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原因はこれかも? 毒親育ちが悩まされやすい慢性的な症状とは?

今回は
毒親育ちにとっては
必読の内容。

毒親育ちに頻繁に見られる
身体と心の不調について。

「神経疲労」に関しての話だ。

特に身体に異常がなくても、

エネルギーレベルが低く、
体調が思わしくない…

疲れを感じることもしばしばで
元気が出ない状態だ。

この現象は、なぜ起きるのか?

このまま放置しておけば
どんなリスクがあるのか?

どうすればいいのか?
についてお話したい。

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なんだかやる気が出ない。

身体が重たくて
思うように動けない。

大したことをしないうちに、
一日が終わってしまった。

やらなければ!
と焦る気持ちがある一方で、

立ち上がって、
行動する気力もない。

意義あることを
何もせずに、

ダラダラしているうちに、
時間だけが経ってゆく。

無気力な自分を
「情けない人間だ」と、
責める気持ちも大きい。

そんな自分を否定して、
自分自身を受け入れられない。

こういう状態は、
毒親に育てられた人には
珍しくない。

本人は「いけないことだ」
と思い込んでいるが、

こうなってしまうのも
仕方ないことだ。

何もやりたくないのは、
「疲労」があるから。

どんな人でも、
疲労している時には、

やる気も出ないし、
建設的、生産的なことは
できないのが普通だ。

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「疲労」と言えば、
真っ先に頭に浮かぶのは
「肉体疲労」。

肉体疲労の場合には、
しっかり睡眠を取り、
栄養のある食事をして、

身体を充電させれば、
割と直ぐに治るものだ。

しかし、
毒親育ちが経験する「疲労」は、
肉体疲労とはちょっと違う。

肉体よりも、
精神の方が参っている。

「精神疲労」と
呼んでもいいだろう。

精神疲労の回復には、
かなり時間がかかる。

2~3カ月で治ることもあるが、

場合によっては半年、または、
それ以上という場合もある。

精神疲労が起きる原因は
「自分の在り方」に
大きく関係している。

具体的には、
「常に頑張っていないとダメ」。

「努力して
成果を出してなければダメ」。

「いつも
向上していなければダメ」。

「頑張れない自分は
存在価値がない」。

このような価値観が
精神疲労で悩む人の心には
潜んでいる。

不当な信念がある
ということだ。

この間違った思い込みにより、

疲れた時でも
ゆっくりと休息できない。

休むべき時間にも
リラックスできないのだ。

こういう状態が
長い間続いた結果として、

精神疲労となり、
気力をすっかり失ってしまう。

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そもそもなぜ、
こういう間違った思い込みを
するようになったのか?

それは、自分を育ててくれた
親に大きな原因がある。

毒親の多くが
昭和の戦中戦後の厳しい時代を
生き抜いてきた世代だ。

十分な食料もなく、
身の安全も保障されず、

生きるか死ぬかの非常事態を
やっとの思いで
サバイバルしてきた。

苦しい状況でも、
「とにかく我慢して
頑張らなければならない」
という姿勢で

無理に無理を重ねて
無茶苦茶に頑張った。

敗戦後、社会復興が進み、
平和で豊かな社会になっても、

子供の頃に身につけた
厳しい姿勢が抜けないのだ。

子供の対しても
体育系スパルタ教育を施し、

「もっともっと頑張れ!」
と子供を追い込んでゆく。

一生懸命やって、
ある程度成果を出しても、

「まだまだダメだ!」
とシビアな口調で、

子供を休ませることなく、
ずっと戦い続けさせる。

このような強迫観念が強い親に
育てられれば、

子供もかなりの悪影響を受ける。

常に戦闘モード。

常に警戒モードで
過緊張状態になってゆく。

親の顔色を伺い、
ビクビクとして、

休息すべき時間にも
気を抜くことができない。

子供の頃から、大人になっても、
ずっと過緊張状態で生きてくれば、

それが当たり前に感じられて、
自分では精神疲労に気づけない。

しかし、長い年月を経て、
日々の神経疲労が
少しずつ蓄積されてゆき、

ある日、突然、
バタンキューと倒れて、
動けなくなってしまうことも。

「やらなければ」と思いながら、

やりたくても
身体が思うように動かない。

「これではいけない」
と焦燥感に駆られても、

エネルギーは
すっかり枯渇し切っている。

どうにもならない状態だ。

すると「自分はダメな人間だ。
価値のない人間だ」
と自責の念が強くなり、

更に自分で自分を
精神的に追い込んでゆく。

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エネルギーレベルが低い
と感じている時でも、

まとまった休みを取り、
休養することは難しい。

2週間でも
何もしない時間があれば、

その時間を
無駄にするような気がして、

おちおち休息も取れない。

休むことに
大きな罪悪感があるからだ。

そのため、
動けない自分を責め立てて、
無理にでも「頑張らなくては」と

自分自身を無理強いして、
働かせる。

焦燥感に駆られて、
悶々としても、

やはり、思うようには
身体は動かない。

「もっともっと頑張らねば」
と自分を追い込むことをやめない。

必要な休息を取らず、
こういう頑張りを継続させれば、

いつかは破綻する時が来る。

何もできない状態になり、
途方に暮れてしまう。

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エネルギーレベルが
少し低めだと感じた時、

直ぐに2週間でも
休養を取るようにしたならば、

身体と心を充電させて、
フル稼働に戻ることもできたはず。

しかし、疲れのサインを無視して、
エネルギーが完全に枯渇するまで、

がむしゃらに
頑張りすぎてしまったために、

2週間では回復できないほど
心身の状態が悪化してしまった。

結果的には、
難治性の身体の重病に罹ったり、

鬱病を発症して、
長い間、回復できないほど
状態が酷くなってしまう。

そのせいで、けっきょくは、
何カ月も働けなくなる
という残念な事態に陥る。

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ここまで読んで
「自分も精神疲労かも?」
と疑う人がいれば、

物事を短期視点で
考えることはやめて、

長期的視点に立ち、
賢い選択をする方が

後々の自分のためにもなる。

あまりにも酷い状態になる
一歩手前のところで、

手を打った方が賢明だ。

具体的には
「きちんと休息すること」。

精神疲労は、
単なる身体の一時的疲労とは違い、

回復のためには
時間も長めにかかるものだ。

思い切って、長期間
休む決断をすることだ。

疲労の度合いや体力により、
適切な期間は人それぞれ。

1カ月で元気になる人もいれば、
最低でも2~3カ月はかかる人もいる。

下手すると、
半年、一年ということも
あり得るので、

そこまで状態が酷くなる前に、
休息することが重要だ。

「2週間の休暇が勿体ない」
と思い、休むことを惜しんでいれば、

短期的には
損しない気分でいられる。

しかし、長期的には、
疲労の度合いを強めて、

エネルギーを
すっかり枯渇させてしまい、

難治性の病気に罹り、

結果的には
もっと長い間、働けなくなる
というリスクもある。

そんなことを避ける方が
ずっと賢い選択ではないか?

休息の期間中には、
「頑張らなければダメ!」
という信念は手放すことだ。

自分が心底したいことだけを
やった方がよい。

心行くまで、本当の意味で
自分の神経を休ませてあげる。

こうすることで
長期間、働けなくなることを
防ぐことも可能だ。

人生は短距離走ではなく、

マラソンのように
長距離走だ。

そのことを忘れずに、
疲れを感じたときには、
思い切って、休息すること。

毒親育ちで、
常にエネルギーレベルが低い
と感じる人がいたら、

自分に精神疲労がないか?
疑ってみて、

状態が酷くならないうちに、
必要な休息を積極的に取ろう!