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コンプレックスによる悩みは、不当な思い込みを外せば消える

自分の身体や顔の特徴に
コンプレックスを持ち、
悩んでしまう人がいる。

その本人にとっては
大きな問題だ。

しかし、他人はそのことについて
何とも思っていないし、

正直、興味がない。

それなのに、本人にとっては
大きな悩みの種であり、

そのせいで苦しんでいる。

こんな時、
自分の不当な思い込みを外せば、

今まで大きな問題だった悩みも
消えてなくなり、

それだけで
悩みも解消される。

今回の話は
「自分の不当な思い込みで
自分を苦しめるのはやめよう」
ということ。

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私の学生時代、
二重まぶたでないことを気に病んで、
すごく悩んでいる子がいた。

彼女にとっては大きな悩み。

「二重まぶたでないから、
彼氏もできない!」と嘆いていた。

それとは逆で、ハゲ頭だけど、
そのことを全然気にしておらず、

何とも思っていない男性がいた。

近くにいた人が親切心で
「これ、とても効き目があるみたいよ」
と彼に発毛剤を勧めてきた。

でも、彼は
「僕、別にこのままでいいんです」
とニコリと笑って受け流した。

この男性はハゲていることを
悪いことだと捉えていない。

単なる自分の身体の特徴だ
と考えて、受け入れている。

気にしている人にとっては、
かなり大きな悩み。

しかし、
何とも思っていない人には
悩みでも何でもない。

ということは、
二重まぶたでないことや
ハゲていること自体が
問題を引き起こしているのではない。

それよりも、
二重まぶたでないことや
ハゲていることに対して、

本人が悪く捉えることが問題だ。

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なぜ、彼女は
二重まぶたでないことを
良くないと嘆くのだろうか?

それは、何らかの理由で
彼女の中に不当な思い込みが
作られてしまったからだ。

もしかしたら、
近くにいる二重まぶたの友人が
モテモテだったのかもしれない。

二重まぶたであることが
異性からモテる条件だ
と思い込んだのだろう。

雑誌などで「二重まぶたの美人」
という特集を読んだのかもしれない。

そして、二重まぶたでないことは
ブスだとか、良くないことだ
と勝手に決めつけたのだろう。

しかし、本当のところは
二重まぶたのほうが良いとか、
悪いとか、

美人だとか、ブスだとか、
優っているとか、劣っているとか、

そんなことは一切ないはずだ。

髪に関しても、
ハゲていることが醜いとは限らない。

髪があるのに、
わざわざ頭髪の全部を剃る人も
いるくらいだ。

ハゲなのに、
かなりのイケメンもいる。

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コンプレックスを持つ人は
「他人に自分をどう見られるか?」
必要以上に気にしている。

しかし、残念ながら、自分が思うほど、
他人は自分のことを気にかけてない。

人間は誰でも
自分自身のことで忙しく、

自分のことには
とても興味があるけれど、

他人のことにはあまり関心がない
というのが本音だ。

自分が他人に
どう思われているか?
あれこれ考えて気を揉んでも、

他人は何とも思ってないことが
ほとんどの場合だ。

自分の容姿のことで
他人に迷惑がかかるのであれば、
話は別だが、

そんなことは滅多にない。

他人が誰かの
容姿や身体の特徴について、
コメントすることはある。

しかし、これも、
あまり当てにならない。

言った本人が翌日には
言ったことを忘れていることも
しばしばある。

さほど重要だとは
思っていないのだ。

誰でも自分のことで精一杯であり、
他人のことは二の次。

そう考えれば、
自意識過剰により、

色々悩んでしまうこと自体
ツマラナイと思える。

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自分がモテないのは、
二重まぶたでないことが原因だ
と信じている人もいる。

でも、これも大きな疑問だ。

本当にモテない原因が
そこにあるのだろうか?

二重まぶたでなくても
ステキな彼氏に
恵まれている人もいる。

二重まぶたかどうかよりも、
もっと他に原因があるのだろう。

おそらく、
二重まぶたでないことに
強いコンプレックスを感じて、

暗い顔をしていたり、
くよくよしていれば、

そんな人は魅力的に見えず、
付き合いたいと思う人もいない。

だから、彼氏ができないのでは?

人はにこやかで
フレンドリーな人間に
惹きつけられて、

仲良くしたい、一緒にいたい
と思うものだ。

二重まぶたでなくても、
明るく堂々としていて、
楽しい雰囲気があれば、

その人の周りには沢山の人たちが
集まってくる。

そんな人がモテモテ
になるのだろう。

二重まぶたか否かが
人の人気を決めるのではない。

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悩んでいる時には、
視野が狭くなるものだ。

そして、その悩みばかりが
大きく見えてしまう。

悩めば悩むほど
その悩みのサイズが

実際の大きさよりも、
もっともっと膨れ上がっていく。

すると、他のすべてのことが
膨張した悩みに打ち消されて、

すっかり隠されてしまう。

本当は自分には
もっと大切なことがあるのに、

悩みが大きくなりすぎて、
大切なことが見えなくなる。

悩みのことで一生懸命で
他のことには余裕がなくなる。

悩みの種から
自分自身を少し引いて、

客観的に見つめれば、
悩みのサイズも小さくなる。

「この悩みは
今まで自分が思っていたほど
たいしたことではない」と気づく。

自分の時間やエネルギーは
無限にあるわけではない。

だから、もっと大切なことに
貴重な時間と労力を注いだ方が
建設的だと思えてくる。

心的エネルギーや時間を
悩むことに使ってしまえば、
別のことには使えなくなる。

自分の不当な思い込みのために、

自分の貴重なリソースを
無駄遣いするのは、有意義ではない。

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すべての悩みが
不当な思い込みから
来るわけではない。

しかし、
自分の思い込みを外せれば、

それだけで
悩みが解消されることも
普通に起きることだ。

特に
自分の身体の特徴や容姿に関して、
コンプレックスがあるのなら、

単なる自分の
間違った思い込みが原因であり、

その思い込みを捨てれば、
ラクになれることもしばしばだ。

勝手な思い込みにより、
その悩みを
必要以上に大きく感じて、

一人で落ち込んでいるのでは、
自分自身が可哀そうだ。

そのことが原因で、
他人にも悪く思われているだろう
と勝手に想像しているけれど、

そんなことはない。

他人は自分が考えるほど、
自分には興味を示してくれない。

他人は他人で、
その人自身のことで忙しい。

どうでもいい、関心がない
というのが本音だろう。

自意識過剰になるのも
ほどほどにして、
気にしない方が、
自分のためにもなる。

自分の姿は単なる特徴
と受け入れて、

問題だと思わなければ、
悩みも消えてなくなる。

自分の不当な思い込みで、
不必要に自分を苦しめるのは、
お終いにして、

もっと自分自身を
ラクにしてあげよう。