親切心で教えてあげたのに、相手から嫌がられてしまった!

親切心で教えてあげたのに、
相手から嫌がられてしまった!

あなたはそんな経験が
ないでしょうか?

こちらは善意に基づいて
行った行為なのに、
相手はそれを
受け取ろうとしないのです!

なんだか腹立たしいですよね!

もしも、そんな経験を
したことがあるならば、
ぜひこの記事をお読みください。

なぜそういったことが
起こるのでしょうか?
一緒に考えてみませんか。

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仲良しの友達が
何かで困っていたり、
悩んでいたりするときに、
「~した方が良いよ」と
アドバイスをすることも
あるでしょう。

上手くできない人を見て、
「こうやったら上手くいくよ」
と親切心で相手に教えてあげることも
あるでしょう。

こちらの立場では、
善意で言っているのに、
相手はそうは受け取らないのです。

感謝されても良いはずなのに、
相手の反応は正反対で、
嫌な顔を見せてきます。

せっかく相手のために
と思って行ったことなのに、
なぜ自分がこんな嫌な思いを
しなければならないのでしょうか?

理不尽に感じられることも
しばしばあります。

こういうことは、
よく聞く話です。

誰かが相手のために
善意を持って助言するのは、
相手の役に立ちたいという
思いがあるからです。

しかし、残念なことに、
自分の親切心は
相手にはどうも伝わらないようです。

なぜそうなのでしょうか?

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まず最初の理由は、
そのアドバイスが不適切なことです。

なぜ不適切なのかと言えば、
アドバイスする側の状況で判断し、
相手の状況を無視しているからです。

自分ならこう思うから、
このようにするという
自分目線の対策案を
相手に押し付けてしまうのが問題です。

そう話せば、
相手の立場も考慮している
と反論する人もいるでしょう。

しかし、それでも
相手のすべてを理解していないため、
相手の状況を
正確に把握していないのです。

仲良しだから「この人はこんな人だ」と
相手のことを理解したつもりに
なっています。

でも、実際には、
自分が見ている相手は、
その人のごく一部であり、
全体像ではありません。

親しい関係であっても、
相手については
自分の知らないことが
たくさん存在するものです。

見えている一部分に基づいて、
「相手は~だろう」と
勝手に相手を想像し、
自分が作り上げたイメージで
判断しているのです。

しかし、
そのイメージというのは
必ずしも正しいとは限りません。

そのため、相手にとって
不適切なアドバイスを
与えてしまうのです。

そうなると、
相手が迷惑に感じても
仕方がないでしょう。

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善意のアドバイスが
相手から快く受け入れられない
2つ目の理由は、
そもそも相手はアドバイスを
求めていないからです。

どんなことで困っていて、
どんなことで悩んでいるのか話しても、
必ずしも本人はアドバイスを
望んでいるわけではありません。

不愉快なことや、不快なことを
誰かに話すことによって、
ガス抜きをし、
気持ちを楽にしたい
というだけなのです。

ただ聞いても、
何も状況は変わりませんので、
どうにかしてその人の役に立ちたい
と思ってしまうものですが、
これが誤りなのです。

ただ聞くだけでは
何も改善されないように
思われますが、
実際に悩んでいる人は
そのことを他人に話すことで、
嫌なことを自分から出し、
心を軽くすることができます。

ただ聞いてほしいだけ。
何も否定されずに、
自分の言葉をそのまま聞いてほしいし、
「そうだね」と肯いてほしいのです。

それが相手の
望むところなのです。

それなのに、勝手に
「~したらダメじゃないか」とか、
「そんなことを考えるのはおかしい」とか、
「こうすべき。ああすべき」
と余計なことを言われると、
当然嫌な気持ちになるものです。

相手が自分に
アドバイスを求めるなら、
自分の意見を述べても構いません。

でも、何も求められていないのに、
自分から押し付けるような態度で
「~するべき」と発言するのは、
あまり感心できません。

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アドバイスを受け入れられない
3つ目の理由は、
アドバイスする側が
上から目線で話すからです。

もしかしたら、そのアドバイスは
正当なことかもしれません。

しかし、どんなに正しくて、
適切なことを言われても、
見下されるような言い方をされれば、
誰でもカチンときてしまいます。

アドバイスする側は、
自分が優位に立ったと錯覚し、
物事を知っているように振舞い、
偉そうに話すこともあります。

そんな態度で言われれば、
そのアドバイスが正当であっても、
受け取る側は感情を傷つけられ、
不快に感じることになるものです。

すると、適切なアドバイスをする
相手に対しても、反感を抱き、
逆に反抗的になるでしょう。

アドバイスの仕方や言い回しに
優越感が感じられないか、
アドバイスする側は、十分に注意し、
上から目線にならないように
気をつける必要があります。

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アドバイスが快く
受け入れられない4つ目の理由は、
アドバイスをする側と
受け取る側の考え方や価値観が
異なることです。

