Categories: メンタルヘルス

完璧主義者は病みやすい! その理由は? 完璧主義のデメリットとは?

完璧主義者って、
一見、立派に見える。

高いところを目指して、

すべてを
パーフェクトにこなし、

立派な成果を出すよう
努めている。

しかし、現実的には、
完璧主義者は病みやすい。

なぜ、そうなのか?

今回の話は
「完璧主義のデメリット」
について。

====

一つ目のデメリットは、
「なかなか決断できないこと」。

完璧主義者は
常に「最高の選択」をしたがる。

ベストな選択をすること自体は
素晴らしいこと。

しかし、問題は、
今ある情報に基づいて
選択しようとはせず、

まだ起きてもない将来の状況で
判断したいと考えている。

今現在「これは、良さそうだな」
と思うことがあっても、

「将来的には
もっと良い選択肢が出てくるかも…」

と考えてしまい、
いつまで経っても、決断できない。

一つの決断でも
悩み過ぎる傾向にあり、

悩むことだけで
貴重な時間やエネルギーを
費やしてしまう。

結局は何も決められず、
前に進めずにいる。

====

二つ目のデメリットは、
「完璧主義者は挑戦できない」。

完璧主義者は、何かをやる際、
「常に完璧でなければ」
と考えている。

そのため、最初から
「成功しなければいけない」
と自分に大きなプレッシャーをかける。

しかし、新しいこと、
今までやったことがないことに
挑戦する場合には、

初めから、すべてが
トントン拍子に行くことはない。

上手く行かなくて、
つまずいたり、

失敗しながら、色々学び、

徐々に向上してゆき、

時間をかけて
成功に辿り着くもの。

完璧主義者は
このことを理解しない。

完璧主義者にとっては、
失敗は許されないから、

すべての条件が
完璧に揃わなければ、
着手することができない。

「タイミングが整えば…」

「お金があれば…」

「知識を
つけてからでないと…」

「十分な時間ができてから…」

とありとあらゆる面で、
すべてが完璧な状態になるまで、
行動に移れない。

頭の中では
立派なプランを練って、
色々考えていても、

実際には、
何も着手していない。

目の前にチャンスが現れても、

「まだ、準備万端でないから」
と言って、動けない。

でも、すべてがパーフェクト
という状態に整うことは、まずない。

だから、何時までも
「その前にもうちょっと
やることがあるから…」
と言い訳するだけで、

何もやらないうちに、
時間だけが過ぎてゆき、

結局は何もやらなかった
ということになる。

====

三つ目のデメリットは、
「完璧主義者は孤立しやすい」。

完璧主義者は自分に対して
完璧を求めるのみならず、

他人に対しても、
同じように完璧を期待する。

周囲の人たちにも非現実的なほど
高い基準を求めている。

自分の期待に沿えない
他人に対して、

不満をぶつけてしまうから、
他人から嫌われる。

周囲との人間関係が悪化して、

その結果、
孤立してしまうことも
珍しくない。

どんなに有能な人だって、
社会的に孤立すれば、
成功することはない。

孤独感が強く、
虚しさのあまり、
オカシナ宗教勧誘に乗り、

人生を狂わせてしまうことも
よく聞く話だ。

====

4つ目のデメリットは
「完璧主義者は失敗体験を
引きずりやすい」。

完璧主義者は
最初から大きな成功を目指す。

失敗しながら学び、
徐々に向上していくやり方を
受け入れられない。

完璧主義者は
小さな失敗を「学びの機会」
とは捉えない。

失敗することは
悪いことで、
あってはならないと考える。

そのため、プロセス中の
小さな失敗でも許せない。

最初はどうにか順調でも、
ある時、ちょっとつまずけば、

その時点でやる気を失い、
今まで積み上げてきたものを

一気に諦めてしまうことも
よく見られることだ。

いつまでも失敗したことが
頭の中から離れず、悔やんでいる。

失敗した自分を責めて、
自分で自分を苦しめたり、

関わった人たちを責めて、
周囲との人間関係を悪くする。

完璧主義者は過去の失敗が
トラウマになりやすい。

その後の人生でも、
ずっと過去の失敗を
引きずることが多い。

====

5つ目のデメリットは
「完璧主義者は失ったものへの
執着が非常に強い」。

何らかの事業を起こして、
上手く行かなかった場合、

投資費用を失うことは
普通のこと。

しかし、完璧主義者は
回収できなくなった投資費用を
忘れることができない。

どうにかして
取り戻したい気持ちが強い。

そのために誤った意思決定を
することもしばしばある。

よい例は、ギャンブルだ。

ギャンブルで失ったお金を
完璧主義者はどうにかして
取り戻したいと思う。

そして、更にお金を
ギャンブルにつぎ込んで、

その結果、
もっと大損してしまう。

既に失ったものに
大きな執着があり、

それを取り戻すために、
間違った選択をして、

最終的には
もっと損をしてしまう
ということもしばしば起きる。

====

完璧主義の姿勢で生きれば、

自分の思った通りに
物事が動かない場合が多く、

人間関係も悪いものになり、

不満やストレスも大きく、
メンタルを病みやすくなる。

こういう状態を防ぐためには、
どうすればいいのか?

それは、マインドセットを
変えることだ。

具体的には、
今手に入る情報に基づき、

今の時点で最良だ
と思われる決断をすること。

ある程度の準備は必要だが、

準備はほどほどにして、
まずは着手すること。

実際に行動が始まれば、
手応えが分かる。

手応えを見ながら、
行動に修正をかけた方がいい。

やる前に頭の中で
色々予想することと、

実践してみて
初めて分かることは、

かなり違う場合が多い。

始めてみるまで
分からないこともあるからだ。

だから、まずは試してみる。

やりながら、様子を見て、
必要であれば、やり方を変えてゆく。

上手く行かないことは
「失敗」とは捉えないで、

「この方法ではダメだ」
という学びの機会と受け取ること。

小さな失敗を繰り返して、
徐々に賢くなり、

最終的にゴールに到達すればいい
と気軽に構える方がラクだ。

プロセス中の間違いを
いちいち気にかけなくていい。

最初から成功しよう
という気持ちは捨てて、

今よりも、ちょっとだけ
成功に近づければ、それで十分

と欲張りすぎをやめることだ。

「人間はもともと
不完璧な存在だ」と知ることも大切。

そうすれば、自分に対しても、
他人に対しても、

過度な期待はしなくなる。

失ってしまったものに
執着するのもやめて、

同じような損失を防ぐには、
今後どのようにすればいいのか?
にフォーカスを当てた方が賢明だ。

====

今回は完璧主義のデメリットを
お話してみた。

内容をまとめれば、
完璧主義者の良くない点は次の通り。

1)悩み過ぎて決断できない。
2)新しい挑戦ができない。
3)人間関係を悪くする。
4)過去の失敗を引きずりやすい。
5)失ったものに執着しすぎて
誤った意思決定をしてしまう。

これらのデメリットに気づき、
マインドセットを変えられれば、

自分もラクになり、
周囲との人間関係も
良好なものに変えられる。