文化や価値観の違いがもたらす挑戦! 国際結婚は本当に大変?

私は20代半ばで
ニュージーランドに移住し、
気づけばこの地で
33年間を過ごしてきました。

私の夫はニュージーランド人で、
周りには国際結婚をしている友人も
たくさんいます。

彼女たちからは、
「国際結婚は大変だよね」
という話をよく耳にします。

そこで、今回は
私自身の経験から、
「国際結婚で大変だったこと」
をお話ししようと思います。

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子どもの勉強をめぐる意見の違い

国際結婚は、
文化や価値観の違い、
そして言葉の壁が原因で、
日本人同士の結婚よりも
苦労が多いと言われがちです。

しかし、私自身は
そこまで大変だとは
感じていません。

それでも、まったく苦労が
なかったわけではありません。

特に子育てに関しては、
夫と意見が食い違うことが
少なくありませんでした。

たとえば、子どもが小さい頃、
家庭での勉強に対する
私たちの考え方が
異なっていました。

夫は
「学校で勉強するのはいいけれど、
家では勉強させる必要はない」
と考えていました。

彼が育った環境では、
家で勉強しないのが
普通だったからでしょう。

ただし、
読書には非常に積極的で、
毎晩子どもに
本を読み聞かせる
習慣がありました。

一方で、私は家でも
多少勉強させたほうが
いいのではないか
と感じていました。

しかし、この件については、
大きな対立には
発展しませんでした。

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娘のギャップイヤーをめぐる対立

子育ての中で
最も意見が衝突したのは、
「子どもを大人として扱う年齢」
についてでした。

私は20歳を一つの区切りと
考えていましたが、
夫は16歳を目安にしていました。

娘が高校を卒業する頃、
「大学に進学する前に
1年間ギャップイヤーを取りたい」
と言い出したのです。

私も夫も、娘には
すぐに大学に進学してほしい
と思っていたため、
彼女の考えには
賛成できませんでした。

しかし、夫は
「もう17歳なんだから、
親とは意見が違っても、
娘の意向を尊重すべきだ」
と言いました。

彼にとっては、
その年齢になれば
もう大人として扱うべきで、
親があまり口出しすべきではない
という考え方でした。

一方、私は
17歳はまだ子どもであり、
経済的なサポートも
必要な年齢なので、
親の意見を聞くべきだ
と感じていました。

この違いが大きな対立を
生むことになりましたが、
この経験を通じて、
ニュージーランドでは
子どもを大人として扱う年齢が
日本よりもずっと早いのだ
と実感しました。

ちなみに、ギャップイヤーとは、
学校を卒業した後や進学前に、
学業を一時中断して
一定期間、学業以外の経験を
積むために設けられた期間のことです。

通常は高校卒業後、
大学に入学するまでの1年間を指し、
この間に若者は海外旅行や
バックパッキング、ボランティア活動、
インターンシップ、仕事経験など、
学業以外の活動に従事します。

ギャップイヤーは
日本ではあまり一般的ではない
かもしれませんが、
ニュージーランドでは近年、
ギャップイヤーを取る若者が
増えているようです。

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夫の素晴らしさ

私たち夫婦は、
子育てや日常生活において
意見が食い違うこともありますが、
夫の素晴らしい点は、
私と意見が異なっても、
その考えを尊重してくれることです。

日本では、
家族や友人同士で意見が違うと、
それが原因で
険悪な雰囲気になったり、
一方が不機嫌になったりすることも
よくありました。

たとえば、私の両親も、
私が彼らとは異なる考え方や
価値観を持つと、機嫌を損ねたり、
私を非難したりすることも
ありました。

また、友人からも、
旦那さんと意見が合わないときに、
旦那さんが不機嫌になってしまう
という話を聞いたことがあります。

その点、私の夫は
「別の人間なのだから、
意見が違うのは当然で、
それでも問題はない」
と冷静に受け止めてくれます。

もちろん、夫婦で
意見が噛み合わないことを
残念に思うこともありますが、
それ以上に、私自身が
独立した一人の人間として
尊重されている
と感じることができるため、
嬉しく思うことが多いです。

