孤独の正体って、いったい何?

「孤独」って、あまりよい響きがしない。
一人ぼっちで、寂しくて、虚しい、って感じ。
愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が
脳内であまり分泌されない人は、
オキシトシンレベルが高い人に比べれば、
健康面においても、幸福度においても、
あまり恵まれないようだ。
孤独な老人は、人間関係が豊かな老人よりも、
ストレスに弱く、ボケやすく、早死にする
という研究結果も出ているらしい。

そう考えれば、
孤独よりも、孤独でない方がよい。
孤独な人が、孤独でなくなるには、
どうすればよいのだろうか?
これが、今日のテーマだ。

独り暮らしをしている人が、
自分一人で寂しいので、
家族と一緒に住みたいと願う。
でも、家族と一緒に住んだからといって、
孤独が解消されるわけではない。

同じ屋根の下で、
親や兄弟、姉妹がいても、
家族メンバーと気が合わなくて、
喧嘩や言い争いが絶えなければ、
家庭は癒しの場にはならない。
自分のことを批判されてばかりいれば、
家族と一緒に住まない方が、
心の平安のためには、よっぽどよい。
喧嘩や批判がないにしても、
一緒に居る家族同士で、
心が通じることがなく、
ただ、なんとなく一緒にいるだけでは、
満たされた気持ちにはなれない。

一人で寂しいから、
何らかのサークルにでも入ろうと決め、
入会したとしても、
そこで気の合う仲間が見つからなければ、
やはり、寂しさは解消されない。

今、自分の居る環境が、
多くの人たちに囲まれているものであっても、
孤独を感じることはある。
何十人、何百人もいる学校や職場で、
自分の身の周りに沢山の人たちがいれば、
当然、賑やかで、活気はあるだろう。
でも、同時に、聞きたくもない雑音も入っている。
そういう場所に居れば、自分の心が落ち着かなくなり、
くつろげず、疲れてしまうこともある。
煩すぎて、ウンザリしてしまうのだ。
これだったら、一人の方がよっぽどいい
と願うだろう。

逆に、物理的には一人でいても、
心が満たされていて、幸せな人もいる。
夫に先立たれて、息子と2人暮らしする女性がいる。
息子は年頃なので、家に居ないことも多く、
実質上、彼女一人で生活しているようだ。
でも、その彼女はとてもハッピーだ。
学生時代からの仲良しグループがいて、
定期的に会い交流している。
自宅に戻れば、ほぼ一人の時間が多いのに、
寂しさなど一切なく、
楽しい時を過ごしている。
早く息子が独立して、
自分の元を離れてゆく日も、
楽しみにしているようだ。

また別の知人で、
人との繋がりに満足している人もいる。
その彼女も一人暮らしだ。
仕事をしていて、毎日、職場には行くが、
職場内では、仲の良い友人はいないそうだ。
でも、彼女にはとても大切な人間関係がある。
それは、ネット上で知り合った、
地球の裏側に住む友人だ。
その友人とは、実際に会ったことはないが、
スクリーン上では毎日会話をしている。
実際に会ったこともないのに、
心がとても通じ合っている。
その友人とオンラインで話すだけでも、
とても満足して、幸せな気分になるそうだ。

このようなことを知れば、
物理的にたくさんの人に囲まれるか否かは、
孤独かどうかの決め手にはならないと分かる。
それよりも、自分と心が通う人がいること。
たとえ、その人と常に一緒にいなくても、
そういう人が一人でもいることが、
自分を孤独から救ってくれるのだろう。

お互いを理解し合あえる仲、
お互いを認め合あうことができる仲、
心が通じている人間が一人でもいれば、
孤独は解消されるのだろう。

それでは、どうしたら、自分と心が通う人と
出会うことができるのだろうか?
実は、私自身、この答がよく分からない。
こういう投稿をする以上、
素晴らしい解決策を提供したいと思いながらも、
自分にはその答えが分からない
というのが正直なところだ。

どんなに頑張って、
色々な人たちと会う努力をしても、
自分と心が通じる人に会えるわけではない。
一生懸命、気の合う人を探しても、
見つけることができずにいれば、
期待外れで、がっかりすることも多い。
でも、努力など全然していない時、
ふとしたことで、ある人と知り合い、
その人と親密な関係になることもある。
やはり、これも神様から
与えられるものなのだろうか?

今回は、役立つお知恵を提供できず、
申し訳ない気持ちはある。
でも、これを読んで下さったあなたが、
近い将来、良い出会いに恵まれて、
自分と心が通じる人を
見つけられることを祈りながら、
今回の投稿を終えたい。