物凄く大きな
精神的ショックを受けることは、
多くの人が人生のどこかで経験すること。
具体的には、
失恋、離婚、会社をクビになる、
リストラに遭う、病気の告知を受ける等々。
そんな時、まず最初に
何をすればいいのか?
これが今回のテーマだ。
今現在、精神的ダメージを負う人に
少しでもより良く対処する方法を
お話したい。
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結論を先に言えば
「もがくことなく、一旦立ち止まり、
身体と心の状態を整えること」。
気持ち的には、焦っているので、
「早く何とかしなくちゃ!」
と何らかの対策を講じて、動こうとする。
しかし、残念ながら、そのやり方は、
あまり効果はなく、
事態をより悪化させることも多い。
一旦停止して、
身体と心の状態を
まずは改善することが最重要課題だ。
十分な休息と、
バランスの取れた食事、
適度な運動を意識的にすることだ。
心と身体はつながっているので、
身体が整えば、心も立ち直り、
冷静な判断も可能となる。
そのお陰で、
正しく対処することもできる。
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人は窮地に追い込まれると、
荒波に抗って何とかしようと
もがく傾向にある。
しかし、頑張れば頑張るほど
余計にネガティブパワーを受けて、
そのうち心身ともに
疲労困憊してしまう。
力尽きた状態でもがいても
良い結果を出せるどころか、
かえって事態を悪化させる。
心は焦りで一杯になり、
パニック状態に陥っているので、
視野が非常に狭くなり、
自分を取り巻く状況も
歪んで見えてくる。
見えるべきものが
見えなくなったり、
そのせいで
間違った判断を
してしまったりもする。
焦りがあれば、
ミスも多くなるので、
ミスを正すのも大変だ。
余計悪い方向へ
進んでしまうことも珍しくない。
もし、自分が今、
パニック状態に陥っている
と自覚できたら、
この先、焦りながら
むやみに先に進もうとはせずに、
一旦停止することを考えよう。
自分が今抱えている問題を
ちょっと横においておき、
まずは身体を整えることに
専念してみるのだ。
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身体の健康を改善するのに
次の3点を意識するとよい。
1)十分な休息と睡眠
2)バランスの取れた食事
3)適度なエクササイズ
1)十分な休息と睡眠
夜はきちんと睡眠が取れるよう
努めること。
最低でも
7時間は寝た方がよい。
夜間にスマホやタブレット
パソコンのスクリーンを見れば、
そこから放出される
ブルーライトに晒されて、
睡眠の質を落としてしまう。
寝る2時間前には
ディバイスのスイッチをオフにして、
ブルーライトを極力
避けた方が無難だ。
脳を覚醒させるカフェインも
夜はなるべく摂らないようにすること。
朝日を浴びながら散歩すれば、
体内時計もリセットされ、
夜寝る頃には、
メラトニンが分泌されて、
質の高い睡眠を取りやすくなる。
寝室で気分を落ち着けるため、
お気に入りアロマ油を焚くことも
お勧めだ。
ラベンダーや柑橘系オレンジ、レモンなど
人それぞれ好みは違うけれど、
自分が落ち着けるアロマ油を利用して、
副交感神経を活発にさせ、
リラックスすることは、とても有効。
睡眠用音楽をかけるのも
また別のやり方だ。
頭の中から
余計な雑念を消して、
ゆったりと休息モードに
入るとよい。
疲れている時には、
いかに自分をリラックスさせ、
休息が取れるようになるか
意図的に工夫することが重要だ。
とにかく、休養すること。
身体や心のエネルギーを
取り戻すためには、
十分休んで、身体の疲れを取り除き、
パワーアップすることが必須だ。
一番最初にできることは、
意図的にきちんとした睡眠を
心がけること。
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次に
2)栄養バランスの取れた食事
について。
私たちの身体は
自分が食べたものから
できている。
当然、身体に良いものを
食べていれば、
健康状態も改善される。
逆に身体の害になる
ジャンクフードばかりで
毎日を過ごしていたら、
徐々に健康状態を損ない、
病気になることだってある。
食べる物を意図して
バランスが取れた
健康的なものにすることは、
どんなに強調しても、
しすぎることはない。
資質、タンパク質、炭水化物、
ミネラルの栄養素を
バランスよく摂ることを
目指してみよう。
新鮮な野菜や果物、
海藻や豆類は食物繊維が豊富だ。
食物繊維を沢山摂れば、
腸内では善玉菌が増えて、
腸内環境を良くしてくれる。
最近の研究結果によれば、
脳と腸はお互いに
密接に影響を及ぼしあうことが
分かった。
腸の善玉菌を増やして、
腸の状態を改善すれば、
「幸せホルモン」と呼ばれる
脳内物質のセロトニンも
分泌されやすくなる。
セロトニンレベルが上がれば、
身体も元気になるし、
心の状態も安定して落ち着く。
生きる気力も沸いてくるものだ。
セロトニンは
睡眠ホルモンのメラトニンの
原料でもあるので、
セロトニンレベルを上げれば、
質の高い睡眠も取りやすくなる。
その結果、
心身の健康状態の改善につながる。
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食事でもう一つ
注意すべきことは、
甘いお菓子などを
食べ過ぎないことだ。
ストレス大になると、
甘いものが無性に食べたくなり、
お菓子を沢山バカ食いして、
砂糖を過剰に摂りすぎてしまう。
一時的には
満たされた気分になれるけど、
残念ながら、
砂糖は私たちの身体には
悪さをすることの方が多い。
砂糖は麻薬と同じで
中毒性があるものだ。
血糖値を急激に上げ、
暫くすれば、急激に下げる。
血糖値の急激な変化は
メンタルを不安定にする。
不安や心配に
襲われやすくなったり、
くよくよといつまでも
悩んでしまうことも起きる。
砂糖は悪玉菌やカビ菌の
格好の餌。
過剰な砂糖摂取は
腸内環境を乱して、
身体にとっても、
心にとっても、
あまり良いことはない。
適量食べるのなら、
大丈夫でも、
極端に食べ過ぎは禁物だ。
精神的に不安定であれば、
意識して、
砂糖菓子はほどほどに
を守ろう!
