今回のテーマは「勉強」について。
なぜ、勉強したほうがよいのか?
そして、どのようにすれば、
効率的に勉強できるのか?
精神科医・樺沢紫苑先生と、
脳科学者・茂木健一郎先生の
トークを参考にしてお話したい。
一生懸命勉強しているのに、
イマイチ成績が上がらない
と嘆く人も多いだろう。
短時間しか勉強しないのに、
グングン成績が良くなる学生がいる一方、
沢山時間をかけても、
全く成果が得られない人もいる。
「あの子は頭が良いけれど、
家の子はそうではないから」とか、
「きっと勉強に向いていないから」
と考えてしまうかもしれない。
しかし、頭の良し悪し、
勉強に向く、向かない以前に、
もっと大切なことがある。
樺沢先生によれば、重要なのは
正しい勉強法を知ることだ。
学校では勉強自体は教えても、
勉強法まで教えることはあまりない。
正しい勉強法を知り、
それに基づき効率よく勉強すれば、
誰でもグングン伸びるそうだ。
では、正しい勉強法とは
いったいどんなものなのか?
それは、「インプット3に対して、
アウトプット7をする」こと。
インプットとは、知識を頭に入れることだ。
具体的には教科書や参考書を読んで、
その科目の知識を自分の中に
蓄えることだ。
アウトプットとは、
インプットにより得た知識を
書き出したり、他人に話して
自分の外に出してみること。
また、学んだ知識を基に
問題を解いてみることだ。
勉強時間の3割をインプットに、
7割をアウトプットに費やすよう
配分するのが効率的で
正しく学ぶ勉強法だとのこと。
樺沢先生によれば、
成績が悪い学生は、
インプットである教科書読みに9割、
問題を解くのにたったの1割の
時間とエネルギーを配分していたりする。
インプットとアウトプットの配分を
間違えているから、上手く行かないそうだ。
どんなに時間をかけて
教科書の内容を暗記しても、
問題を解く練習をしていなければ、
問題形式で問われる試験では
上手く対応できないからだ。
学んだことを書き出したり、
友人に説明したり、
問題を解くことで
応用力を高めれば、
自分の理解度も深くなる。
こうすることで、よく理解して、
試験の時にも上手に解答できる。
漢字や英単語など、暗記が必要な場合にも、
一度に4~5時間
暗記のための時間を取るのではなく、
2週間の間に、1回20~30分間、
全部で3回やったほうが効果的だ。
人間脳は2週間に3回アウトプットすれば、
記憶に定着する性質があるから。
子供が小さな頃には、
親が子供に勉強を教えることもある。
一生懸命教えても、
なかなか成績が上がらない場合、
インプットとアウトプットの比率を
正しくやっているか
チェックするとよいだろう。
勉強自体を教えることも大切だが、
どのように勉強したらよいのか、
勉強法が確立していない小中学生に、
親が正しい勉強法を教えてあげることも
とても重要だ。
ここまでは樺沢先生のトークを
参考にさせていただいた。
この先は、茂木先生のトークを基に
少し話を飛躍させたい。
正しい勉強法を身につけて、
効率よく勉強したお陰で、
成績もグングン伸びて、
優秀な成績を収めるようになれば、
とても素晴らしいことだ。
しかし、偏差値75を取れるようになり、
一流高校、一流大学に進学できても、
そこがゴールではない。
日本の偏差値教育では、
テストの点数が高い人が
秀才で知性があると評価されるが、
この評価は、あまりにも視野が狭すぎる。
茂木先生によれば、
知識やスキルを持つことは大切でも、
その知識に基づいて
リスクを取ることをしない人は
知性があるとは言えないそうだ。
知識やスキルがあることは、
ある意味、素晴らしいこと。
しかし、単に知識やスキルを持っていても、
それを使ってイノベーションを起こす行動を
取ることがなければ、
あまり意味がない。
人間は進化・成長する生き物だ。
進化・成長に必要なのは、
単に知識やスキルを身につけるだけでなく、
その知識、スキルを使って、
未知の世界に向けて、色々実験することが必要。
必ずしも上手く行くかどうか分からないことを
実際に試してやってみることだ。
試すことで上手く行くかどうか分かる。
上手く行けば、それをそのまま
その方向に進み続ければよいだろう。
不都合が出たり、イマイチ期待どおり行かなければ、
なぜそうなったのか考えて、
修正してゆくことが重要だ。
色々なことで、仮説を立てて、
とりあえずリスクを取って実験してみる。
自分が立てた仮説が正しいかは
実際にやってみないと分からない。
知識やスキルばかりあっても、
リスクを取ることなく、
何も実践しなければ、
その知識やスキルを
十分活用したことにはならない。
せっかくの知識やスキルなのに、
活かせなければ、残念だ。
知らない物事に興味を示して、
それがどんなものかを確かめて
知ろうとする行動は
私たち人間にとっては
非常に重要で、意義あることだ。
探索行動をするには、
知識やスキルがなくても可能だ。
しかし、知識やスキルがないよりも、
あったほうがよい。
なぜなら、不必要なリスクを防げるからだ。
未知の世界を手探りで進むよりも、
少しでもナビゲーションしてくれる
知識があったほうが
正しい方向に進める確率も高くなる。
ということで、今回の話をまとめれば、
勉強をする時には、
正しい勉強法で効率よくやることが重要。
正しい方法で効率よく
知識やスキルを身につけたら、
その知識やスキルを活用して
リスクを取ることも大切だ。
それにより、イノベーションが起きるからだ。
樺沢先生、茂木先生、
役立つトークを有難うございました。
参考動画:
「子供の成績を爆発的にアップさせる方法」
(精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル)
「#知性 とは #リスク をとることである」
(茂木健一郎のもぎけんチャンネル)