幸せに生きることは、
誰もが望むものです。
しかし、現実には、
幸せに満ち溢れ、
充実した生活を
送っている人々と対照的に、
幸せから遠ざかっている人々も
存在します。
幸せになりたい
と願っているにも関わらず、
なかなか叶わないのです。
なぜそうなのでしょうか?
その理由は、
人それぞれ異なるでしょう。
でも、幸せになるためには
必要なことも存在します。
今回は、それに焦点を当てて、
お話したいと思います。
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さっそくですが、
何が大切なのかをお話します。
自分がやりたいことを
諦めてしまうと、
幸せになりにくくなってしまう
ということです。
自分の本心に背いた生き方では、
満足感を得ることが
できないからです。
例えば、親からの助言として、
「この職業に就きなさい」とか、
「この企業に就職しなさい」とか、
「この人と結婚しなさい」
といったアドバイスを
受けることがあります。
親は自分よりも経験が豊かであり、
子供の幸せを願っているものです。
そのため、
子供は親のアドバイスに従い、
自分が本当にやりたかったことを
諦めることもあるでしょう。
しかし、
自分の本当の気持ちを無視して、
親の期待に沿って生きていれば、
いつか疑問を抱くようになります。
「なんだかしっくりこない
感じがする。
これで本当にいいのだろうか?」と、
自分の生き方に確信を
持てなくなるのです。
親が直接「こうしなさい」
「ああしなさい」と言わなくても、
親の影響は強く受けるものです。
子供の頃から
親が言ってきたことを
聞き続けるため、
親の考えや価値観が
自然と子供の中に
根付いていくからです。
親だけでなく、
学校の教師や親しい友人、
社会一般の意見も
私たちに大きな影響を与えます。
そして、
「自分は本当はこれをやりたいけれど、
周囲の人々が反対するだろうし、
非難されるだろう」というふうに
他人の目を気にしすぎて、
やりたいことを
諦めてしまうのです。
その結果、一度人生の
大きな決断を下した後は、
他の人が良しとした人生を
ただ受け入れることになります。
現状維持が楽であり、
何か特別なことがなければ、
これまで通りの生活を
続けることになるでしょう。
しかし、心の奥底には
なんとなく満たされないものを感じ、
時折自分を苦しめることになります。
生活に困っているわけではないし、
特別な問題があるわけでもなく、
見た目では普通に生活しています。
しかし、なぜか
どこかしっくりこない感覚が
心の中に漂い、
幸福感を味わえないのです。
その原因は、単純に
人生の大きな決断をする際に、
自分の意思を無視して
親や他人の言葉に
従ってしまったからです。
その結果、本来自分が進むべき道を
歩んでいないため、
満たされないのです。
満たされなければ、当然、
幸せな気持ちには
なれないでしょう。
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これまで自分の思い通りに
進んできて、
抱いた夢や目標を達成したのに、
幸せになれない人も存在します。
こうした場合も、
親や教師、友人、知人、親戚、
または世間一般の言葉に
影響を受けている場合が多いです。
例えば、その道が社会的に
エリートコースである
と言われていれば、
自分もそのコースを進みたい
と願うようになります。
そして、
そのために一生懸命努力します。
自分の努力が実を結び、
結果的に目標を達成して、
エリートコースに乗ることが
できた場合、一時的には喜びに満ち、
幸せを感じるでしょう。
しかし、実際に
その道を進んでいくうちに、
どこかしっくりこなくなるのです。
自分の望みが叶い、
自分がやりたいことを
しているはずなのに、
なぜか幸せを感じられません。
むしろ、イライラしたり
ネガティブな感情に
襲われることさえあります。
なぜそうなるのかと言えば、
実は自分が心底望んでいるものでは
なかったという理由があります。
自分はこれをやりたい
と思い込んでいたものの、
実際には本当に心から
望んではいなかったのです。
一般的に、ある職業が
素晴らしいと言われている場合、
自分もその職業に就きたい
と強く希望することがあります。
しかし、自分の希望であっても、
実は本当は自分の本心では
ないこともあるのです。
大勢の人が「この職業は立派だ」
