親や家族、近くにいる友人が
超ネガティブ人間で、
あなたは
「嫌だな~」と感じている。
できれば、彼らのネガティブを
治してあげたい!とも思っている。
でも、どのようにしたら
彼らからネガティブを取り除き、
ポジティブな人間に
変えてあげられるのだろうか?
今回は、
そんなことを考える人に向けて
お話したい。
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結論を言えば、
あなたの意図することが
望ましいと思われても、
自分以外の人間を
自分の思い通りに変える努力は
しない方がいい。
それには幾つか理由がある。
そもそも
他人を変えようとするのは、
自分自身のエゴによるもの。
基本的には
自分以外の人間を
自分の思い通りにするのは、不可能だ。
相手にその意思がないのに、
無理強いして変えようとすれば、
相手にも不必要な負荷がかかり、
とても迷惑に感じられる。
あなた自身も
期待通りに物事が進まず、
フラストレーションが溜まるだけだ。
自分のエゴがストレスを生み、
自分を生き辛くさせる。
それと同時に
相手もあなたの行為を
お節介だと感じるから、不愉快だ。
人間は性格や行動パターンが
決まっており、
本人が自ら変わりたい
と思わなければ、
性格や行動パターンを変えるのは
ほぼ不可能だと言ってもよい。
相手に不可能なことを
無理強いして、ストレスを与えるのは、
自分にとっても、相手にとっても
苦しいことだ。
お互いの人間関係を
悪化させるだけで、良いことはない。
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あなたにとっては
ネガティブはいけないことで、
ポジティブだけが
望ましいかもしれない。
しかし、すべての人が
そう考えるかは大きな疑問だ。
ネガティブな人は
ネガティブを好んでやっている。
ポジティブの方がよい
と考えるのは、残念ながら
あなたの勝手な思い込みにすぎない。
現実的には、
ポジティブは良い面もあるが、
同時に悪い面も存在する。
ネガティブであることは、
一見悪いことに見えるけれど、
優れた面も隠されている。
ネガティブの劣った面だけを見て、
ネガティブを忌み嫌うのは、
公平ではないだろう。
世の中には色々な性格の人々が
色々な考え方、価値観を持って
一緒に共存している。
あなたが正しいと信じることは、
万人に通用するものではない。
あなたにとっては
ネガティブは悪いことでも、
ネガティブの優れた面を
大切にする人間もいる。
そんな人たちに対して、
自分が望ましいと信じることを
一方的に押し付けるのは感心できない。
自分が信じることは
自分の中で大切にしても、
周囲の人たちにも
自分と同じように考えるよう
期待してはいけないのだ。
ネガティブな傾向の人は、
あなたにとっては
醜くく見えるだろう。
しかし、そんな人でも、
意外にもネガティブから
恩恵を受けていることもある。
そういう人たちの気持ちを
尊重して、口出ししないことも
良好な人間関係を築くには必要だ。
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もし、近くにいる人が
あまりにもネガティブで、
自分が悪影響を受けるのなら、
一番良いのは、
その人から離れることだ。
理想的には物理的に距離を置き、
会わない方がいい。
それであなたも
相手からの嫌な波動で
不愉快な思いをしなくてすむ。
物理的には離れられない
という場合もあるだろう。
そんな場合は、せめて心理的に
相手から遠ざかるようにしよう。
相手の言うことや
非言語コミュニケーション
によるメッセージを
極力スルーすることだ。
一緒にいる必要がない時には、
その人が自分の視界に
入らない場所に移ること。
そうは言っても、
やはりその相手と
近くにいなければならない状況なら、
あなたの方から
積極的にポジティブを
連発するのもいい。
相手の口から出る
ネガティブ量の3倍のポジティブを
あなた自身が発してみるのだ。
近くにいる人が
ネガティブばかりを言っていれば、
その場の雰囲気も悪くなり、
自分も悪影響を受けやすくなる。
その嫌な波動に満ちた空間を
改善するためには、
