この考え方をすれば、行き詰まりを感じやすく、苦しくなってしまう!

人生上手く行かない!

何をやってもダメ!

行き詰まりを感じる!

イマイチだと思うことがしばしば!

こんな風に感じているあなた、

もしかしたら、
二極化思考をしていない?

二極化思考とは、
「白」か「黒」かで
すべての物事を判断すること。

この判断基準が
頭の中で固定されれば、

物事の本質が見えなくなり、

柔軟性を失い、

苦しくなってしまうことも
しばしばだ。

こんな時、「白」か「黒」の
どちらでもなく、

「グレー」の部分を
受け入れるとよい。

この世の中には
「白」か「黒」ではなく、

グレーのゾーンにある物の方が
ずっと数が多い。

これを理解すれば、
気分的にも明るくなり、

心も柔軟になり、

幸せな気持ちで
過ごせる時間も増えてくる。

今回の話は
「二極化思考から
オサラバしよう」ということ。

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私たちの住む世界は、
二極の対になるものから
成り立っている。

「光」と「闇」。
「成功」と「失敗」。

「良い」と「悪い」。
「ポジティブ」と「ネガティブ」。

「陰」と「陽」。
「金持ち」と「貧乏人」。

「増加」と「減少」。
「上」と「下」。

「正常」と「異常」。
「勝ち組」と「負け組」。

「白」と「黒」等など、
挙げればきりがない。

2つの対立する概念が
たくさんあり、
私たちはそれに慣れている。

物事を判断する際も、
対極の2つのうちのどちらかを
選ぶ癖がついている。

「あの人は良い人だ」とか、
「悪い人だ」とか。

二択の選択肢に
慣れすぎていて、

どんなことでも、
対極にある2つのいずれかで
決めてしまおうとする。

二極化思考になるのも
まあ仕方ないだろう。

しかし、すべてのことを
「白」か「黒」で判断すれば、

あまり良いことは起きない。

なぜなら、
この世の中の多くのことは、

「白」か「黒」のどちらでもなく、

グレーの
グラデーションの中にいるから。

グレーのグラデーションにあるものを
無理矢理「白」か「黒」に
当てはめようとすれば、

当然、ムリが出るし、
物事の本当の姿が見えない。

柔軟性を失うことで、
大きなストレスも生じて、

不幸を感じることも
珍しくない。

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「受験」を考えれば、
分かりやすい。

日本では多くの学生が
志望校に合格できるよう
一生懸命頑張って勉強する。

受験の結果は
「合格」か「不合格」の2つだけ。

合格すれば成功者であり、

不合格になれば
失敗したと考えがちだ。

でも、本当に
そうなのだろうか?

5教科の試験があり、
合計点数の満点が500点。

合計点数が400点を
合格ラインとする。

それ未満は、不合格
と決めた場合には、

400点取った学生は
合格できる。

しかし、399点の人は
不合格となり、失格する。

でも、この2人の学生は、
学力的にはさほど変わりがない。

試験ではまぐれ当たりもあるから、
400点の学生はたまたま運良く、
この点数を取れたかもしれない。

その一方で、もう一人は
普段はとても優秀なのに、
試験の時、緊張しすぎにより
ちょっとしたミスをしてしまった。

399点で不合格になった学生は、
気を落として、自信を失う。

不合格だったから、自分は失敗した
と思い込むだろう。

400点で合格者リストに入った学生は
有頂天になって喜ぶ。

自分は成功者だ
と傲慢な気持ちになるかもしれない。

しかし、実際はぎりぎりで
やっと合格ラインに達しただけだ。

「合格」か「不合格」のどちらかだけで
その人の学力を判定すれば、

本当の学力を見ることは不可能だ。

普段の模擬試験でも、
100点満点で80点が合格点
と線引きした場合。

今までは
50点台が多かった人が、
最近、65点取れたなら、

これは大きな進歩だ。

しかし、80点のラインで
「合格」か「不合格」の
どちらかで決めれば、

不合格になってしまう。

一生懸命頑張って今までよりも
できるようになったのに、

2極化思考で考えれば、
前進したことも評価されない。

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人を評価する場合にも、
「良い人」か「悪い人」のどちらかで
決めることは適切ではない。