と考えているから、
自分もそうだと
思い込んでしまっただけです。
もし本当にそれが
自分の心底望むものならば、
夢が叶ってその仕事をやっている最中は、
自分は喜びを感じながら
楽しめるはずです。
自分自身も満たされた気分で
生活できるでしょう。
しかし、思っていたのとは全然違い、
なんだかつまらないと感じたり、
しっくりこない感じがあるのは、
本当の意味で
自分のやりたいことでは
なかったからなのです。
自分が心底望むこととは
別のことをやりたいと
勘違いしてしまったのは、
社会風潮によるところが大きいです。
「~するのがエリートの道」
「~すれば幸せになれる」
「この道に進むのが立派で素晴らしい」
というような風潮があるからです。
それに自分も影響されて、
本来望まないものを
望んでいると思い込んで
しまったのです。
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この世の中には、
さまざまな職業が存在しますが、
残念なことに、
優れている職業と
劣っている職業というように、
職業に優劣がつけられることが多いです。
同様に、企業にも
エリート企業とそうでない企業があり、
どこに就職したかで、
自分が優れた人間なのかどうかが
評価されがちです。
しかし、本当は
職業には優劣はないはずです。
どの道に進もうと、
エリートであるか、
ノンエリートであるかという
分け方はありません。
その本人が自分の能力や資質を
最大限に発揮できる場所が、
その人にとって
最も理想的な道なのです。
人は誰でも得意・不得意があり、
能力や資質、性格も多様です。
自分が輝ける場所は
人それぞれまったく異なります。
それなのに、義務教育では、
すべての国民に
まったく同じ教育を受けさせて、
「こうすればエリートの道」
「この道に進めば幸せになれる」
といった考えを教え込み、
多くの人々をその道に進みたい
と信じ込ませてしまうのです。
実は、ここに問題があります。
本来、どの道が良いのか、
どの道が悪いのか、
どの道が優れているのか、
どの道が劣っているのかなど、
存在しないはずです。
優劣の評価はなく、
単に異なる種類のもの
というだけです。
優劣がなければ、
ほとんどの人は
自分に最も合った方向へ
進みたいと思うようになるでしょう。
職業や就職先において、
良し悪しの評価がなければ、
他人の評価を気にする必要も
なくなるからです。
その結果、多くの人々が
自分の持つ能力や資質を
最大限に活かせるような
適材適所に入りやすくなるのです。
実際に
適材適所で活躍している人々は、
満足度も充実感も高く、
元気に働いている人々が
たくさんいます。
個々人のパフォーマンスも
マックスに引き出されるため、
社会全体としても
より望ましい状態になるでしょう。
つまり、個人的にも幸せになりやすく、
社会全体としても
より望ましい状態になれるのです。
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今回の話をまとめると、
自分の心の従わなければ、
満たされないことも多く、
幸せになりにくい傾向にあります。
他人が作り上げた枠に
自分がとらわれて
人生を送ってしまうのが原因です。
明らかにそれが分かる
場合もありますが、
そうでない場合も多いです。
実は自分自身が
本当は望んでいないことを、
自分が望んだと勘違いしているのです。
この勘違いは、
親や学校の教師、周囲の人々、
そして社会一般の影響によるものです。
現実的には、
職業や企業には優劣がついており、
これが人々を
本当に望まない方向へと
進ませてしまいます。
もし、今自分が違和感や
もやもやとした気持ちを
抱いているのであれば、
自問してみると良いでしょう。
今、自分がやっていることは
本当に自分が心から
望んでいることなのか?
親や世間が「これが立派だから」
と言うから、自分もそうだと
思い込んでしまったのではないか?
考えてみる価値があります。
もし、そうだとしたら、
自分の進む道を見直し、
より自分が幸福を感じやすい道へ
方向転換することを
考えてもよいでしょう。
自分の人生は貴重なものです。
自分が心の底から
やりたいことを実現できることは、
幸せになるための
重要な条件の一つです。
自分の意志を尊重して、
自分の心に素直に従い、
充実感のある人生を目指しましょう!