんを
よく見かけるようになるという経験は、
多くの人がすることでしょう。
それまでは、街中で妊婦さんを
多く見かけることはなかったのに、
自分自身が妊娠すると、
まるで妊婦さんの数が
急増したかのように感じられるのです。
同様に、BMWを購入後、
運転しているときや歩いているときに、
BMWがひときわ目につくように
なるでしょう。
BMWの購入を
まったく考えていなかったときには、
それほど多くのBMWが
走っているとは感じなかったのに、
実際に手に入れた後では、
「ここにもBMW、あそこにもBMW!」と、
あちこちでBMWを目にするようになります。
実際のところ、
妊婦さんの数やBMWの数が
急に増えたわけではありません。
ただ、自分の関心が
それらに向かうようになったため、
以前に比べて
目につく機会が増えたのです。
まったく興味がなく、
自分には無関係だと思っていたときには、
目の前にあっても
認識しないことが多いのです。
もう一つ例を挙げましょう。
通学や通勤で、駅まで毎日
同じ道を歩いているとします。
その途中にはいくつかの雑居ビルがあり、
そのうちの一つに
ダンススクールが入っています。
ダンスにまったく興味がない場合、
長い間そのダンススクールの存在に気づかず、
そのビルの前を通り過ぎていることも
珍しくありません。
もしあるとき、友人から誘われて
ダンスを始めたとしましょう。
するとどうでしょうか?
今まで全然見えなかった
ダンススクールの看板に
気づくようになります。
そして、そこを通るたびに、
教室が入っている階の窓を見て、
その中を覗きたくなるでしょう。
今まではダンスに
まったく関心がなかったので、
ダンス教室がそこにあっても
気づかずに通り過ぎていました。
しかし、一旦自分がダンスを始めると、
その場所を歩くたびに、
必ずそのスクールを
意識するようになるのです。
これはほんの一例にすぎませんが、
私たちがいつも歩いている場所でも、
関心の対象外のものは、
まったく目に入らないことがあることを
示しています。
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「ありがとう」が幸せをもたらす理由
ここで話を
「感謝の習慣」に戻してみましょう。
日々の小さな出来事に対しても
意識して「ありがとう」
と言うようにすると、
感謝をしたくなるような良いことに
自然と目が向くようになります。
その結果、
これまで気づかなかった良いことが
たくさん目に入るようになり、
日常がより豊かに感じられるのです。
一方で、
「なんて運が悪いんだろう!」と
不満ばかり口にしていると、
悪いことに意識が向きやすくなります。
すると、次々と不快なことが目につき、
あたかも悪いことばかりが
起こっているかのように
錯覚してしまうのです。
「類は友を呼ぶ」
ということわざがあるように、
私たちは自分と似た性質を持つ人を引き寄せ、
また引き寄せられる傾向があります。
感謝の言葉を多く口にする人の周りには、
同じように感謝の気持ちを表現する人が
集まりやすいものです。
逆に、愚痴や不満ばかりを
口にする人の周囲には、
同様に不平を言う人が集まる傾向があります。
感謝の心を持った人たちが集まる場は、
とても心地良い空間になります。
笑顔やポジティブなエネルギーが広がり、
その場にいるだけで
気持ちが明るくなるでしょう。
一方で、
悪いところばかりに目を向け、
不満を言い合う人たちが集まれば、
その場所は暗く、緊張感が漂い、
不愉快な雰囲気に包まれるでしょう。
このような心地良さや不快感は、
同じ感情を共有する人たちが集まることで
相乗効果が働き、
その特徴がさらに強化されるのです。
そう考えると、
「ありがとう」を習慣にして、
明るくて心地良い空間を
自分の周りに広げていくことは、
とても賢い選択ではないでしょうか?
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おわりに
この記事では、
「ありがとう」という言葉が持つ
魔法の力についてお伝えしました。
日々の小さなことに意識的に
「ありがとう」と言う習慣を身につけると、
日常のちょっとした良いことにも
目が向きやすくなり、結果的に
さらに多くの良いことが
目に留まるようになります。
こうして注目した良いことは、
脳の特性によって強調され、
実際以上に大きく感じられるのです。
その結果、
「ありがたいな」と思う瞬間が増え、
幸せを感じる時間が
自然と長くなっていくでしょう。
人間の脳は、すべてを完全に
捉えることはできません。
意識的に注意を向けたものに
反応する一方で、それ以外のものは
見逃してしまうのが自然な仕組みです。
この特性をうまく利用し、
日常の中で
良いことに意識を向けるためには、
小さな良いことにも「ありがとう」と
感謝を言葉にする習慣を持つことが
効果的なのです。
最初は意識して口にする「ありがとう」も、
言い続けているうちに
自然と出てくるようになるでしょう。
そして、感謝の気持ちが
心の中から湧き上がり、
これまで気づかなかった良いことも
見つけやすくなるでしょう。
この効果は、実際に実践してみることで
初めて実感できるものです。
「ありがとう」という一言は、
いつでも誰にでも始められる
簡単な行為です。
ぜひ、試してみてください。
日常に「ありがとう」を取り入れて、
たくさんの良いことに気づき、
喜びを味わう日々を
楽しんでみませんか?