これは、日本が集団の和を
重視する文化を持つ一方で、
ニュージーランドでは集団よりも
個人を尊重する風潮が
あるからかもしれません。

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食文化の違いは些細なことかも

結婚当初、食文化の違いにも
驚かされました。

ニュージーランドの夕食は
日本に比べるととてもシンプルで、
品数も少ないです。

私は3品ほどのおかずを
用意していましたが、夫には
「多すぎるから1品でいい」
と言われたこともありました。

フィッシュアンドチップスを
買うときも、私はサラダや野菜を
添えたくなりますが、
夫にとっては
それだけで十分満足のようです。

また、私は納豆が大好きですが、
夫はその匂いが苦手で、
結婚当初は別の部屋で
納豆を食べていました。

しかし、今では夫も慣れてきて、
私が目の前で納豆を食べていても
問題なくなりました。

病気のときは、私にとって
おかゆが定番ですが、
夫はどうしてもおかゆが苦手で、
スープやトーストがよいと言います。

このような違いに
戸惑ったこともありましたが、
今振り返ってみると、
これらは些細なことであり、
むしろ文化の違いとして
面白いと思えるようになりました。

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国際結婚で楽だと感じたこと

国際結婚で、
楽だと感じることもあります。

その一つが親戚づきあいです。

ニュージーランドでは、
人間関係があっさりしていて、
お互いに干渉しないため、
義理の両親も私たちの生活に
ほとんど口出ししてきませんでした。

この点は本当に助かりました。

日本では、多くの友人が
義理の両親との関係で
悩んでいるので、その点で
私は恵まれていると思います。

また、
義理の両親以外の親戚づきあいも、
気軽で気をつかうことが少なく、
とても心地よいと感じています。

日本では、親が高齢になると
子どもと同居することが
珍しくありません。

私の弟も親と同居しており、
弟の奥様(私にとっては義理の妹)から
同居にまつわる苦労話を聞きました。

特に、
母が嫁いびりをしていたようで、
義理の妹にはかなりのストレスが
かかっていたようです。

この話を聞いて、
二世代が同じ屋根の下で
暮らすことの難しさを
痛感しました。

一方、
ニュージーランドでは、
親との同居は普通ではなく、
親が介護を
必要とする状態になった際には、
介護施設に入居するのが一般的です。

また、一緒には住まないものの、
お互い近くに住んで
サポートし合うこともあります。

こうしたスタイルのおかげで、
お互いの生活に
過度に干渉することが少なく、
世代間の人間関係で
苦しむことも
あまりないのです。

この点については、個人的に
とても良いことだと
感じています。

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夫との関係で反省すること

夫との関係で
反省すべき点もあります。

私の場合、
夫がニュージーランド人であり、
ニュージーランドで
生活しているので、どうしても
夫に頼りがちになってしまいます。

たとえば、
家のパイプが詰まったときに
配管工を呼ぶことや、
電気設備の不具合で
電気工の手配をする際の手続きや
業者とのやり取りは、
ほとんど夫任せにしてしまいます。

もちろん、私自身でも
これらのやり取りが
できないわけではないのですが、
やはり英語が母国語の夫に
任せたほうが、
すべてがスムーズに進みます。

そのため、夫には
申し訳ないと思いながらも、
つい甘えてしまっています。

この点については、
少し罪悪感を感じています。

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おわりに

今回は、
国際結婚で大変だったことと、
楽だったことについて
お話ししました。

このテーマに関しては、
YouTubeでもトーク動画を
投稿していますので、
ご覧いただければ嬉しいです。

リンクはこちらです。
https://youtu.be/Fw1y6VMHpzM?si=MOiNgqb0r6dqOyrA

私のYouTubeチャンネルは、
もともとは
私のニュージーランドの生活を
紹介するものでしたが、最近では、
トーク形式で私の感じたことを
お話しするのが
メインとなりました。

日本とニュージーランドの違いに
驚いたことや、日本の外から
日本を見つめて感じたこと、
異文化体験を通じて
学んだことなど、
私自身の主観を交えつつ、
さまざまなテーマで語っています。

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