大きな目標に向かう際、
気持ちを高めて、過度に
頑張り過ぎてしまう人がいます。
目標が大きいだけに
そうしなければ
勢いがつかないと
考えるからでしょう。
しかし、残念ながら
この方法は逆効果です。
それよりも、
ゆっくりと進む方が
目標達成しやすいのです。
この記事では、
なぜそうなのか?
その理由を解説します。
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直ぐに達成できるような
簡単なことではなく、
ある程度、時間や労力を要する
大きな目標に向かっているとき、
全力で取り組む姿勢は
あまり適切ではありません。
代わりに、
自分が普段から行える
小さな努力を毎日、
コツコツと一つずつ繰り返す方が、
効果的です。
その理由は、
人間の能力には限界があり、
能力以上のことをやろうとすれば、
疲れて挫折することも多いですし、
無理が重なって病気になることも
珍しくないからです。
マラソンでも、
最初に全力を出すランナーは、
後半でペースダウンすることも
少なくありません。
途中でスパートをかけたランナーも、
同じようにペースを維持するのが
難しい傾向にあります。
一定のペースで
走り続けるランナーは、
最初は遅く見えて、
目立った存在ではありませんが、
最終的には予想以上の
良い結果を出すことも
しばしばあります。
これと同じことが、
私たちの人生においても
当てはまるのです。
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自分の能力を超えて、
過度に頑張り過ぎると
どのような結果が生じるでしょうか?
最初の段階では、順調に
物事が進むかもしれません。
しかし、
それは一時的なものであり、
やがて疲れが出てくるでしょう。
最初は意気込みの力もあり、
何時間も続けることが可能です。
でも、その頑張りは無理があるため、
継続することは困難になります。
2〜3週間も過度に頑張った後には、
エネルギーが底をつき、
力が入らず、
だらけてしまうことでしょう。
「もうこれ以上はできない!
無理だ!」と感じて、
その時点で挫折してしまうのです。
それでも、意志の力で
自分自身を追い立てて、
ギブアップしないように
頑張る人もいます。
しかし、自分の限界を超えて
無理に無理を重ねれば、
やがては心身の健康に
悪影響を及ぼすことでしょう。
精神的な不調や病気に罹り、
身体が動かせなくなることも
少なくないのです。
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そうならないためには、
どのように対処すれば
良いでしょうか?
その答えは、「腹八分目」
を守ることです。
もし100の実力があるとしたら、
80程度に
抑えておくことが重要です。
100の実力を持つ人が
時折110や120を
こなすこともできますが、
これは無理がありますので、
短期的には可能でも、
継続することは難しいです。
110や120を
何ヶ月も続けようと
自分自身を追い立てて
無理を強いてしまうと、
いずれ自分自身を壊してしまいます。
燃え尽き症候群にかかったり、
体を壊してしまい、その後、
長い間、何もできなくなることも
あり得るのです。
それでは、
今までどんなに頑張っても、
遅れを取ってしまうでしょう。
大切なことは、
腹八分目を心に留めながら、
自分のペースを守ることです。
「もう少しできそうだけど、
今日はここで終わろう」という感じで、
ある程度のところで
意図的にストップすると良いです。
日々、やり過ぎを避けるように努め、
自分のペースで楽しみながら
無理なく取り組むことが、
長期的な継続の秘訣です。
一日や一回の量よりも、
どれだけ長い期間継続できたかが、
非常に大切です。
特に、大きな目標に
向かっている時には、
このことが当てはまります。
一日の量は、
自分が普通にこなせる範囲で
十分です。
それはささやかなもの
かもしれませんが、
日々着実に続けることで、
最終的には大きな目標に
到達できるからです。
このような姿勢は、
リラックスした気持ちで
自分自身を楽に保ち、
プロセスを楽しむことも
可能にします。
小さな量でも積み重ねれば
大きな成果につながることを忘れずに、
徐々に前進していきましょう。
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一般的に、日本人には
頑張ることを美徳とする
文化が根付いています。
苦労や努力を称える精神があり、
さまざまな困難を乗り越えることは
素晴らしいこととされています。
「頑張ってくださいね」とか、
「お互いに頑張りましょう」
といったフレーズが、
挨拶の中でもよく使われます。
「頑張ってください」という言葉は、
励ましの意味で用いられますが、
実際には
「まあ、ぼちぼちやってくださいな」
と言ったほうが望ましいでしょう。
一生懸命頑張っても、
一時的な意気込みでは
遠くまで進むことは
できないからです。
短期間に無理をして頑張るよりも、
自分のペースでのんびりと
長期的な視点で取り組む方が、
ずっと良い結果を得られるものです。
特に、大きな目標を持つ場合には、
最初から無謀に頑張らず、
このことを考慮に入れるべきです。
最初はゆっくりと進んでも、
毎日少しずつコツコツと
無理せずに楽しみながら
取り組んでいれば、
小さな積み重ねが次第に大きくなり、
ついには大きな成果につながるのです。
そんなに頑張らなかった割には、
楽に目標を達成できた!
と喜びをかみしめられる日も
訪れることでしょう。
そう考えて、ゆったりと気長に
進んでいきましょう!
大きな目標は、
ゆっくりと取り組む方が
達成しやすいことを心に留めて、
今日も自分のペースを保ちましょう!