変化と学び:時代の波に乗るためのラーニングとアンラーニング

新しい知識を習得することは、
非常に意義深いことです。

同時に、時代遅れになったり、
無効になったものはサッサと手放し、
古いやり方に固執しないことも
重要です。

今回は、
時代の流れに乗るためには、
ラーニング(学習)と
アンラーニング(忘却)を同時に意識し、
学びをアップデートしよう!
という内容です。

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これは私が経験したことです。

短大を卒業後、
私は国際通信の会社に就職し、
新人研修の一環として
「通信地理」という科目を学びました。

その学習内容は、世界のどの地域に
どのような国が存在し、
その国の首都や主要都市の名前を
覚えることでした。

例えば、ケニアは
アフリカ大陸に位置する国で、
首都はナイロビであり、
モンバサなどが主要都市として挙げられる
といったものです。

私は研修中に
世界中の国や首都、主要都市の名前を
一生懸命に覚えたため、
多くの国々がどの地域に存在し、
どのような都市があるのかについて、
自信を持っていました。

クイズ番組で
あまり知られていない国の
首都名を問われても、
即座に答えることができました。

しかし、
それから何年も経ったある日、
私は自分の地理の知識が
間違っていたことを知り、
愕然としました。

それはモンテネグロという国名を
聞いた時でした。

通信地理の授業では、
そんな国が存在することを
習っていませんでした。

名前の響きからして、
おそらくアフリカのどこかの国だろう
と思いました。

しかし、それは間違いでした。

モンテネグロは
旧ユーゴスラビアの一部であり、
独立国家になっていたのです。

私は昔習った知識が
変化することなく
永続すると思い込んでいたため、
知識のアップデートを怠り、
間違った知識を
持ち続けていたのです。

もし日々のニュースを追いかけ、
自分の知識をアップデートしていたら、
このようなことは
起こらなかったでしょう。

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これも私の失敗談です。

私は子供たちが小さな頃、
大学でウェブ開発を学び、
2008年に卒業しました。

卒業後、すぐに就職すれば
良かったのでしょうが、
残念ながら当時は子供たちが幼く、
とても手のかかる時期でした。

さらに息子は病気がちで、
学校を頻繁に
休むこともありました。

そうした事情から、私は
子供たちが成長するまで
本格的に仕事を始めるのを
待つことにしました。

しかし、今思えば
それは良い選択ではなかった
と感じます。

子供たちが
小学校高学年になるまでの数年間に、
ウェブ開発の技術は
大きく変化してしまったからです。

私が大学で学んだ当時とは、
この分野のテクノロジーも大幅に進歩し、
私の知識は時代遅れで
使い物にならない部分も
多かったのです。

そのため、私は
非常にショックを受けました。

もし卒業後
すぐにこの分野で仕事を始め、
日々の変化に触れ続けていたなら、
こんな事態にはならなかっただろう
と考えられます。

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スキルや学びに限らず、
様々な状況も時代とともに
変化するものです。

例えば、
私が住むニュージーランドは30年前、
日本に比べて賃金が低い国でした。

その代わりに物価も低かったため、
生活は比較的容易でした。

私はこの当時のニュージーランドの状況が
長い間変わらないと思い込み、
日本の友人にも
そのように話していたのです。

「ニュージーランドは物価が安いので、
日本人にとっては長期滞在もしやすいよ。
海外滞在を考えているのであれば、
ニュージーランドはお勧めよ」
と述べていました。

しかし、後になって
自分が友人に誤った情報を
伝えたことに気づきました。

私がニュージーランドに来た当時は
そのような状況でしたが、その後、
ニュージーランドの経済も
少しずつ変化し、物価は今では
日本よりもかなり高い状態です。

さらに住宅価格の上昇も著しく、
小さな家でも
驚くほどの価格がついています。

ニュージーランドは
もはや日本人が気軽に
長期滞在できるような国では
なくなりました。

それにもかかわらず、
私は昔の状況が今も変わっていない
と思い込んでいました。

現在の状況がそうであっても、
将来も同じ状態が続くと
思い込むことは
適切ではないと反省しました。

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このような失敗経験から、
私が今考えるのは、
どんなことでも変化しているのが
この世の常だと認識することが
大切だということです。

変化のスピードが遅いものは、
不変のように感じられますが、
それでも長い月日を経て
少しずつ変化していくものです。

そのため、
新しいことを学ぶと同時に、
時代遅れになったことは手放し、
古いやり方に執着しないことが
重要です。

技術は日々進歩し、
同じことをする場合でも、
より簡単で効率的な方法が
どんどん開発されています。

そのような中で、
古いやり方にしがみついていたら、
非効率で生産性も
低下してしまうでしょう。

時間の経過とともに、
知識も陳腐化していくものが
あります。

新たな研究によって、
昔は正しいと思われていたことが
実はそうではなかったことも
珍しくありません。

昔学んだことが
そのままずっと有効であるとも
限らないのです。

産業や市場環境も
常に変化しています。

あるスキルや知識が
一時的に需要が高かったとしても、
将来的にはその需要も
減少することがあります。

そのスキルを身につければ
一生安泰だと思わないほうが
無難でしょう。

古い知識やスキルに固執して
アンラーニングしなければ、
創造性や柔軟性に欠け、
新たな発見も
できなくなってしまいます。

すべてのことは
常に変化している事実を受け入れ、
新しいことを学ぶと同時に、
古くて廃れたものは
手放す姿勢も大切です。

大きな変化を
いきなり体験するのは
かなりのチャレンジですが、
日々の小さな変化に気づき、
その都度受け入れる姿勢があれば、
比較的楽にラーニングや
アンラーニングを行うことが
できるでしょう。

ラーニングとアンラーニングを
意識的に繰り返し、
時代の波に乗るために
自分の学びをアップデートしましょう!