人間は多様であり、
一人一人がユニークな存在です。

とても仲が良くて、
多くの点で共感できる関係でも、
すべてのことにおいて
同意できるわけではありません。

ある事柄に関して
何が正しいかと思うことも
人それぞれ違います。

アドバイスする側が
正しいと信じることでも、
受ける側にとっては
そうではないことも多々あります。

自分は「こうしたほうが
絶対にいいに決まっている」と
確信したから、
相手にも良かれと思って、
そのように言うのでしょう。

しかし、相手にとっては
それは正しいことではなく、
そのことを何度も言われれば、
押し付けがましいと
感じてしまうのです。

「私はこうしたほうがいいと思うけれど……」
と謙虚な姿勢で、一意見として
聞いてもらうことはよくても、
相手の考え方や価値観を無視して、
自分の考えを押し付けるのは、
NG行為と言えます。

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このように自分の善意のアドバイスが
快く受け入れられない理由は
いくつかあります。

では、アドバイスをしたいと思ったら、
どうすればよいのでしょうか?

そのためには、
いくつかのポイントがあります。

まず最初に、相手から相談された
と思ったときには、
その本人がアドバイスを求めているのか、
確認する必要があります。

「あなたの話を聞いていて、
私が考えることがあるのだけれど、
言ってもいいかしら?」と
相手に許可を得てもよいでしょう。

相手が「うん。お願い」と言えば、
謙虚な姿勢で、一意見として
聞いてもらうことです。

決して、相手よりも
自分の方が物事を知っていて、
優れているという態度を
取ってはいけません。

上から目線で話さないように
十分注意が必要です。

自分が話を始める前には、
相手の話を十分に
良く聞くことが重要です。

聞く際には、自分と意見が違っても、
相手の言うことや感じることを
否定しないこと。

オープンマインドで、
相手の言うことを
そのまま聞くことです。

また、自分は相手の状況を
100%理解できないことも
視野に入れておく必要があります。

よく知った仲でも、
相手のことで
知らない部分もあることを
承知しながら話すとよいです。

勝手に相手に対して
推測や仮定をしないこと。

疑問に思うことがあれば、
相手に聞くことも必要です。

ただし、個人のプライバシーを
尊重するために、
不必要なことを
根掘り葉掘り聞くことは
避けるべきです。

また、アドバイスするにも
適切なタイミングがあることを
知っておくとよいでしょう。

たとえば、相手が極度に怒っていたり、
ストレスが大きすぎて、
冷静な判断が難しいときには、
相手が落ち着くまで、
アドバイスは控えるべきです。

また、言い方も、
「~したほうがいいよ」と
直接内容を言うよりも、

「自分も似たような立場になったとき、
このようにしたら
事態が改善されたけれど、
もしかしたら、あなたにも
同じことが当てはまるかも?」
というような言い方をすれば、
相手もそのアドバイスを
受け取りやすくなるものです。

「~するべき」と強制的な姿勢を
示すのではなく、
「こういうのもいいかも」と
参考にしてねという感じで
聞いてもらうのが効果的です。

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今回の話をまとめると、
善意でのアドバイスが
快く受け入れられない理由は
次のようなものがあります。

1)相手の状況を正しく理解しておらず、
不適切なアドバイスであること。

2)相手はアドバイスを求めておらず、
ただ話を聞いて欲しいだけだから。

3)アドバイスそのものは真っ当でも、
言い方が上から目線で
相手の感情を傷つけてしまったから。

4)アドバイスする側と
される側の考え方や価値観が
異なるから。

次に誰かから相談されたと感じて、
アドバイスしたいと思ったとき、
どのような点に
注意すればよいのでしょうか?

1)アドバイスを求められているのか
を確認すること。

2)謙虚な姿勢で、一意見として
参考程度に聞いてもらうこと。

3)相手の言うことや
感じたことを否定せず、
オープンマインドで
話をそのまま聞くこと。

4)良く知った仲でも、
相手のすべては分からないことを承知し、
勝手な推測や仮定を避けること。

5)疑問に感じたことは
相手に質問しても良いですが、
相手のプライバシーも尊重し、
不必要なことは聞かないこと。

6)アドバイスする際も、
適切なタイミングを
見計らって行うこと。

これらの点に注意して、
相手にとって迷惑な
アドバイスをしないように
気をつけましょう。

そうすることで、
人間関係を壊すことも
大いに防げるはずです。