一時的には
シンドイけれど、
砂糖を減らす習慣がつけば、
身体もそれに慣れてくる。
大量のお菓子を食べなくても、
大丈夫になるものだ。
大量の糖分は
心身の健康を乱すものなので、
心がツライ時には、
頑張って避けた方が賢明だ。
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適量のタンパク質、
適量の資質、
適量の炭水化物の他に、
ビタミン類のミネラルも
きちんと適量摂ること。
不安が強い時には
ビタミンB群が効果的。
サプリで補うのもありだが、
サプリに頼りすぎて、
特定のミネラルだけを
多量に摂取することになれば、
身体に悪影響も与えかねない。
身体に良いと言われるものでも、
極端に大量摂ることは、
かえって逆効果で、
身体の害になることもあるから、要注意。
ミネラルを上手に取り入れるには、
「ナッツ類」がお勧め。
美味しくて、小腹が空いた時でも、
ナッツをつまみ食いすれば、
けっこうお腹も満たされる。
腹持ちも良く、
ミネラルも豊富なので、
甘いお菓子を食べるよりも、
ナッツを食べる方が、健康的だ。
食べたものが
自分の身体を作ることを
しっかり覚えておき、
自分が口にするものを
常に意識するとよい。
栄養バランスの取れた
健康的な食事を目指して、
健康面を改善してゆこう!
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3)適度なエクササイズ
十分な休息や健康的な食事と一緒に
身体を動かすことも重要だ。
体力があまりなければ、
軽いウォーキングがお勧め。
でも、どちらかと言えば、
ちょっと汗ばむくらいの
運動の方が望ましい。
30分くらいでも
身体を動かして汗を流せば、
気分的にも爽快だ。
運動することにより、
ストレスホルモンも減少させられる。
運動することで、
睡眠の質が上がったり、
過度な食欲をおさせることも可能だ。
自分がやって楽しいと感じる
スポーツをやることも
精神安定には非常に役立つ。
悩んでいる時には、
なかなか外に出る気になれず、
部屋の中で
ゴロゴロしたくなるけれど、
ちょっと頑張って
外に出て、新鮮な空気を吸おう。
靴を履いて、外に出てしまえば、
「やってみようか」と
思えるようになる。
身体がちょっと重くても、
頑張って靴を履いて、外に出よう。
あまり疲れているのなら、
公園のベンチに座って、
日光浴をするだけでも、OKだ。
それだけでも、
大分気分転換になる。
理想的には、汗を流して
スッキリすること。
それが無理なら、
せいぜい外に出て
日光浴だけでもしよう。
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身体と心はつながっているから、
身体が徐々に整えば、
精神的にも安定してきて、
心的エネルギーも上がってくる。
目の前の問題自体は
何も変わらなくても、
自分自身の感じ方は
随分変わってくるものだ。
焦ってパニクって
もがいていた時には、
見えなかったものも、見えてくる。
視野も広がるので、
冷静に物事を観察して、
正しい判断もしやすくなる。
心のエネルギーも
取り戻せたので、
問題解決のために
実際に何か行動する際も、
実行するだけの
エネルギーが十分ある。
大きなショックを受けるほど、
大変な事態に直面した時には、
広い視野と
エネルギーに溢れた身体がなくては、
問題と向き合うことも難しい。
だから、まずは、
身体と心を整えることに
専念してみることだ。
パニックになり、焦った状態で、
身体も心も乱れている時、
一生懸命もがいたところで、
解決の道を進むことはムリ。
そんな時には、一旦停止して、
十分休養を取り、
十分栄養も摂り、
適度なエクササイズも心がけ、
身体を整え、
心の状態も回復させてゆくことが
最重要課題だ。
一旦停止。そして、
身体と心が元の状態に戻って、
広い視野で、
正しい判断をして、
問題解決のための行動にも
エネルギーが充電された状態で、
初めて、問題に向き合うのだ。
その方が、適切に、効率よく、
やるべきことを、
進めて行きやすい。
問題自体は
直ぐには解決しないかもしれない。
しかし、自分の身体と心の状態が
良好なものであれば、
問題に対する感じ方も
対処方法も違ったものになる。
泥沼にはまってしまい、
身動きが取れなくなったら、
ポーズボタンを押して、
一旦停止しよう。
あれこれ色々考えるのではなく、
焦ってパニックになり
もがくのでもなく、
まずはストップすること。
そして、身体を整えることに
専念して、
心の状態も回復させるように
努めることだ。
その方が、最終的には
早くに問題解決も可能になる。