HSPとはHighly Sensitive Personの略で、
生まれつき繊細な気質を持っている人のこと。
病気ではなく、単なる「気質」。
人口の約20パーセントがHSP気質を
持つと言われている。
HSPの多くが、そのネガティブな特性に苦しみ、
生き辛い人生を送っている。
心理カウンセラー ミトさんは、
ユーチューブでHSPの人たちに向けて、
役立つアドバイスをされている。
私自身もHSPの特性が沢山あり、
ミトさんのアドバイスに助けられたので、
今日は、そのトーク内容をまとめてみたい。
アドバイスは以下の通り。
1)気にしすぎる自分を責めないこと。
2)鈍感な人になろうとしないこと。
3)誰とでも仲良くなろうとしないこと。
4)自分の時間を犠牲にしないこと。
では、早速、詳しく見て行こう。
1)気にしすぎる自分を責めないこと。
HSPはちょっとした刺激に
強く反応してしまい、気になることが多い。
そのことを周りの人に話してみれば、
「そんなの気にし過ぎだよ」とか、
「気持ちの問題だよ。心が弱いね」なんて
言われてしまう。
「そうか、自分は気にし過ぎなんだ。
心が弱いんだ」と思い、
気にしないように努めてみる。
でも、その努力は報われず、
余計気になってしまう自分がいる。
そのうちに、小さなことが気になる自分に
嫌気がさして、自分を責めるようになる。
「どうして、自分はこうなんだろうか?」
「こんな自分は情けない。恥ずかしい」
なんていう気持ちになってくる。
こうなれば、心がネガティブな悪循環に陥り、
精神的にとても辛くなる。
ミトさんはアドバイスする。
「気にし過ぎる自分を責める必要はない、
と意識すること」と。
HSPとそうでない人とでは、
脳の神経システムに違いがあるらしい。
HSPが小さなことでも感じやすいのは、
単なる特性であり、ごく自然なことだ。
感じやすい、気になりやすい、というのが
HSPにとっては普通なことなので、
自分の特性を否定したり、
嘆いたりする必要はないということだ。
2)鈍感な人になろうとしないこと。
繊細で小さなことが気になる自分が大嫌いで、
ムリしてまで、鈍感な人間になろうと
努力する人たちもいる。
つまり、自分ではない自分になろうと、
頑張ってしまうのだ。
これは私自身も身に覚えがある。
自分ではない自分を演じることは、
短期的には可能であっても、
長続きはしないことを、私はよく知っている。
それだけでなく、短期間であっても、
労力や心的エネルギーを
非常に消費してしまう、と理解できた。
上手く行かないだけでなく、
自分を疲労困憊させる結果にしかならない。
ミトさんのアドバイスは、
「自分を変える」のではなく、
自分に合うことを探すことだ。
例えば、今の生活環境が、
騒音が酷くて大変だったら、
自分がその騒音に慣れるように
努力するのではなく、
静かで落ち着けるような場所を
探してみることだ。
すべての性格、性質には
良い面と悪い面が両方存在する。
HSPの特性は悪い面ばかりが
強調されてしまうことが多いが、
実は、HSPだって良い面もある。
普通の人は気がつかないような
小さな危険のサインにも、サッと気づき、
直ぐに対応できる。そのお陰で、
大きな災難から身を守ることができた、
ということだってある。
感受性が高いので、相手の気持ちを
正しく理解できるし、
ちょっとしたことでも感激できる。
こういう良い面だってある。
自分の良い面にもフォーカスをあて、
繊細な人だけが持つ感性を
大切にして生きることができれば、
幸せにもなれるだろう。
3)誰とでも仲良くなろうとしないこと。
繊細な人は「他人に嫌われたくない」
「誰とでも仲良くなりたい」
と思う傾向が強い。
そのため、皆と仲良くなれるよう
努力してしまうことがある。
でも、残念なことに、
この努力は報われることは少なく、
嫌いな人に自分の時間や心を奪われて、
消耗してしまうことも多い。
ミトさんは「ユダヤの教え」を
紹介している。その教えを聞けば、
「別に全員と仲良くする必要はないんだ」
とラクに割り切ることができる。
その教えとは、
あなたの周りに10人の人間がいるとすれば、
そのうちの1人はあなたのことが嫌いだ。
この1人とは、どんなに努力しても
分かり合うことはできない。
10人中2人の人間は、
あなたと気持ちを通じ合わせることができる。
つまり、あなたのことが好きだ。
そして、残りの7人についてだが、
彼らは、あなたのことを好きでも、
嫌いでもない。
あなたにそんなに関心を示さない。
人間というのは、こんなものだと知れば、
どんなに自分が努力しても、
分かり合えない人は必ずいると分かる。
そんな人と仲良くなる努力は
ムダだと思えるだろう。
それよりも、気持ちの通じ合える人たちとの
時間を大切にした方がよいと考えられる。
自分とは合わない人は必ずいるので、
その人たちのために、自分の貴重な
時間や労力を使って、
消耗するのは止めた方が賢明だ。
4)自分の時間を犠牲にしないこと。
心の疲労は身体の疲労に直結している。
周囲のことばかりを配慮し過ぎて、
自分よりも周りの人を優先して、
頑張っていれば、一日の終わりには、
自分はすっかり疲れ果ててしまうだろう。
真面目なHSPは、そんな自分を見て、
「なぜ、こんなに疲れてしまうのだろう?」
「もっと頑張らなくては!」
と自分に鞭を打ち、
自分に厳しくし過ぎてしまう傾向にある。
ミトさんのアドバイスは、
「もっと頑張れ!」というのではなく、
「自分、頑張ったよな。お疲れ様!」と
自分に労いの言葉をかけてあげること。
自分に厳しくして、自分を虐めるのではなく、
自分に優しくしてあげること。
自分をいたわってあげることだ。
いつも家族のメンバーを優先して、
自分のことはどうでもよい、
になっている人は、
敢えて、自分だけの時間を作ってみる。
職場で皆に気遣いし過ぎてしまうのなら、
自分にも同じように気遣ってあげるようにする。
自分の時間を他の人のために
すべて使ってしまうのではなく、
自分のためにも使ってあげる。
その時間に、自分がくつろげること、
ホッとできることをやってみること。
そうすることで、自分自身を癒し、
充電して元気になることができる。
以上のアドバイス、
最初からすべてを実行するのは難しいだろう。
でも、この中の一部でも実践したら、
今までのツライ人生が、
かなりラクになるのではないかと思う。
ミトさん、役立つトークを有難うございました。
参考動画:「超大切 – 繊細な人がやってはいけないこと – HSP」
(ユーチューブ 心理カウンセラー ミトさん)