身近にいる人がネガティブで、
その人をポジティブに変えてあげたいと、
思ったことはないでしょうか?
しかし、
実際にどうすれば上手くいくのか、
分からないと感じる方もいるでしょう。
今回の話は、
そういった方々に向けています。
結論から言いますと、
他人をポジティブに変えよう
とする試みはやめ、
別のアプローチを取ったほうが、
あなた自身にも、そして相手にも、
より有益です。
今回は、なぜそうなのか?
その理由についてお話します。
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他人を自分の思い通りに変える努力は、不毛な結果に終わりやすい
親や家族、親戚、親しい友人が
ネガティブな性格であり、
それが気になるとき、
当然ながら彼らを
ポジティブに変えてあげたい
と思うでしょう。
そのように思うのは、
その人のためになると考え、
相手の幸福を
心から願っているからです。
しかし、残念なことに、
そのような努力は
望ましくない結果につながることも
多いのです。
それはなぜでしょうか?
その理由は、
人が既に持っている性格や行動パターンは、
本人が自ら変わる意思がなければ、
ほぼ変えられないからです。
無理に相手を変えようとすると、
相手に不必要なストレスを与え、
相手もつらくなってしまいます。
さらに、人間は、
誰かに何かを強制されると、
逆の行動を取りたくなる性質を
持っているものです。
その結果、相手は
あなたに反感を抱く可能性が高く、
人間関係が悪化することも
少なくありません。
また、あなた自身も
事が思い通りに進まないため、
フラストレーションが溜まり、
イライラしてしまうでしょう。
これは、相手にとっても、
あなたにとっても
望ましくない状況です。
結局、自分以外の人を
自分の思い通りに変えるのは
ほぼ不可能であるという事実を認識し、
貴重なエネルギーや時間を
不毛な結果に終わることに
費やさないほうが賢明です。
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ネガティブは本当にいけないことなのか?
ネガティブな人を
ポジティブに変えたら、
その人は本当に
幸せになれるのでしょうか?
これは一考の価値がある疑問です。
一般的には、ポジティブは良く、
ネガティブは悪いとされていますが、
実際のところは
そう単純ではありません。
確かに、
ポジティブな性格には
良い側面もあります。
ポジティブな人は通常、
気持ちが明るく、
エネルギッシュであるため、
周囲の人々も楽しい気持ちになれます。
また、
ポジティブな態度で
物事に取り組むと、
新しい解決策が
見つかりやすいのも事実です。
しかし、
ポジティブにも欠点があります。
楽観的すぎると、
重要な問題を見逃したり、
失敗を犯すリスクが増えます。
また、
いつも元気でいることには、
体力も精神エネルギーも必要です。
常にポジティブでいようとすると、
疲れが溜まってしまうことも
あるでしょう。
行き過ぎたポジティビティは、
現実を見失い、高すぎる期待を
持つ危険性もあります。
そして、物事がうまくいかないと、
がっかりすることも
珍しくありません。
ポジティブな態度が
望ましいとされる一方で、
その良い面だけでなく
悪い面も理解することが重要なのです。
同時に、
一見マイナスに見える
ネガティブにも良い面があります。
その一つは、用心深さです。
このおかげで、危険や問題に
早く気づくことができるでしょう。
ネガティブな人は、
細部に目を配る傾向があり、
物事を深く考察するので、
ミスが少ないという
メリットもあります。
また、ネガティブな人は
しばしば物事について深く考え、
理解を深める能力があります。
心配が多く、
楽しめないかもしれない
ネガティブな人ですが、
必ずしも悪いことばかりではないのです。
ネガティブな人が
良い面も十分に持っていることを
認識しましょう!
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物理的、心理的に距離を置こう!
相手のネガティブを
変えたいと思うのは、
自分自身が相手から悪影響を
受けるからかもしれません。
もしそうならば、
相手を変えようと努力するよりも、
物理的にも、心理的にも、
その人から距離を置くとよいでしょう。
物理的に近くにいなければ、
自分が悪影響を受ける可能性は
低くなるからです。
もちろん、家族や職場の人々とは、
いくら距離を置きたくても、
簡単にはできない場合もあるでしょう。
そのようなときには、せめて
心理的な距離を保つほうが無難です。
心理的な距離を取るとは
具体的に言うと、
相手の言動を真剣に
受け取らないようにすることです。
ちょっと冷めた目で相手を見て、
「また、あんなことを言っているな」
と軽く受け流し、
可能な限りスルーするのがポイントです。
相手を過度に
真剣に受け止めてしまうと、
自分もそのペースに
巻き込まれてしまうリスクがあります。
だから、気をつけることが大切です。
このことは最初から
簡単にできるわけではないでしょうが、
初めは意識してそうすることで、
次第に慣れてくるはずです。
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ネガティブな影響を避ける別のアプローチ
相手と距離を置くことは、
自分自身をネガティブな影響から守る
効果的な手段でありますが、
それ以外にも方法は存在します。
それは、
相手が発するネガティブな言葉の量よりも、
自分が2倍以上の
ポジティブな言葉を発することです。
近くにいる人が
次々とネガティブな発言をすると、
その場の雰囲気は確実に悪化し、
自分も悪影響を
受けてしまうでしょう。
しかし、
ポジティブな言葉が2倍に増えれば、
その場の雰囲気は中和され、
ネガティブな傾向にある人も
ポジティブな方向に
引き込まれる可能性が高まります。
この手法は
簡単なものではありません。
時間もかかるし、根気も試されるでしょう。
それでも、
相手にポジティブになってほしい
という強い願いがあれば、
この方法を試す価値はあります。
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まとめ
ネガティブな人を
ポジティブに変えようとする努力は
やめましょう!
一般的に、人は
自分自身が変わりたいと思った場合以外、
他人に変えられることは稀です。
不必要なプレッシャーを相手にかけて、
人間関係を悪化させたり、
自分自身がイライラする結果しか
生まないので、
やめたほうが無難でしょう。
ネガティブな人も、ポジティブな人も、
良い点と悪い点を持っています。
ポジティブな人は良く、
ネガティブな人は悪い
という単純な考え方は捨てましょう。
どうしても近くの人が
ネガティブで不快なら、
物理的または心理的な距離を
置くことをお勧めします。
それが難しい場合は、
自分自身が2倍のポジティブな言葉を発して、
場の雰囲気を中和しましょう!