持続可能な最強チームを作るには、何が必要か?

今回の話は、持続可能な
最強チームを作るには、
何が必要か? について。

最初に結論を言えば、
次の3点が必要だ。

1)チーム内のポジティブと
ネガティブのバランスが
取れていること。

2)誰もが自由に意見や考えを
表現できる環境があること。

3)メンバー一人一人が
自分の得意分野を担当する
分業体制が整っていること。

早速、詳しく解説したい。

====

1)チーム内のポジティブと
ネガティブのバランスが
取れていること

チームの中には
ポジティブ思考の人と、
ネガティブ思考の人が半々いて、
バランスが取れているのが
望ましい。

ポジティブ思考の人は
物事のプラス面に焦点を当て、
積極的に前に進む原動力となる。

それに対して、
ネガティブ思考の人は、
様々なリスクを考えて、
なかなか行動に出れないことも
しばしば。

一般的に
ポジティブ思考の意見は
素晴らしい響きがする。

そのせいでリーダーも
ポジティブに物事を捉える人たちの
意見を取り入れて
実行しようとしがちだ。

前向きに考えるので、
「きっと上手く行くに違いない」
と信じるからだ。

これはある意味、
良いことではあるが、
同時に危険な考え方でもある。

物事を楽観視しすぎるあまりに
起こり得るリスクを過小評価して、
リスクマネージメントが
きちんとされない場合も
珍しくないからだ。

こんな時、
物事のマイナス面に
しっかり向き合える
ネガティブ思考の人がいれば、
リスクを減らして
安全性を高めることも可能だ。

ネガティブ思考の人は、
「こういうリスクもあり得る。
それを避けるには~した方がよい。
もし、このリスクが実際に起きたら、
こう対処すればよい」などど
考えているもの。

ハッキリ言って、
ネガティブ思考の人が言うことは、
表面上は悲観的で
魅力に欠けて見える。

しかし実は、彼らは
物事のネガティブ面に
きちんと向き合えるので、
大きなミス、大きな失敗、
それによる大きな損失から
身を救ってくれる存在だ。

軽く見たり、軽蔑するのは
適切ではない。

持続可能な最強チームは
プラス思考の人も必要だし、
マイナス思考の人も
同じように不可欠だ。

両者がバランスを取りながら、
ベストな選択を行えるのが
一番の理想。

====

2)誰もが自由に意見や考えを
表現できる環境があること

ポジティブな人と、
ネガティブな人が
同じくらいの力関係でも、
誰もが自由に発言できる
環境がなければ、
最強のチームは出来上がらない。

前向きな意見を述べる人だけが
どんどん発言しても、
リスクを心配する人が
黙っていれば、
ポジティブ・ネガティブの
バランスは取れないからだ。

チームの中には
色々な人たちがいる。

外向的な人もいれば、
内向的な人もいる。

積極的に自分の意見やアイデアを
ハキハキ述べる人もいれば、
物静かで、何を考えているのか
他人には理解されない人もいる。

残念なのは、
多くのリーダーは、
声高らかに堂々と意見を言う人
の話は熱心に聞くが、
大人しい人は
無視されてしまうこと。

無視されるというよりも、
すっかり忘れられてしまう
と言った方が適切だろう。

意外なことだが、
内気で大人しい人は、
洞察力に優れていて、
豊かな内的世界を持っている。

そのお陰で、リッチな思考、
素晴らしいアイデアを
生み出すことも可能だ。

表面上目立たないから
つい軽く見られてしまう存在。

でも実は、こういう人たちこそが
チームのために役立つヒントを
提供できる場合も多い。

最強チームを指揮するリーダーは、
物静かで、下手すると
受け身になりがちな人たちとも
積極的に会話ができる人。

そのお陰で、
チームメンバーすべての意見を
聞き入れることも可能だ。

そんなリーダーの下で
誰もが自由に自分の意見や考えを
表現できることが大切だ。

====

3)メンバー一人一人が
自分の得意分野を担当する
分業体制が整っていること

リーダーがメンバー全員の
強みと弱みを正確に理解しており、
各々が得意分野だけに専念できるよう
仕事の割り当てをすることも重要だ。

例えば、
佐藤さん、鈴木さん、本田さん、田中さん
の4人のメンバーがいるとする。

この4人で、
タスクA, タスクB、 タスクC
の3つのタスクをこなし、
ある事業を完了させる場合を
想定しよう。

佐藤さん、鈴木さんはタスクA
を得意分野とする。

本田さんはタスクBに長けている。

田中さんはタスクCが良くできる。

チームリーダーは、
4人の得意分野を知っていて、
佐藤さんと鈴木さんにはタスクA、
本田さんにはタスクB、
田中さんにはタスクCの割り当てを
するのが一番効率的だ。

それにより、
皆が楽しく作業ができて、
チーム全体のパフォーマンスも
最大限に上がるからだ。

でももしリーダーが
メンバーの得意・不得意を知らず、
タスクBを苦手とする佐藤さんに
この作業を割り当てたら、
どうなるだろうか?

おそらくタスクBに長けている
本田さんがやるよりも、
何倍もの時間がかかる。

更に間違いやミスも多く、
あまり質の良い仕事が
なされてないだろう。

愚かなリーダーは、それでも
佐藤さんにタスクBを
押し付ける。

なぜなら
「苦手なことでも、
克服した方がよい」と考えるからだ。

しかしこれにより、
タスクBが嫌いな佐藤さんは、
チームで働くことがツラくなる。

やりたくないことを
無理矢理やらされているからだ。

当然、効率よく作業できず、
ミスも多いから、
リーダーはそれを見て、
イライラしたり、がっかりしたり
するだろう。

リーダーが佐藤さんを
責めるようなことがあれば、
佐藤さんとリーダーの人間関係も
悪化するに違いない。

そしてチームの中での
人間関係がオカシクなり、
お互いの信頼も失われるから、
チーム全体の仕事の効率を
下げてしまうのだ。

リーダーがメンバーの
得意・不得意を知らなければ、
悪気はなくても、
正しい仕事の分担を
するのが困難。

まずはリーダーが
メンバー一人一人を
よく知るよう努めることが重要だ。

その上で得意な人には
得意な分野を任せて、
不得意なことはさせないよう
注意した方が無難だ。

それぞれが強みの分野を担当して、
それに専念できれば、
皆が楽しく、効率よく仕事ができ、
チーム全体のパフォーマンスも
爆上がりする。

不適当な仕事分担がない分、
不必要なストレスや
人間関係のトラブルも生じずに、
チーム内の雰囲気も良好なものになる。

これが理想のチームの姿だ。

====

今回の話をまとめれば、
持続可能な最強チームを
作り上げるには、
以下の3点が必要だ。

1)チーム内のポジティブと
ネガティブのバランスを取り、
リスクマネージもしっかりしつつ、
チャレンジも同時にできること。

2)誰もが自由に意見や考えを
表現できる環境があり、
メンバー各々が自分の考えやアイデアを
出し合えること。

3)チームリーダはメンバー一人一人の
得意・不得意分野を把握しており、
それぞれが自分の得意を活かして、
分業体制で作業できること。

以上のことを
可能にできるリーダーがいれば、
持続可能な最強チームを
作りやすくなる!