極端な例を挙げれば、
殺人犯でさえ、いつもいつも
悪いことをする人間ではない。

時には、誰かが落としたものを
拾ってあげたり、

転んだ人を見れば、
助けてあげることもある。

性格が悪そうな人でも、
必ず良い面が隠れている。

逆に傍から見れば、
とても立派で優秀な人でも、

見えないところで
だらしなかったり、
できないこともあるものだ。

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二極化思考で生きていれば、
物事の本質が見えなくなる。

先ほどの例で言えば、
399点で不合格になった人に
「失格者」のレッテルを貼ったり、

ある人の良い部分だけを見て、
「この人は良い人だ」
と判断してしまったり。

でも、実際にはこれらの判断は
正解からはほど遠い。

1点足りずに不合格になった人も、
かなり優秀なはず。

良い面だけしか
目立たない人でも、

他人の知らないところでは、
意地悪な面があったり、

不得意とする部分があったりする。

本当の姿を
正しく見ることをしていない。

今までずっと50点台だったのに、
努力のお陰で、
65点も取れるようになっても、

80点が合格ラインならば、
その成果は評価されない。

本当のところは、
点数そのものよりも、

これだけ向上した、進歩した
という部分が重要なのに、

二極化思考をしていれば、
自分の進歩・向上も喜べなくなる。

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二極化思考は
人間関係をも悪化させる。

もし、ポロリと口から出た言葉が、
適切な表現でなかった場合、

それだけで
非難されてしまうこともある。

口下手で上手く言うことができず、
何も悪気はなかったのに、

「悪い人だ」と思われて、
嫌われてしまうことになる。

誰にだって、不注意により、
言わない方がよいことを、
言ってしまうこともある。

特別性格が悪いわけでもなく、
良い面も沢山あるのに、

たった一回の
思わしくない言動により、

その人を「悪い人だ」と判断して、
近寄らなくなれば、

その人の良い面を
知る機会もなくなる。

当然、良好な人間関係も
生まれない。

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二極化思考の姿勢でいれば、
新しいことにも挑戦できない。

「やるからには成功しなければ」
という気持ちが強すぎて、

成功のために一生懸命
下準備することになる。

しっかり準備するのは
望ましいことだ。

しかし、完璧な準備が終わるまで、
実際の行動に移れなければ、

いつまで経っても
挑戦そのものが始まらない。

「まだまだ準備が足りない」
と思って、準備ばかりに
時間とエネルギーを費やすだけ。

そうするうちに、
長い年月が経過してゆき、

けっきょくは
その挑戦をしなかった
という残念な結果に終わる。

今の自分にできる小さなことでも
良しとして、

少しずつ積み上げていった方が
確実に成功につながるのに、

二極化思考をする人は、
一気にやらなければダメだ
と考えてしまう。

失敗することも
大切な学びになるのに、

二極化思考の人は、
「失敗は許されない」と思うから、

失敗した時点で、気を落として、
すべてを諦めて、

今まで積み上げたものも
おじゃんにしてしまう。

これは非常に勿体ないことだ。

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私たちの身の回りで起きることも、

この世の中の
多くの物や出来事も、

ほとんどすべてが
グレーのグラデーションの中にある。

その事実を受け入れて、
中間のグレーの部分にも意識を向けて、

グレーであることを許可した方がいい。

そうできれば、
たとえ399点で不合格になっても

自分に失格者のレッテルを
貼らなくなる。

53点から65点に上がったら、
その向上を素直に喜べる。

ちょっとしたことが原因で
「アイツは悪い奴だ」
と決めつけることもなくなる。

その結果、
人間関係もより良くなる。

「絶対に成功しなければならない」
とも考えないので、

挑戦することも怖くなくなり、
どんどんチャレンジできる。

失敗ですら、「これではダメなんだ」
と学びの機会にとらえて、

再度、挑戦することも
気軽にできるようになる。

グレーのグラデーションを
受け入れれば、

心の柔軟性も高まり、

カチカチではないから、
ポキッと折れることもない。

気楽に構えて
しなやかな気持ちでいられるので、

満足度も、幸せ度も
アップしてゆく。

行き詰まりを感じることも
少なくなるはずだ。

もし、あなたが
「人生はツライな」
「行き詰ったな」
と感じることが多ければ、

「白」か「黒」の二択で
物事を考える癖があるかどうか?
自分に問いかけてみよう。

「白」または「黒」というものは、
あまり存在しない。

実際には多くの物事が
グレーのグラデーションの中にある。

この事実に気づくこと。

そして、グレーを受け入れること。

それだけでも、
自分の気持ちが明るくなる。

心もしなやかになり、
幸せを感じる時間も長くなる。