その場のネガティブを打ち消すほど
ポジティブの量を多くすること。
あなたが先頭を切って、
次から次へとポジティブなことを
積極的に発してみるのだ。
ネガティブとポジティブの比が
1対3にもなれば、
その場の雰囲気も中和され、
ネガティブに偏りがちの人も
ポジティブ側に引っ張られてゆく。
簡単な方法ではないが、
あなたがその気になれば、
そういう方法もありだ。
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他人のネガティブに強く反応して、
嫌な気分になる時、
自分の中にも同じように
ネガティブが沢山存在することもある。
自分自身もネガティブの塊
であるが、
自分は自分の中にある
ネガティブを大変嫌っている。
そんな場合に、
他人の中に自分と似たような
嫌な面を見つけると、
その相手に対して、
強く攻撃したくなるものだ。
自分の中にあるネガティブを
他人を介して攻撃しているのだ。
この場合、自分では気づかなくても、
自己否定していることになる。
自分の中に
そのような嫌な要素がなければ、
他人がその要素を持っていても、
「まあ、色々な人がいるから、
いいんじゃない」と軽くスルーできる。
しかし、自分の中で
自分が許せないと思う
受け入れがたいものがあれば、
それと似たようなものを持つ
他人に対して、
とてもイライラした感情が
湧いてくるものだ。
見ているだけで
不愉快な気分になってしまう。
その理由は、
自分の中にも似たようなもの、
同じようなものがあり、
それを自分自身が
受け入れられないから。
こういうこともあり得るので、
相手に対して、
不快な感情が湧く場合には、
自分の中にも
同じような要素がないか
注意して見てみるとよいだろう。
このことに気づければ、
「自分もそうなんだから、
相手がそうでも仕方ない」
と思えるはず。
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「他人は変えられない」
と言うのは理解できても、
近親者を他人だと
思えない人もいる。
血の繋がりのある家族だから、
永遠の愛を誓った
夫婦間だから、
長年お付き合いしてきた
気心の知れた親友だから…
近い人間関係だから
他人ではないと考えたい。
でも、これは大きな間違いだ。
自分以外の人は、全員
「他人」とみなしてよい。
家族でも、親戚でも、
親しい友人でも、
やはり、自分とは
別の人間だから、他人なのだ。
自分以外の人間を
自分の思い通りしようとするのは、
成功することはほぼなく、
時間と労力の無駄になるだけ。
そうすることで、
自分も相手も苦しめる。
自分は思い通り行かなくて、
絶望するし、
相手にとっても、
要らないお節介を受けて、
非常に迷惑だ。
自分がコントロールできるのは、
自分自身の心だけ
と考えた方が賢明だ。
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ということで、今回の話を
まとめれば、
近くにネガティブ人間がいて、
その人をポジティブに
変えてあげたいと思っても、
その気持ちは捨てて、
相手をコントロールしない方がいい。
その理由は、
相手にその気がないのに、
他人を変えることは、基本ムリだから。
また、ポジティブが良くて、
ネガティブが悪いと
必ずしも言えないから。
近くにいる人のネガティブが
自分に悪影響を及ぼすのなら、
自分自身がその人から離れること。
理想的には物理的に
近くに寄らないこと。
それが無理なら、
心理的にその人から身を引こう。
ネガティブ人間の存在で
その場の雰囲気が悪いのなら、
あなたがそこにある
ネガティブの量よりも、
もっと沢山のポジティブを
積極的に発することで、
その場をポジティブに変える
ということも可能だ。
他人のネガティブに自分自身が
あまりにも強く反応するとき、
もしかしたら、自分の中にも
相手と同じネガティブが
沢山潜んでいることもある。
自分はどうなのか?
立ち止まって自分の内を
覗いてみることも役に立つ。
どんなに親近者でも、
自分以外の人間は、
他人だとみなして、
自分の心以外は
自分のコントロール外だと考えよう。
他人のことよりも、
自分のことに集中した方が、
人生上手くいく。