意見や考え方、やり方は、コロコロと変わってもかまわない!

今回は、
意見や考え方、やり方は
コロコロと変わっても、
全く問題ないという話。

「朝令暮改」はお勧め!
という内容だ。

「朝令暮改」とは、
朝出した命令を夕方には
もう変えること。

法令が絶えず変わって、
一定しないことだ。

人間でいうならば、
考えがコロコロと変わり、
安定しない人を指す。

私たちは「一貫性」
を好む傾向にあり、
朝令暮改を良くないことだ
と捉えることも多い。

しかし、朝令暮改は
決して悪いことではない。

特に、
変化の激しい現代社会では、
短期間でどんどん変化することも
多々あるからだ。

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私たちを取り巻く環境や状況は
刻々と変化するものだから、
私たちもそれに応じて、
変わることを余儀なくされる。

また、
私たちは誰でも、
日常生活の様々な経験により
学習して、日々成長していくもの。

よって、変化が起きるのは
普通のことであり、
何も不思議ではない。

たとえば、
公共の交通網が発達した
大都会に住んでいれば、
マイカーを持たない方がよい
と考える人も多い。

駐車場のレンタル料金も高いし、
下手に車で出かけるよりも、
電車やバスを利用した方が
早く目的地に着けるからだ。

そのため、車は購入しない! 
と決めた人も少なくない。

しかし、
パンデミックが広がり、
自分を取り巻く状況が変われば、
今までは「車は不要だ!」と思っていても、
「車を購入した方がよい」
と考えが変わるだろう。

コロナ禍では
ソーシャルディスタンスが奨励され、
自家用車での移動の方が
ずっと安全で便利だからだ。

数カ月前には、
「自家用車は不要だ!」
と言っていた人でも、
数か月後、状況が変われば、
「車は絶対にあった方がよい!」
と180度変わってしまうのも、
当然だ。

リモートワークについても、
似たようなことが言える。

新型コロナの流行前は、
リモートで仕事をするよりも、
オフィスで顔を合わせながら
仕事したが効率的だ
と考えていた管理職も多いはず。

しかし、
リモートワークを余儀なくされて、
実際に遠隔で働いてみたら、
「けっこうリモートでもイケる!」
と分かるだろう。

人によっては
むしろリモートの方が働きやすく、
周囲に邪魔されることなく、
集中力が高まり、
より効率良く仕事ができる人もいる。

そのことは、リモートワークを
実際に経験したから、
発見できたことだ。

やってみる以前は、
「それは上手く行かない!」
と信じていても、
試してみれば、
「想像とは違って、
全然悪くない!」と分かるだろう。

すると、
リモートワークに関しても
以前とは違った考えを
持つようになる人も増える。

意見や考えのみならず、
何かを成し遂げる際、
やり方を変えることも
普通のことだ。

特定のタスクをこなすのに、
今まではあるPCソフトを
使用していた場合。

新入社員にも
そのソフトを使用して
作業するよう指導するだろう。

でも、それから2日後に、
たまたま別のソフトを見つけ、
そのソフトで同じタスクをやってみたら、
より早く、よりスムーズに行えた!

そうであれば、
2日前には「これを使ってやって!」
と言ったけれど、
2日後には、「別の方法でやって」
と指示するのもおかしくない。

部下の側は、
短期間で全く違うやり方を言われれば、
「あれっ!」と思うかもしれない。

でも、こういうことは
あっても全然構わないのだ。

時間の流れと共に、
テクノロジーもどんどん進化して、
より優れた技術が常に開発されている。

そう思えば、
短期間でやり方を変えることも
悪いことではないと言える。

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それなのに、
「一貫性」を望ましいと考えて、
一貫することに固執して、
変化を拒む人もいる。

昔ベストで一番効率的な方法を
覚えた人が、
時代が変わり、新しいやり方が
主流になっても、
従来の方法を捨てることなく、
今まで通りやり続けることも
珍しくない。

新しい技術を利用すれば、
2~3分でできることでも、
昔ベストだった方法を使い、
60分もかけてそれをやる。

確かにその当時は
その方法が一番良かったのだろう。

しかし、今では事情も大分違い、
その方法は古びてしまった!

それなのに、
いつまでも昔のやり方に固執して、
アンラーニングする姿勢を
全く持たない。

考え方や意見についても
似たようなことが言える。

先週、友人に
「私はこう思います」
と意見を述べたが、
その翌日に起きた出来事により、
自分の考えが変わることもある。

そんな場合でも、
一旦そのように言ったのだから、
考えが変わった後でも、
自分の言ったことに責任を持とうと思い、
先週言ったことをずっと貫く。

そうするのも、
コロコロ意見が変わる人だと
相手に思われたくないからだ。

もちろん、短期間で
180度考えが変わったのなら、
なぜ、そうなったのか? 
その理由を説明する必要はある。

しかし、相手も説明を聞けば
分かってくれるはずだ。

それなのに、
自分の言ったことを
一貫させたい気持ちが強く、
ムリに以前の考えに
一致させようとしてしまう。

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一貫性を称賛するあまりに
一貫性に執着しすぎれば、
どんな不都合が生じるだろうか?

新しいテクノロジーが出たのに、
それを全く試すことなく、
昔のベストなやり方に固執すれば、
そのうち生活そのものが
困難になるだろう。

たとえば、
多額の支払いや送金の場合、
昔は小切手を切ることが
一番簡単でベストだとされていた。

しかし、
インターネットバンキングが
主流になりつつある今、
銀行は小切手を受け取らない方向へ
動いている。

昔のやり方にこだわれば、
支払いや送金も困難になる。

自分の意見や考えが
短期間で変わった場合でも、
一貫性ばかりに気を取られ、
ムリに変らないよう装えば、
自分の内でも辻褄が合わなくなり、
混乱してしまう。

そう考えれば、
一貫性を保つために、
変わらないのが良いことだ
とするのは、理にかなっていない!

 

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私たちを取り巻く環境は
常に変化し続けている。

時代が変われば、
考え方や価値観も変わるし、

テクノロジーが進化すれば、
同じことをするにも、
全く違ったやり方が主流になる。

一貫性を大切にするあまりに
変化を拒む態度を取れば、
生活そのものも不便になるだろう。

そうならないためにも、
新しいことを積極的に取り入れ、
変化を受け入れる姿勢が大切だ。

たとえ、変化が短期間に起きても、
変化の激しい現代では、
それはごく自然なことであり、
驚くべきことではない。

考え方についても、
「これは永遠に正しいこと」
と一つの考えに執着せず、

環境や状況の変化の中で、
自分の考えが大きく変わっても
よしとする方が望ましい。

「言っていることが
コロコロ変わるね」
と言われるのを恐れるより、

言っていることが変わるのは、
自分も前進している証拠だ
と捉えた方が賢明だ。

自分の意見や考え方、
モノのやり方など、
すべてのものがコロコロと
変わってもよいことを
受け入れよう!

そして、自分もどんどん
進化成長してゆこう!