一般的に、
勤勉であること、
一生懸命努力することは、
素晴らしいことだ。
精一杯打ち込んで
意義あることを成し遂げるのは
立派な行為。
しかし、いつもいつも
頑張らなくてはならない
と思わないほうがよい。
時には、
頑張らないほうがよい時も
あるからだ。
今回は、どんな時に
頑張らないほうがいいのか?
なぜ、そうなのか?
についてお話したい。
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結論から言えば、
頑張らないほうがいい時は、
1)自分自身が
あまりにも疲れている時。
2)自分を取り巻く環境が
あまりにも厳しすぎる時。
なぜ、そうなのか?
自分が疲れ果てていて
エネルギー切れの時には、
どんなに一生懸命やっても、
効率的に物事をこなせないし、
建設的なこともできないから。
十分な休息を取り、
エネルギーが充電されるまで
しっかりお休みしたほうが賢明だ。
自分を取り巻く環境が
あまりにも過酷すぎる時、
負けないように
歯を食いしばり、
一生懸命頑張っても、
大きな労力を費やすだけで、
大したことはできない。
こういう時には
「ちょっと休憩したほうがいい」
というサインと受け取り、
罪悪感を抱かずに
状況が少しでも良くなり、
自分がやりやすくなるまで
待ったほうが得だ。
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人生はお天気のよう。
しばらく雨が降り続いても、
その雨は、やがては止む。
そのうち、お日様が顔を出し、
綺麗な青空が広がる。
清々しい晴天が続いて、
気分よく過ごせる。
しかし、その晴天も
ずっとは続かない。
少したてば、雲が出て来て、
暗くなり、雨模様。
小ぶりの雨が降り始めて、
そのうち、大降りに変わる。
でも、雨も降るだけ降ったら、
空はだんだん明るくなり、
また、お日様が出てくる。
時には、気持ちのよい晴天が
一定期間、続くこともある。
しかし、ずっとずっと
晴天ということはなく、
いつかは曇りや雨に変わる。
大雨、強風で
外に出るのは苦しいほど
大荒れの天気になることもある。
台風が来ている時には、そうなる。
強い風に吹き飛ばされたり、
洪水で浸水被害があったり、
いろいろ大変なこともある。
でも、ずっと大荒れは続かず、
ちょっと待てば、
台風はどこかへ消えてゆく。
人の人生もお天気と似ている。
自分にとって、
良いことばかりが
起きる時もあるし、
逆に、悪いこと続きもある。
しかし、どちらも永遠には続かない。
トントン拍子に物事が
スムーズに進んでいても、
いつまでもそうだとは限らない。
調子よくいっていたものが、
イマイチ上手く行かなくなることも
普通に起きる。
逆境になったとしても
そのシンドイ状況は
いつまでも続かない。
そのうち、事態も好転する。
要は、常に同じ状態にあるものは
どこにもないということ。
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外でエクササイズするのは
一般的には健康に良いことだ
と言われている。
でも、もし風邪をひいて、
熱が39度もあり、頭痛がして、
身体の節々も痛いのに、
エクササイズは良いことだから
と言って、ムリに頑張るのは
適切ではない。
そんなことをすれば、
風邪がこじれて、
肺炎になるかもしれない。
体調が思わしくない時には、
十分な休養を取り、
まずは回復することが最重要課題だ。
だから、頑張ることもせずに、
ムリすることなく、
ゆっくりと身体を休ませることが大切。
身体の病気だけでなく、
メンタルを病んでいる時も同様だ。
心的エネルギーが枯渇しているのに、
「自分と向き合ったほうがいいから」
と言って、ムリに頑張る必要はない。
エネルギー切れの時には、
きちんと充電されるまで、
何もやらずに休養を取るのが賢明だ。
たとえ心身ともに健康でも、
台風などで外が大荒れの時、
外のエクササイズが良いからと言い、
外に出て頑張ることは危険。
強風にすっ飛ばされて
怪我するかもしれない。
耳に強い風が当たれば、
耳を傷めてしまうかもしれない。
あまりにも大荒れの時には
外に出てエクササイズするよりも、
家の中でゆったりと過ごして、
大荒れが静まるまで
待ったほうが賢い。
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ずっと同じ状態が続かないのは
お天気だけではない。
実は、私たち人間や
周りの環境、すべての物や事は
常に変化し続けている。
早く変化するものもあれば、
ゆっくりと変わるものもある。
変化が早いものは分かりやすいが、
遅いものは気づきにくい。
しかし、いずれにせよ、
すべての人や物事は
一定状態をずっと保つことはなく、
常に変化を続けている。
これが、この世の常だ。
もし、ある時期、
何らかのことで非常に苦しくても、
しばらく時間が経てば、
その問題がすっかり解決することも
しばしば起きる。
自分は問題解決のため
特別何かをしたわけでもないのに、
知らぬ間に問題が消えてなくなっている。
すべての物が常に変化している
諸行無常の世の中では
こういうことはしばしば起きる。
「時間が解決してくれる」
ということだ。
もちろん、すべてのことでは
ないかもしれないが、
時間が解決することは沢山ある。
時間は、自分の強い味方に
なってくれるものだ。
自分を取り巻く状況が
あまりにも過酷な時には、
歯を食いしばり、自分で
どうにかするつもりで頑張っても、
空回りするだけで、
ほとんど建設的なことができないのも
珍しくはない。
そんな時には、頑張らず、
大人しく静かに待ったほうがいい。
どんなに最悪な事態でも、
落ちるだけ落ちてしまえば、
その後は、上げるしかない。
しばらくすれば、
絶対に上向きになり、
上がってゆくから大丈夫。
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通常は一生懸命働くことや
努力して頑張ることは
とても意義あることで素晴らしい。
しかし、いつもいつも
頑張らなければいけない
ということではない。
時には、頑張らないほうが
賢い場合もある。
自分の状態が悪い時、
ムリに頑張れば、
余計状態を悪化させて、
より大変なことにしかねない。
そうなれば、回復するまで
もっと長く時間がかかるだろう。
それよりも、悪化させる前に
ゆっくり休息を取り、
なるべく早くに
元気になったほうがよい。
自分は元気でも、
自分を取り巻く状況が
どうにもならないほど酷い時、
どんなにバタバタしたところで、
自分のエネルギーが
無駄に漏れてしまうだけ。
そんなことをするよりも、
状況が少しでも良くなり、
自分がちょっと頑張れば、
より良くできる状態になってから、
貴重なエネルギーと時間を
費やしたほうが、
ずっと生産的で、建設的。
いつまでも酷い状態は続かないから、
気長に待つことも必要だ。
頑張る時には、頑張るけれど、
頑張らないほうがよい時には、
頑張らないほうがいい。
どんな時に頑張らないほうがいいのか
しっかり覚えておくといい。
おさらいすれば、
1)自分の状態があまりにも悪い時。
2)自分を取り巻く状況が
あまりにも過酷すぎる時。
こんな時には、
肩の力を抜いて、
自分の状態や、周りの状況が
少しでも良くなるまで待つことにしよう。
すべての物事が
変化し続けている世界なので、
そのうち、絶対に
頑張れる時が来るから、
あまり心配しなくてもいい。
頑張らないほうがいい時には、
十分休息しようね。